世界ランクは男子より女子の方が上です。シドニー五輪を逃した以外はボイコットしたモスクワ五輪以外のオリンピック本大会に出場し、金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル2個を獲得している女子代表は実績の上でも男子より遥かに上を行っています。
しかしながら、何故か男子ほどのワクワク感がないのは何故でしょう? 代表女子の試合の中継を視ていても何も感じるものがないのです。この気持ちは中田さんが監督になって以降、ずっと感じていた虚無感から来ているものなのでしょうか? 求めるバレーが違うという気持ちのすれ違いが選手たちに感じられて、盛り上がりを欠いているように感じられて仕方ありません。
前監督の眞鍋さんや前主将の木村沙織を嫌って、自らの我儘で代表の招集を断り続けていた選手が中田さんが獲得になったとたんに復帰したり(その選手たちは結局引退しましたが)、あからさまなスポンサーやマスメディアへのすり寄りが見受けられるに至って、世界で勝つために必要なものを見失っているように思えて冷めてしまった部分があります。
それはこの際、置いといて、今回選ばれたメンバーを確認してみたいと思います。

男子と同様に12人が選ばれた女子。中田監督の五輪内定選手発表会見の内容を確認します。
引用先https://news.yahoo.co.jp/articles/c466365f4831de717a066e461c220ff8a833d454
VNLの総括
まずはコロナ禍が続く中、最前線でご尽力いただいている皆様に感謝申し上げます。そして、チームを支えてくださっているファンの皆さん、また、スポンサー関係者の皆様、そして、代表チームへ選手派遣をご理解・ご協力いただきました所属チーム関係者の皆様に対し、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
まず、VNL(ネーションズリーグ)の総括についてです。
5月20日に日本を出発いたしまして、約40日弱、計17試合を完全バブル方式の中、挑みました。想像以上に厳しい日々が続きましたが、これは日本チームだけではなく、全チーム共通の条件として受け止めるしかありませんでした。その限られた環境の中で、メンタルの部分や体調管理を含め、調整しながら、予選ラウンド15試合で終わらせるのではなく、(ファイナルラウンドの2試合を含め)17試合まで持っていった選手、スタッフ、本当によく踏ん張ってくれたと思っています。
今回のVNLでは、まず国際試合の感覚を取り戻すこと。2つ目には最終選考、そして3つ目は全員無事で帰国すること。こういったことを考えて挑みました。
国際試合の感覚を取り戻すという課題は、ある程度クリアできたと思いますし、予選ラウンド15試合を戦った結果、ファイナルの切符を自力で掴んだことは、とても選手たちの自信や手応えにつながったと思います。
そして、国際大会での経験があまりない選手もいる中で、東京オリンピックの直前となるこの時期、最終日までメダルを懸けて戦う経験ができたことは必ずプラスになると感じています。しかし、一方でファイナル4では世界のトップチームのここ一番の力の入り方や集中力、精度の高さを目の当たりにして、オリンピック本番に向けて最終修正しなければいけない課題も浮き彫りになったと思っています。この大会で経験したことを活かしながら、さらに精度を高められるよう強化を継続し、最終調整に入りたいと思っています。
選考は「心・技・体」と3つの「わ」(我・和・輪)を重視
さて、続いて、メンバーについてです。2017年から東京オリンピックでメダル獲得を目標として、選考と強化を繰り返してきました。コロナウイルスの影響でさまざまな変化が起こり、順風満帆とはいかないことが多かったですが、この5年間、強化指定選手に選出し、そしてともに戦ってくれた50名の選手たちは、毎シーズン全力で女子バレー界のために、自分の夢を叶えるために頑張ってくれました。今回のこのチームの集大成となるオリンピックを戦う選手、しかも普段の国際大会の登録人数よりも少ない12名の選手を選ぶということは、簡単に決めることはできませんでしたが、私なりにこの50名の選手たちに対する敬意と感謝の気持ちを込め、12名を選びました。
