庭増気色晴
砂緑
林変容輝宿
雪紅
庭に気色を増せば晴沙緑なり。林容輝(ようくゐ)を変ずれば宿雪紅なり。
侍内宴賦草樹暗迎春詩
紀納言(長谷雄)
春生無跡漸從東
草樹相迎暗至中
向暖因縁唯媚景
尋陽媒介是柔風
庭增氣色晴沙緑
林變容輝宿雪紅
芳艶不知何處契
誰教計會一時通
意訳
この庭にも春が訪れて、その気配が増してくると、白い砂にも緑色の草が生え始めた。
林の中にも同じく春が訪れて、枯れていた姿が一変し、残雪にも花の紅が映えている。
※晴沙 乾いた白い砂
※容輝 顏ツヤ、容姿
令和6年10月20日 弐 喜