JリーグがNPBと大きく違うのが、ホームタウン活動です。リーグ発足時から企業名を入れず、ホームタウンでチーム登録し、地域密着を掲げて活動してきました。ある程度根付いてきたのは、あの横浜フリューゲルス消滅事件以降ではなかったかと思います。あの頃は親会社が傾くとクラブが消えるという危うさの上に立っていました。
その頃から、地域クラブを目指すチームは基本的に親会社を持たず、地元複数企業のスポンサードによってクラブ経営を維持し、試合開催などの入場料収入とJリーグからの分配金を3つの柱として運営されている地域密着クラブ(市民クラブとは若干意味合いが異なりますが)が増えて来ました。
その為、Jリーグの中には、地元自治体を含め、地元商工会、町内会レベルまで浸透してサポートを受けるクラブも存在しています。良し悪しは別として、地域に根差して活動しないと維持できない状況というのも仕方のないことだと思います。今、コロナ禍で財政破綻の危機にあるクラブも少なくありませんが、クラブの窮地を地元が救ってくれるかどうかも、それまでのクラブと地域との関係性がどうだったかという点が重要となります。もし、宣伝効果のみを考えているスポンサーであれば、試合が行われず広告物の露出がない状況下になれば、必然的に離れてしまうことになります。それではクラブにとっても地元にとっても寂しい関係性ですね。
にほんブログ村
Jリーグ理事会において「2019年度Jリーグホームタウン活動調査」が報告されました。2020年よりJ3に参入した今治を除いて、2019年にJ1・J2・J3の55クラブが実施したホームタウン活動を、クラブからの報告に基づいて集計したものです。(参考資料:サッカーダイジェスト)
【2019年度活動回数】
1位:湘南ベルマーレ(2,535回)
2位:アルビレックス新潟(2,041回)
3位:FC東京(1,995回)
4位:川崎フロンターレ(1,445回)
5位:浦和レッズ(1,161回)
6位:横浜F・マリノス(1,058回)
7位:アビスパ福岡(859回)
8位:松本山雅FC(649回)
9位:大宮アルディージャ(638回)
10位:水戸ホーリーホック(613回)
10位:鹿児島ユナイテッドFC(613回)
12位:ロアッソ熊本(549回)
13位:ヴァンラーレ八戸(524回)
14位:京都サンガF.C.(489回)
15位:FC岐阜(453回)
16位:北海道コンサドーレ札幌(425回)
17位:ザスパクサツ群馬(420回)
18位:ジェフユナイテッド千葉(410回)
19位:徳島ヴォルティス(405回)
20位:名古屋グランパス(387回)
21位:福島ユナイテッドFC(373回)
22位:ヴァンフォーレ甲府(363回)
23位:FC琉球(352回)
24位:ギラヴァンツ北九州(341回)
25位:ベガルタ仙台(339回)
26位:ファジアーノ岡山(333回)
27位:清水エスパルス(327回)
28位:栃木SC(323回)
29位:FC町田ゼルビア(320回)
30位:ガイナーレ鳥取(313回)
31位:サガン鳥栖(287回)
32位:モンテディオ山形(281回)
33位:ツエーゲン金沢(278回)
34位:東京ヴェルディ(268回)
35位:ジュビロ磐田(247回)
36位:ガンバ大阪(231回)
37位:AC長野パルセイロ(210回)
38位:鹿島アントラーズ(194回)
39位:ヴィッセル神戸(193回)
40位:カマタマーレ讃岐(190回)
41位:大分トリニータ(189回)
42位:セレッソ大阪(181回)
43位:いわてグルージャ盛岡(173回)
44位:横浜FC(169回)
45位:サンフレッチェ広島(158回)
46位:ブラウブリッツ秋田(144回)
47位:V・ファーレン長崎(132回)
48位:Y.S.C.C.横浜(117回)
49位:カターレ富山(109回)
50位:レノファ山口FC(101回)
51位:愛媛FC(97回)
52位:藤枝MYFC(88回)
52位:アスルクラロ沼津(88回)
54位:SC相模原(82回)
55位:柏レイソル(36回)
上位の6位までと、それ以下とを比較すると大差がついています。カテゴリーは別として、地域との結びつきを大切に考えているかどうか、更には共存共栄の意識があるかどうか、そういったところは日頃の行動によるので、付け焼刃では通用しないと考えます。
ファジは常々、地域貢献の意識が低い、低いと言われ続けて来ました。確かに今でも高くはないでしょう。今回の回数で見て、ファジより下位に来ている各クラブを見ても、日常の活動や試合での地域密着イベントで高く評価されているクラブは数多くあります。
ファジに関しては、全てが中途半端です。何かに特化して秀でているものがないので、印象に残らないですし、これといった特徴がありません。プロのクラブは公共財と言われています。地域にとって財産と評価されるか、お荷物と酷評されるかは、日頃の行動が反映することを肝に銘ずることは大事です。
<script src="https://blogparts.blogmura.com/js/parts_view.js" async></script>
現在は非常時です。ここを生き延びるためにはクラブだけの力では無理な領域に来ています。地域が一体にならないと守れないものがあることをみんなで自覚し行動しましょう。
よろしくお願いします。