選考にあたっては、主に4つの観点で考えました。
1つ目は、「心(しん)」、心(こころ)の部分。オリンピックの舞台でもプレッシャーに負けないメンタルの強さや、ここ一番での勝負強さを持ち、全力を出し切れる力があるか。
2つ目は「技(ぎ)」、技(わざ)の部分。メダル獲得に必要な水準で、チーム戦術に適合し、コート上で発揮できる卓越した技術があるか。
3つ目は「体(たい)」、フィジカルコンディションの部分。限られた12名の一員として、コンディション面で不安がなく、8試合を戦い抜ける強い身体、コンディションを兼ね備えているか。
4つ目は「わ」。これは4月の記者会見で申し上げた、3つの「わ」(「我」「和」「輪」)の部分です。世界一小さい日本がオリンピックのような大舞台で屈強な世界各国に勝つために、それぞれが持つ高い個の技術、力だけでは及びません。チームの団結力を最大化するためには、どのようなかけ合わせがよいのかも考えました。
伝説に残るチームを作り上げるために、 本気と覚悟を決めて戦いに挑む12名を発表させていただきます。
まず、セッター2名です。田代佳奈美、籾井あき。ゲームの流れをコントロールし、スパイカー陣の能力を引き出せるトスワークを重視しました。
次に、アウトサイドヒッター5名です。古賀紗理那、黒後愛、石川真佑、石井優希、林琴奈。多少崩されてもチーム全体でカバーし合えるサーブレシーブ力と、とにかく海外上位国にひけをとらない打力で点をとる力があるかどうかを特に重視しました。
次に、ミドルブロッカー4名です。荒木絵里香、島村春世、奥村麻依、山田二千華。速さと機動力を兼ね備えたスパイク力や、ラリー中に振られた状況でも、よいタッチができるブロック力、さらにはディグやつなぎの力も含めて選考いたしました。
最後に、リベロは小幡真子。守備としての安定性に加え、コート上で臨機応変に指示ができる力や、2本目のセッティングの安定性を評価しました。
以上の12名が東京オリンピックの舞台で日本代表として戦うメンバーです。最終的にオリンピックのコートで強く戦い抜く姿がイメージでき、メダル獲得に向けて日本代表の一員として信じて、託すことのできる12名を選びました。この12名にはこれまでの日本代表として戦ってきたメンバー、選考から外れてしまった選手たちの思いを背負い、東京オリンピックの表彰台に上るまで全力で戦い抜いてもらいたいと思います。
(以降の質疑応答は割愛します)
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では、東京大会に出場する女子バレーメンバー12人です。
【バレーボール 女子代表】
OH 黒後 愛(東レ)
OH 古賀紗理那(NEC)
MB 島村春世(NEC)
MB 荒木絵里香(車体)
OH 石井優希(久光)
OH 石川真佑(東レ)
S 田代佳奈美(デンソー)
MB 奥村麻依(デンソー)
L 小幡真子(JT)
MB 山田二千華(NEC)
OH 林 琴奈(JT)
S 籾井あき(JT)
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5年間、チームにとってのボトルネックになってきたセッターは、最終的に田代と籾井の2人になりました。この攻撃陣を考えたら、確かに宮下は適任ではないでしょう。ネーションズリーグ参加の17人に入れなかった時点で五輪出場はなくなりました。最も、東京での活躍を期待され続けてきた大型セッターはリオに続く五輪を逃しました。中田さんが監督になった時にこの未来が予想できたことが悲しいですね。
MBは長年の課題であり、結局新鮮な選手の台頭がないままで経過して来ました。そのことよりも、このチームの一番の懸念はOPがいないこと。VNLは黒後がOPポジションで、OHに古賀と石川という構成で戦いましたが、OPの適任者だった長岡が間に合わなかったことが結局、中途半端なチームにしてしまいました。

岡山県出身者では、前回に続いて荒木と石井が選ばれました。それがチームにとって喜ばしいことかどうかははっきりしませんが。
まあ、東京五輪でどのように戦うのか? 少しだけ注目してみましょうかね。
よろしくお願いします。