和泉の日記。

気が向いたときに、ちょっとだけ。

あとがき。

2018-04-05 18:28:07 | いつもの日記。
「眩暈」でした。

あくまでも、本作は創作でありフィクションです。

いずみの実体験も混ざっていますが、嘘100%と思って

読んで下さい。

よろしく。


いやー、いつかやりたかったんですよ、「眩暈」という作品。

名前だけ決まってて、具体的な内容は考えてなかったんですが。

今回、こういう形で日の目を見てよかったなと思います。


セリフを「」で括らない、という表現方法が好きです。

何かこう、上手く言えないけど、好きなんです。

多分意味はないな。

雰囲気雰囲気。

テキトーなことを言ってるな、いずみ。


あと、久々に小説を書いたことで

「僕」を「いずみ」と書きそうになりました。

こええ。

フィクションだっつーの!

感情移入。


あー、久々の小説でした。

楽しかったです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

眩暈

2018-04-05 18:18:35 | 小説。
病院内は薄暗く、気休めのヒーリングミュージックが流れていた。
全体的に暖かな空気を纏い、ここが普通の病院ではないことを示している。

診察の順番が廻ってきても、名を呼ばれることはない。
ただ、受付の女性が、目を合わせてどうぞと言うだけだ。
この目を合わせる仕草が、僕は堪らなく怖い。

診察と言っても、もう慣れたもので難しい質問はされない。
先生は落ち着きのある口調で、どうですかと僕に問う。
僕は、悪いです、と答える。
その後具体的にどこが痛いとかどういう幻覚があるとか、そういうことを答える。

最初は問診票のようなもので詳しく症状を訊かれた。
いつ頃から、どのように具合が悪いのか。
頻度はどうなのか。
過去の病歴はどうなのか。

日記のようなものをつけるよう指示されたこともあった。
その日の気分を点数にし、具体的に具合が悪かった点、良かった点を書く。
この点数は100点満点を寛解としているのだが、良くなることはなかった。
80点程度から始まり、70点、60点と日を追うごとに悪くなった。
ついにはマイナスになりそうになり、点数をつけることが苦痛になって止めた。

良くなりませんね、と先生は呟く。
怪訝な表情を浮かべるが、不思議なのは僕の方だ。
こうやって定期的に診察に来ている。
薬もなるべく間違わずに飲んでいる。
できる限りの運動もしている。
これはもう、どう考えても――。

薬の調整をしましょう、というところに落ち着くのがいつものパターンだ。
幻聴があるならこの薬、皮膚が過敏になるならこの薬、と。
まあ、何にでも対応した薬があるものだ。
僕は様々な薬を飲んだり、増減させたり、止めたりを繰り返していた。

一度に飲む量としてはそれほど多くはない、とは薬剤師の談だ。
この薬剤師がまたよく分からない。
この薬はもうちょっと量を増やした方が、などと分かった風な事を言う。
そう思うなら先生に進言してくれてもいいだろうに。
僕に疑問をぶつけられても、何のことなのか分からない。
そうですか、と困った声で言うだけだ。

ともあれ、そんな薬の調整をし始めて長い。
それでも僕の調子は一向に良くならなかった。
体の痛み、心の痛み――不調。
事態はむしろ悪化していく。
転がり落ちていく。

いっそ全ての薬を断ってみてはどうか、とも思う。
薬の副作用で具合が悪いだけなのではないか、と。
一切の薬を飲まないようにすれば嘘のように治ったり――
しないか。
さすがにそんな夢物語には浸れない。
専門知識を持った先生が繊細な調整をしているのだ。
そこは信じなければ、治療のスタートラインにすら立てない。

今の僕の主な治療は、問診と薬剤投与、このふたつだ。
いや、問診も薬剤投与のためと考えれば、ひとつと言えなくもない。
こんな現状を、くだらないと嗤う自分がいる。

僕の心は、壊れてしまったのだと。

体が傷つけば、いずれ治る。
もちろん程度にもよるが。
しかし、心が傷つき――壊れてしまったら。
体のように、治癒能力が働いてくれるのか。
ある一定の部分はそれで治るかもしれない。
しかし、それを超えてしまえば、治らないかもしれない。
そして僕は、もう治らないと踏んでいる。

だって。

今日もこんなに心が痛い。
あの日のように世界が怖い。
狂おしいほど全てが憎い。

具体的な傷がフラッシュバックする――。
侮蔑や嘲笑、軽蔑や叱責が蘇る。

いっそ、その原因を殺してしまえれば。
抽象的な意味ではない。
あの人とあの人とあの人を。
殺してしまえれば、少しは楽になるのかもしれない。
まあ、ならない可能性も同じだけあるのだが。
そんな賭けみたいなことで、殺人を犯すわけにもいかないだろう。

いやいや、と僕は思う。
どんな理由であれ、殺人が必要な治療などありえない。

だから、僕はもう、壊れてしまったのだ。
元に、戻らないのだ。

診察を終え、待合室でそんな幻想じみたことを思う。
気がつけばだいぶ時間が経過していた。

受付の女性が、再び目を合わせてどうぞと言う。
これは支払いをして下さいという意味だ。
支払いを済ませ、処方箋をもらい、今度は例の調剤薬局へ行く。
薬をもらい、これで一連の治療を達成したとなる。

滑稽だな、と思う。
こんなことで本当に治るのか疑問に思う。
いや、治ることなどありえないのに、と馬鹿馬鹿しく思う。
僕だけが知る、僕の心の内。
壊れ尽くして、ぼろぼろになった僕の心の内。
どれだけ語っても、先生にだって伝わらない。
同じ病を抱えた人にだって共感されない。
そんな、僕の壊れたアタマ。

ああ――眩暈がする。

義務のように治療を受け続ける僕には。
きっともう、生きていく意味もない。
それでも、生きている。
生きていかなければ。
何故――と、疑問を感じることもなく。
騙し騙し、誤魔化し続けて。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コレクションの有効活用。

2018-04-05 08:37:52 | いつもの日記。
ところで。

悲球伝読んでて久々に「栞」が必要になったんですが。


いずみ、いっぱい栞持ってるんだよねー。なぜか。


この栞を選ぶのが凄く楽しかったです。

西尾維新繋がりというわけでもないけど、

零崎人識の栞を使いました。

懐かしい。


確か、西尾維新のフェア的なやつを

本屋でやってて、その時に無料配布されたんだ。

他にも、哀川潤や右下るれろとかあるよ。

キャラ選択が謎。


ともあれ、コレクションを有効活用できる

というのは何だか嬉しいものですね。

別にコレクションにしてるつもりはないんだが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「悲球伝」読了。

2018-04-05 08:28:59 | 読書感想文。
伝説シリーズ第9弾、「悲球伝」読了です。


序盤つまんなかったー!

幸い半分超えてから面白くなったけど、

序盤は二回くらい眠気で本を落としたからね。

何の拷問かと思った。


ともあれ、後半はちゃんと面白くなりました。

悲衛伝が全編つまらなかったことを考えると

快挙だと思います。


そういうわけで、第10弾「悲終伝」に続く。


オマケの予告はかんづめちゃんの「先見性」程度に、

とのことでしたが、まあ大きく変わることもないかな

といった雰囲気でした。


それより、居残り組なかなか頑張ってたな!

特に手袋ちゃん。

頑張ってたと言うか、頑張らされてたと言うか。

一般人同然なのにね。


いやー、悲終伝楽しみになってきちゃったな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする