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OUR HOME ISLAND - いおうとう(硫黄島)

戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

06年秋訪島から、今年の6月訪問までに増えたもの(2)

2007年09月28日 | 硫黄島・小笠原村
摺鉢山の山頂の碑などの間に新しく作っていただいた
現在の島の様子と、当時の建物、旧跡などとを重ねて示してくれている模型です。

鹿島建設の方が模型の隣で説明をして下さっていました。
小笠原村のホームページにも紹介されていますが、
年に1度のおがさわら丸での訪島も、
私たちが上陸できる可能なように釜岩の上陸地点の整備を
して下さる鹿島の方々のご協力が必須です。ありがとうございます。


10年以上前に、硫黄島出身の母と、母の兄弟の上から二人、
長男と次男の伯父も一緒に行ったのが、私の最初の訪島でした。

戦争で島を離れた時に10歳にはなっていた伯父たちと、
「元山集落にあった、住んでいた家(魚などを扱う商店でした。)はどこか。」
を探しましたが、その時には、伯父たちは、「このあたりだと思う。」と、
現在の神社跡(今回の訪問で教えていただきましたが、戦前にあった位置とは
変わっているそうです。)から硫黄が丘付近の森になっているあたりを
歩いて痕跡を探しました。

昨年9月の入間基地からの自衛隊輸送機での日帰り訪問と、
今年の6月の訪問で、ご一緒させていただいた戦前在住だった
皆様や、遺骨収集事業にも参加などで訪島回数が多く詳しい方々、皆様から
「旧元山集落は、今の空港の滑走路の場所」と、聞きました。
10年以上前の伯父たちと探した場所は滑走路にはかかっていない
場所でしたから、
「あのとき探した場所が間違っていたのか。」と思うようになっていました。

今年の6月の訪問で、摺鉢山山頂に作っていただいていた
この模型を食い入るように見ました。

戦前島に1軒あった旅館の位置が、学校、民家などを含む他の建物と
一緒に模型に示されていました。

おがさわら丸の中で、「ベテランの戦前在住島民の方々」中心に
当時の記憶から手書きで書き起こして下さった、元山集落の地図を
見せてもらっていました。
旅館と祖父の商店の位置関係は、その手書き地図で頭に入っていました。

現在の島の施設と当時の建物を重ねてくれている模型では、
旅館は、本当に現在の滑走路の真ん中にありました。
他の建物との位置関係からも、
祖父の商店・家の場所、元山集落の家々は確かに、
皆様が教えて下さっていたとおりに現在の滑走路の中であることが分かりました。

「あのあたりは、今は滑走路にだよ。」と教えていただいても、
祖父母が商店をやっていて伯父や母などの子供を産んで育てていた家の
場所に立てないということは、なんとも淋しい気持ちになります。
もっとも、「あのあたりの森だよ。」と教えていただいても、
当時の面影はないので、あまり変わりがないかも知れません。

今年の6月の訪問の島での1日目、「各自の出身への里帰り」の時に、
伯父たちと訪問した時に「このあたりだろう」と言われた場所の
森にも入って歩きました。


硫黄島で一番人口が多く、学校、役場などがあった元山集落出身関係者が
今回6月の訪問では、私以外にもうお一人(お父様が硫黄島に在住)の合計二人と少なかったのも、淋しかったです。

元山集落里帰り付き添いをご担当いただいた
小笠原村役場の職員の方と三人で、元山集落から近い
硫黄が丘、船見岩に登ってから、
時間が余りましたので、今回は滑走路沿いに整備された道路を歩いて、
天山慰霊碑まで行きました。

その滑走路横の道路には、距離を示す標が立っていました。
村役場職員の方が教えて
自衛隊の方がランニングをするコースで距離を示している」と
教えてくださいました。
その日にも非番の隊員の方々が、アップダウンもある島内の別の道を
ランニングしていらっしゃるのを見かけました。

「硫黄島でのランニングの大会が、いつか開かれたらいいのに。」
(自衛隊の方との対抗駅伝大会など)と思いました。

来年の6月も参加できたら、その時には、シューズとウェアを持って行って、
隊員の方と一緒に走れたら、気持ち良さそうです。
(真上近くからの日光対策の帽子も必需品です。)

戦前の島は、水泳(釜岩までの遠泳大会があったそうです。)、
テニス、野球(父島の大村チームが対戦に来た時の写真を
見せてもらいました。)、相撲と、スポーツが盛んだったそうです。

先日の「関係者の集い」の最後にも、
運動会の歌、応援歌の合唱もありました。


「父親たちの星条旗(原題は Flags of Our Fathers)」の
著者、Bladley一家訪問の石版や、前に紹介した小泉元首相の碑など、
が増えて、
摺鉢山山頂が賑やかになってきています。

コメント
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