匿名で投稿することにその時は何の意識もないのでしょう。問題視されるようになって急に心配になるのであれば最初からしなければ良いのであって、そこに言論の自由は存在しないのです。
![](https://ivory.ap.teacup.com/issan/timg/middle_1590901599.png)
ここにきて、その書き込みに対する法的措置が語られるようになったのは、フジテレビの『テラスハウス』出演者だった女子プロレスラーの木村花さんが亡くなったことに端を発します。
そもそも、かつてはこの手の番組は基本的に「やらせ」という頭があったものです。そう思っているから、何があっても許せるという仮想現実の世界のもので済んでいたのです。最近になって放送倫理の考え方がより一層厳しくなってきたことから、BPO(放送倫理・番組向上機構)などのチェックが繰り返されるようになり、「やらせは悪」という考え方が強くなってきたのでしょうね。
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出典:https://www.bpo.gr.jp/?page_id=912
全ての放送がガチでなければならないという風潮の中で、番組内での行動や発言が許せないと感じてしまうような余裕のない考え方が蔓延って来たのではないかと感じます。それがいわゆる「ネット私刑」が繰り返されるようになった理由とも考えられます。
昭和の時代なら、ドキュメンタリータッチで描かれた番組だとしても「これはガチ」、「これはやらせ」という線引きを視聴者が自ら理解して視ていたように思います。仮想と現実が分らないような人が増えてきたのは最近のことです。
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出典:https://snjpn.net/archives/150868
例えば「アンパンマン」の「アンパンチ」が子供を暴力的にする、などという親の意見がネット界隈で話題となりました。かつて何の問題にもならなかった、否むしろ最も日本人に好まれてきた「勧善懲悪」というストーリー構成すら暴力的だと批判されるということになります。そういう番組を数多く見ながら「して良いことと悪いことの区別ができる」人に育てて行けばよいのであって、アンパンマンにアンパンチをするなというのは全くのお門違いということです。それをするのは親の役割であって、番組に求めるのは筋が違うと言えます。
では、この「テラスハウス」の視聴者から木村さんに浴びせられた誹謗中傷で、投稿者を特定して法的措置が取れるか否かの話が出てくると、途端に心配の虫が頭をもたげるというのも如何なものかと思いませんか?
木村花さん死去で「中傷加害者」から弁護士への相談急増「軽い気持ちだった」「心配になってきた」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1696c39f2d9c551f7f49996ef623d04b6a625452
※以下、引用です。
恋愛リアリティー番組『テラスハウス』の出演者だった女子プロレスラー木村花さんが5月23日に死去したことを受け、ネットの誹謗中傷などに対して、法的措置も辞さないことを示唆する有名人が増えている。
こうした中、自身の書き込みに不安を覚えた「中傷経験者」からの弁護士への相談件数も急増しているようだ。
弁護士ドットコムにも23日以降、「この内容は名誉毀損になるか」「書き込みから時間がたっているが、特定される可能性はあるか」といった投稿が10件以上寄せられている。
●「軽い気持ちで投稿してしまった」
ある男性は、地域密着型の掲示板に知人を誹謗中傷する書き込みをしてしまったという。
「軽い気持ちで投稿してしまい、反省しております。ただ、金銭的な余裕がなく、このまま他の投稿に埋もれてくれればと考えています。本人が気づいて、ログから自分が特定されないか不安です」
同じく特定リスクを気にする別の男性は、誹謗中傷を書き込んだ心理について、次のように弁解している。
「お恥ずかしい話ですが、当時は名誉毀損などのリスクがまったく頭になく、興味本位で書き込みに参加してしまいました」
●弁護士「木村さんのニュースの影響感じる」
YouTuberとしても活躍する藤吉修崇弁護士のもとにも、23日以降、同種の相談が増えているという。
「ググっと増えましたね。木村さんのニュースが世間に与えた影響は大きいなと感じました」
