◆菅直人首相が、政権の最後が近づいているというのに、最後の最後まで「失政」を続けている。その最たるものが、急激な「円高」への無策だ。8月19日のニューヨーク外国為替市場で円相場が一時1ドル=75円95銭へ急騰、3月17日に海外市場でつけた戦後最高値(76円25銭)を5か月ぶりに更新して、輸出産業を中心に経営者が苦境に立たされていても、この国家の危機に、まるで他人事であるかのように、知らぬ顔なのだ。
しかも、菅直人首相は8月20日、与野党から、早急な対策を求める声が上がっていたのを気づかなかったのか、首相官邸に姿を見せることはなかったという。枝野幸男官房長官も同様だった。責任感の欠如を曝け出していたのである。また、この日の夜、東京・赤坂の衆院副議長公邸で横路孝弘議長、ホスト役の衛藤征士郎副議長と約3時間懇談したなかでも、この「円高」を話題にもしなかつたという。輸出産業には、大企業を頂点に中堅・中小企業、零細企業の経営者と従業員と家族が多数存在しているにもかかわらず、無関心だった。自らの延命には、懸命だったが、退陣を決意して、各閣僚には、次の政権の閣僚との引継ぎの準備を指示しているので、もう仕事は終わったかのような雰囲気なのだ。無責任も甚だしい。
いまの世界経済の状況下で、経済界、産業界は、①円高=ドル安②株安③電力不足④高い法人税⑤韓国などの追い上げを受けるなかでの国際競争力維持⑥自由貿易協定の遅れ⑦米国債格下げの遅れなど、「7重苦」に責め立てられている。
これらに対して、菅直人首相は、有効な手立てを講じることもなく、この結果、日本経済をガタガタにしてしまったのだ。
私が、いつも力説しているのだが、日本経済の再生、景気浮揚には、以下のような「5つの基礎的条件」が揃わなければならない。改めて確認しておこう。
①強力なリーダーシップを発揮する総理大臣が登場すること。
②経済・景気をよくしようと熱意と意欲を持つ政治家・財界人・高級官僚・学者が、最低5人~10人が「仕掛け人」として集まり、「チーム編成」すること。
③総理大臣が、日本のあるべき国家ビジョンを示し、「戦略」を立て、その道筋、段取りを組立てること。
④新しい国造りに必要な資金を調達すること。
⑤国家総動員態勢を組み、一般国民はもとより、マスメディアも全員参加し、一致団結して大事業に取りかかること。
菅直人首相は、ついに②の「チーム編成」に力を入れることもなく、とりわけ、経団連の米倉弘昌会長とは、意気投合することはなかった。菅直人首相は、すっかり見限らていた。これでは、いくら経済を再生し、景気を浮揚しようとしても、無駄というものであった。
◆岡田克也幹事長も不作だった。というよりは、ずる賢い菅直人首相に骨までしゃぶられるほど利用尽くされて、ボロ雑巾のようにポイ捨てされる。この「笑わん殿下」と呼ばれる面白くも可笑しくもない政治家は、本来、政治家になるべきではなかった。岡田屋の分家の旦那か、もしくは、経済産業省の高級官僚が、最も似合っていた。それが、何を間違ったのか海千山千の巣窟である政界に紛れ込んで行ったのである。これがために人生を棒に振ったとも言える。
岡田克也幹事長の致命傷は、人物鑑定眼が曇っていることだ。政界は、何事につけ、清濁併せ呑むことができなければ、務まらない。原理主義に凝り固まり、融通が利かないようでは、欠陥政治家となる。それは、政界というところが、「利害調整の場」であるからだ。
そればかりではない。幹事長という要職は、選挙に強くなければ、これもまた務まらない。選挙に勝ってこそ、名幹事長と言われて、評価を高めて、次期総理大臣の資格をより強化することができる。だからこそ、政党のナンバー2の地位を確保する重要ポストなのである。
ところが、どうだろう。頭は、ガチガチ、酒が飲めないので、人付き合いは悪い、若い政治家をイオングループの新人社員扱いする。民主主義は、「多数決原理」で動いているのに、多数派工作を嫌う。そのくせ、選挙では、当選したいし、させたい。けれども、幹事長としての責任は果たせない。選挙に負けても、他人事である。これでは、幹事長とは、とても言えない。
朝日新聞は8月21日付け朝刊「13面」で、「岡田コール聞かぬ夏 民主党代表選 求心力のなさ露呈」「公約見直しで党内から反発」「いろいろ恨まれているから」という見出しをつけて、岡田克也幹事長の落日をレポートしている。小沢一郎元幹事長を政治の師匠と仰ぎながら、菅直人首相のずるさに気づかず、代表選の推薦人に名を連ねて、師匠を裏切ったその代償が、ポイ捨てである。師匠にしっかり付いていれば、いまごろは、次期総理大臣の最有力候補となっていたはずである。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相が、「菅首相の後継的な人間」とバックの策士・仙谷由人代表代行、枝野幸男官房長官らに、代表選で事実上「宣戦布告」した
◆〔特別情報①〕
朝日新聞は8月21日付け朝刊「13面」で、「菅後継は推さぬ」小沢・鳩山氏一致」という見出しをつけて、こう報じた。
「民主党の小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相は20日、国会内で会談し、党代表選の対応について協議した。両氏は『菅首相の後継的な人間は推せない』との意見で一致し、今後も連携していくことを確認した」
この記事は、素直に読めば、小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相が、「菅首相の後継的な人間」に向けて発したいわば「宣戦布告」である。
つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(申し込み日から月額1000円)
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『自・社連合が小沢一郎への逆襲をはじめた』1994年7月30日刊
もくじ
3章 社会党が"野合連合"をした裏にあった台所事情
―官房機密費の蜜の味を求めた社会党―
羽田連合政権との決別の断を下した村山富市
「政治家の力量では自民党が勝るが、個人の人格では社会党に及ばない」
中央政界では、むかしからこういう言い方がされてきた。村山富市は、そうした社会党の人材の典型のような人物である。
長い眉毛で好々爺然とした村山富市は、大正十三年三月三日生まれ。十一人兄弟の七番目である。大分高等小学校、東京市立商業学校、明治大学専門部政治経済学科に入り、学徒出陣で陸軍に入隊した。昭和二十一年に明治大学を卒業した。昭和二十八年、二十九歳のときヨシエ夫人と結婚した。
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四王天延孝陸軍中将の名著「猶太(ユダヤ)思想及運動」 No.128
第三章 ロシヤ革命と猶太
前回からの続き
諾代表の試みた報告演説に依つて、螢働者の反政府的運動の最も広く進展して居る所は濁逸であることが判つた。決議文の作成に当たり極端説を唱へたのはレーニン、ラデツク(ユダヤ)、ローザ・ルユクセンブルグ(ユダヤ女)及彼等一味の党友連で、彼等は總同盟罷工とか、怠業叉は武装的叛乱と云つた断然たる手段により、戦争中止のために戦ふべきことを提議した。
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新刊本が増刷(4刷)となりました。全国一般書店にて好評発売中!
「孫の二乗の法則 孫正義の成功哲学」(PHP文庫)
板垣英憲著(←amazonへジャンプします)
ソフトバンクを3兆円企業に育て上げた稀代の起業家・孫正義。その成功の原動力となったのが、自らの人生・経営哲学を「25文字」の漢字に集約した「孫の二乗の法則」である。これを片時も忘れないことで、孫は幾多の苦難を乗り越えてきた。では、私たちが自分の仕事や人生に活用するにはどうすればいいか。その秘訣を本書では伝授する。「孫の二乗の法則」を本格的に解説した唯一の書、待望の文庫化!(本書カバーより)
しかも、菅直人首相は8月20日、与野党から、早急な対策を求める声が上がっていたのを気づかなかったのか、首相官邸に姿を見せることはなかったという。枝野幸男官房長官も同様だった。責任感の欠如を曝け出していたのである。また、この日の夜、東京・赤坂の衆院副議長公邸で横路孝弘議長、ホスト役の衛藤征士郎副議長と約3時間懇談したなかでも、この「円高」を話題にもしなかつたという。輸出産業には、大企業を頂点に中堅・中小企業、零細企業の経営者と従業員と家族が多数存在しているにもかかわらず、無関心だった。自らの延命には、懸命だったが、退陣を決意して、各閣僚には、次の政権の閣僚との引継ぎの準備を指示しているので、もう仕事は終わったかのような雰囲気なのだ。無責任も甚だしい。
いまの世界経済の状況下で、経済界、産業界は、①円高=ドル安②株安③電力不足④高い法人税⑤韓国などの追い上げを受けるなかでの国際競争力維持⑥自由貿易協定の遅れ⑦米国債格下げの遅れなど、「7重苦」に責め立てられている。
これらに対して、菅直人首相は、有効な手立てを講じることもなく、この結果、日本経済をガタガタにしてしまったのだ。
私が、いつも力説しているのだが、日本経済の再生、景気浮揚には、以下のような「5つの基礎的条件」が揃わなければならない。改めて確認しておこう。
①強力なリーダーシップを発揮する総理大臣が登場すること。
②経済・景気をよくしようと熱意と意欲を持つ政治家・財界人・高級官僚・学者が、最低5人~10人が「仕掛け人」として集まり、「チーム編成」すること。
③総理大臣が、日本のあるべき国家ビジョンを示し、「戦略」を立て、その道筋、段取りを組立てること。
④新しい国造りに必要な資金を調達すること。
⑤国家総動員態勢を組み、一般国民はもとより、マスメディアも全員参加し、一致団結して大事業に取りかかること。
