記念すべきファジアーノ岡山のJ1開幕戦。16年かかってやっとたどり着いたトップカテゴリーの初めての試合の対戦相手はJ2で11年間相まみえた「旧友」(ズッ友ではありません)の京都サンガF.C.でした。
試合前には奉還町に立ち寄って神社に絵馬を奉納。「日本一」を目指してほしい気持ちを込めました。この試合が今季のスタートであるとともに、初昇格のファジがJ1の激戦に生き残れるかどうかを占うことになる重要な一戦であることは誰しも百も周知です。こんな大口を叩ける立場ではありませんが、我々はJ1に永住するためにやって来ましたから短期間で「魔境」に舞い戻るわけにはいきません。
それにしても昨シーズンまでの光景から、僅か2ヶ月ちょっとで一変しましたね。J2で対戦していたころのサンガではなく、J1仕様の洗練されたサンガでした。サポーターもJ1仕様にグレードアップしていて応援はかっこ良かったです。これから岡山に続々とこういう人たちが訪れるようになるのです。それは岡山にとっては素晴らしい変革をもたらしてくれるでしょう。この非日常空間をたっぷりと楽しむことが今季の楽しみに加わりました。待ち焦がれていた時がやって来ましたね。
それでは、2025シーズンJ1リーグ第1節、ファジアーノ岡山のJ1デビュー戦を写真で振り返ります。
前半開始から暫くは押し込まれる展開が続き、立て続けにCKを奪われる劣勢の展開になりました。この悪い流れの中でも守備ブロックを崩すことなくしっかり守り切れたことで、最初に訪れたチャンスのCKから田上がダイレクトボレーを叩き込んで先制しました。追加点は高い位置で藤田が奪ったボールを、藤田-江坂-藤田-ルカオ-江坂と細かくワンタッチで繋ぎ、ゴール前に江坂がふわりと浮かせたボールを柳貴がヘッドで木村に落とし、飛び込んだ木村がGKの股を抜くシュートを押し込みました。すべてがワンタッチのパスをファジらしくなく繋いでゴールに持ち込む形は昨季までは見られなかった攻撃のピースです。これが今後対戦するクラブに意識させることになれば得点機はもっと多彩になりそうです。
開幕前に申し上げたファジの開幕からの戦い方の中で、京都サンガF.C.から横浜FC、ガンバ大阪と続く3戦で最低でも2勝1分で乗り切ることができれば、今季のJ1での戦い方に選手たちがある程度の自信を深めることができると考えています。それが、残留ではなく一桁順位を目標として継続することができるようなら期待の膨らむシーズンになって行くでしょう。
熾烈なJ1昇格プレーオフを勝ち抜いてから2ヶ月とちょっとで早くも開幕する新シーズンに期待よりも不安の方が圧倒的に多いサポーターの皆さんだったと思います。まだ、1試合が終わったばかりですから暗中模索の状況に変わりはないと思いますが、継続できることによって確信に変わって行き、昨季の町田のような存在になれるようなら願ってもないことです。
我々はJ1の20位からのスタートになる一番弱いクラブです。弱い、貧しいクラブでも日本の最高峰で戦えるということが証明できれば、今はJ2やJ3にいる地方クラブにも勇気を届けられる存在になれるかも知れません。そうなる為にこれからも岡山一丸、全員で勝ちを獲りに行きましょう。よろしくお願い申し上げます。