映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレート』

2007年12月16日 | Weblog
ふつう

スティーヴン・シャインバーグ 監督
ニコール・キッドマン、ロバート・ダウニー・Jr、タイ・バーレル、ハリス・ユーリン、ジェーン・アレクサンダー、エミー・クラーク、ジュヌヴィエーヴ・マッカーシー、ボリス・マクギヴァー、マルセリーヌ・ヒューゴ、エミリー・バーグル、リン・マリー・ステットソン、クリスティーナ・ルーナー、マット・セルヴィット、デヴィッド・グリーン 出演

1958年、ニューヨーク。裕福な家庭に育ったダイアン・アーバスは、ファッション・カメラマンである夫アランのアシスタントとして働きながら、心の中には常に自分のいる世界に居心地の悪さと不安を感じていた。そんなある日の夜、ダイアンは隣に越してきた、マントで全身を覆い、マスクを被った男・ライオネルの異形に激しく心を奪われる。そして意を決し、カメラを手に彼の部屋のベルを鳴らす……。

日常生活への違和感から異形のものたちに魅かれるところまでは理解できるのだが、そのあとの表現がぬるい。

ふたりの子どもが存在感のある演技をしているのだが、それが活かされていない。
ニコール・キッドマンが脱ぐシーンになると、露骨な代役になるのも興ざめ。脱ぐシーンがなくても成立するだろうに。

『カオス』

2007年12月16日 | Weblog
よい

トニー・ジグリオ 監督
ジェイソン・ステイサム、ウェズリー・スナイプス、ライアン・フィリップ、ジャスティン・ワデル、ヘンリー・ツェーニー、ニコラス・リー、ジェシカ・スティーン、ロブ・ラベル、ジョン・カッシーニ、デイモン・ジョンソン、ポール・ペリ、キーガン・コナー・トレイシー、ナターシャ・マルテ、タイ・オルソン、テリー・チェン 出演

武装した強盗団が銀行を襲撃。人質をとり立てこもった彼らのリーダー・ローレンツは、包囲する警察に対し、交渉人としてコナーズ刑事を呼ぶよう要求する。コナーズは以前担当していた事件での失態で謹慎処分中だったが、新人のデッカーとコンビを組むことを条件に謹慎を解かれて現場に復帰。強盗事件現場での交渉に乗り出した。そんなコナーズに対しローレンツは「混沌<カオス>の中にも秩序はある」と謎めいた言葉を残し……。

ちょっびりハデなアクションと謎解きがミックスされた、非常にテンポのよい作品。

ミステリ好きの人にはもの足りないかもしれないが、ひとつのヒントを追いつめるとそこで新たなイベントが起こり、それをさらに追いつめるとまた新たなイベント……、という構造で、力を入れずに楽しむことができる。

力を入れて観るべきは冒頭の事件の説明シーンかもしれないが……。

おそらく本物のカオス理論とはほとんど無関係だと思われるが(笑)、衒学趣味というか東洋趣味というか神秘主義というか、謎解きにある種のテイストを加えることには成功している。特に西洋人には。