菅直人首相は、ついに②の「チーム編成」に力を入れることもなく、とりわけ、経団連の米倉弘昌会長とは、意気投合することはなかった。菅直人首相は、すっかり見限らていた。これでは、いくら経済を再生し、景気を浮揚しようとしても、無駄というものであった。
◆岡田克也幹事長も不作だった。というよりは、ずる賢い菅直人首相に骨までしゃぶられるほど利用尽くされて、ボロ雑巾のようにポイ捨てされる。この「笑わん殿下」と呼ばれる面白くも可笑しくもない政治家は、本来、政治家になるべきではなかった。岡田屋の分家の旦那か、もしくは、経済産業省の高級官僚が、最も似合っていた。それが、何を間違ったのか海千山千の巣窟である政界に紛れ込んで行ったのである。これがために人生を棒に振ったとも言える。
岡田克也幹事長の致命傷は、人物鑑定眼が曇っていることだ。政界は、何事につけ、清濁併せ呑むことができなければ、務まらない。原理主義に凝り固まり、融通が利かないようでは、欠陥政治家となる。それは、政界というところが、「利害調整の場」であるからだ。
そればかりではない。幹事長という要職は、選挙に強くなければ、これもまた務まらない。選挙に勝ってこそ、名幹事長と言われて、評価を高めて、次期総理大臣の資格をより強化することができる。だからこそ、政党のナンバー2の地位を確保する重要ポストなのである。
ところが、どうだろう。頭は、ガチガチ、酒が飲めないので、人付き合いは悪い、若い政治家をイオングループの新人社員扱いする。民主主義は、「多数決原理」で動いているのに、多数派工作を嫌う。そのくせ、選挙では、当選したいし、させたい。けれども、幹事長としての責任は果たせない。選挙に負けても、他人事である。これでは、幹事長とは、とても言えない。
朝日新聞は8月21日付け朝刊「13面」で、「岡田コール聞かぬ夏 民主党代表選 求心力のなさ露呈」「公約見直しで党内から反発」「いろいろ恨まれているから」という見出しをつけて、岡田克也幹事長の落日をレポートしている。小沢一郎元幹事長を政治の師匠と仰ぎながら、菅直人首相のずるさに気づかず、代表選の推薦人に名を連ねて、師匠を裏切ったその代償が、ポイ捨てである。師匠にしっかり付いていれば、いまごろは、次期総理大臣の最有力候補となっていたはずである。
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朝日新聞は8月21日付け朝刊「13面」で、「菅後継は推さぬ」小沢・鳩山氏一致」という見出しをつけて、こう報じた。
「民主党の小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相は20日、国会内で会談し、党代表選の対応について協議した。両氏は『菅首相の後継的な人間は推せない』との意見で一致し、今後も連携していくことを確認した」
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3章 社会党が"野合連合"をした裏にあった台所事情
―官房機密費の蜜の味を求めた社会党―
羽田連合政権との決別の断を下した村山富市
「政治家の力量では自民党が勝るが、個人の人格では社会党に及ばない」
中央政界では、むかしからこういう言い方がされてきた。村山富市は、そうした社会党の人材の典型のような人物である。
長い眉毛で好々爺然とした村山富市は、大正十三年三月三日生まれ。十一人兄弟の七番目である。大分高等小学校、東京市立商業学校、明治大学専門部政治経済学科に入り、学徒出陣で陸軍に入隊した。昭和二十一年に明治大学を卒業した。昭和二十八年、二十九歳のときヨシエ夫人と結婚した。
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四王天延孝陸軍中将の名著「猶太(ユダヤ)思想及運動」 No.128
第三章 ロシヤ革命と猶太
前回からの続き
諾代表の試みた報告演説に依つて、螢働者の反政府的運動の最も広く進展して居る所は濁逸であることが判つた。決議文の作成に当たり極端説を唱へたのはレーニン、ラデツク(ユダヤ)、ローザ・ルユクセンブルグ(ユダヤ女)及彼等一味の党友連で、彼等は總同盟罷工とか、怠業叉は武装的叛乱と云つた断然たる手段により、戦争中止のために戦ふべきことを提議した。
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「孫の二乗の法則 孫正義の成功哲学」(PHP文庫)
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ソフトバンクを3兆円企業に育て上げた稀代の起業家・孫正義。その成功の原動力となったのが、自らの人生・経営哲学を「25文字」の漢字に集約した「孫の二乗の法則」である。これを片時も忘れないことで、孫は幾多の苦難を乗り越えてきた。では、私たちが自分の仕事や人生に活用するにはどうすればいいか。その秘訣を本書では伝授する。「孫の二乗の法則」を本格的に解説した唯一の書、待望の文庫化!(本書カバーより)