ネットの誹謗中傷事件を「イヤというほど」扱ってきたという藤吉弁護士。「加害者」に対しては、「本当になんでそこまで書いてしまったんだという思いはありますね」と苦言を呈する。
●感想・意見を投稿「訴えられるかも」と不安に
一方、言論が制限されることも危惧しているという。
たとえば、弁護士ドットコムに寄せられた投稿にこんなものがあった。
ある女性は、『テラスハウス』で木村さんのアンチが増えるきっかけとして指摘されている「コスチューム事件」について、以下のような投稿をしたそうだ。
「Aさんも悪いところがあるけど、Aさんが逆の立場だったら怒らないと思います。私はAさんの優しいところに魅力を感じます! でもBさんが大切な物だったので気持ちも分かりますが。。」
女性の書き込みが、本当にこの通りだったのなら、意見や感想にすぎず、なんの問題もないはずだ。
しかし、女性は「訴えられないか不安になってきました」「意見なのか、これも中傷になるのか悩みました」と記している。
報道やSNS世論によって、萎縮効果が起きていることを感じさせる。
●誹謗中傷の範囲が広がれば、言論萎縮の恐れも
このほか、言われた側はたまったものではないだろうが、
「スポーツ選手に下手くそと書き込んだ」
「食事をしたおそば屋さんの味が悪く、店員の態度も不快だったので、口コミサイトで星1つの評価をした」
といった投稿もあった。
「批判・批評の範囲におさまるものもあるだろうし、ネガティブな意見がないと口コミサイトとしての価値はない。そこが萎縮してしまうとネットの機能が失われてしまう」(藤吉弁護士)
●「正当な批判なら良いのか」問題
他方で、正当な批評・批判だったとしても、量が圧倒的に多かったり、本人に直接向けられたものだったりすれば、当事者にとって大きなストレスやプレッシャーになることが容易に想像できる。
こうした複雑さを考えると、法律やシステムでの対応にも限界がありそうだ。当たり前の話だが、ユーザーの意識が重要になってくる。
「少なくとも、厳しい意見をいう以上は名前を出しても言えるのか、というのは書く上での判断材料にしてほしい」と藤吉弁護士は語る。
【取材協力弁護士】
藤吉 修崇(ふじよし・のぶたか)弁護士
インターネット上の誹謗中傷問題を多く扱う弁護士。弁護士になる前に、芸能関係の仕事に携わっていたことや自身も誹謗中傷を受けたことがあることから、この問題に取り組むようになった。ユーチューブちゃんねるは登録者2万人を超えている。YouTubeちゃんねる「二番煎じと言われても」
https://www.youtube.com/channel/UCG649yuz_0PadkYGKnJ1Tcw
事務所名:弁護士法人ATB
事務所URL:https://hibouchushou.net/
最後の一文が大事だと思います。
「少なくとも、厳しい意見をいう以上は名前を出しても言えるのか、というのは書く上での判断材料にしてほしい」
自ら名乗り、連絡先も告げた上で批判意見を述べるなら確かに自己の中で責任まで完結できるので、責任ある意見が述べられると思います。匿名で自分は個人情報を晒すことなく言いたいことを言うから、ネット私刑になり誹謗中傷が渦巻くことになるのです。
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私もそういう攻撃は受けたことがありますが、相手が匿名で述べている以上、真剣に取り合う必要はないと思っています。多少は気になることもあるのは確かなのですが、少なくとも矢面に立って渡り合うつもりもない、只の誹謗中傷を深く考えて悩むのも時間の無駄だと思います。さし当たって、そういう罵詈雑言については、「見たくないから消去」するのではなく、こちらの管理下で全て保存するようにしています。何かあった時にはその書き込みをした方に「矢面に立って」貰わないといけませんからね。責任を全うできないなら、無責任な個人攻撃はしない方がよろしいかと存じます。
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折角のネットツールですから、それで追い込んだり、追い込まれたりするというのはナンセンスですよね。言われた方がどう感じるかを考えられる人になりましょう。自らの意見や想いだけを押し付けるような書き込みは厳に慎むべきではないでしょうか?
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私もそんな立派なものではありませんが。すみません。