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戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

2010年3月 硫黄島 慰霊墓参訪問(9) 第一御盾隊出撃前夜会議室

2010年03月30日 | 硫黄島・小笠原村
前回の訪問(9月の日帰り慰霊墓参)後にも、「硫黄島は特攻隊の出撃地でもあった」ということを紹介しながら、建物の写真を掲載しましたが、その建物「第一御盾隊出撃前夜会議室」を示す碑を撮影した写真です。この建物、当時のコンクリートの壁面が一部、くずれかかっています。

遺骨収集作業などの際に発見された、戦時の武器や道具などが、現在は、厚生館(昼食を取る場所で、売店もある、自衛隊の中心的な建物です)の裏に作られた、資料館というに展示されています。自衛隊員の方に、声をかけてお願いすれば、鍵を開けてもらえて見学することができます。
(ただし、今回の輸送機日帰り慰霊墓参のでは、休憩時間が短くて、見学する時間は取れませんでした。9月の輸送機日帰り墓参、その前の6月の小笠原丸での慰霊墓参の時には見学をして、撮影した写真を当ブログに掲載しました。)
その、資料館建物ができる前は、この、第一御盾隊出撃前夜会議室の建物に、出土した物が納めらられていたそうです。
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2 コメント

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硫黄島からの「特攻」 (かんの)
2010-03-31 07:19:19
こんにちは。

いつも貴重なお話と写真をありがとうございます。
「硫黄島から特攻」について少し補足させて下さい。

1944年「第一御盾特別攻撃隊」は、もともと「特攻隊」として計画されたものではなく、零式艦上戦闘機でサイパンの飛行場で機銃掃射を反復し、B-29を破壊した後、離脱して当時まだ日本が占領していたパガン島に不時着することと命令されていました。結果的に乗員が限られた燃料の中で、戦火を大きくするため、反復攻撃を繰り返し、帰着をあきらめるという選択をし、偵察機1機と故障不時着した戦闘機1機を除き戻らなかったため、後付けで、戦意高揚のため「特攻隊」と名づけて発表されました。「不時着する」の命令が気休めだったのか、「戻る」選択が実質的にあったかどうかは難しいところなのですが、それでも「死んで来い」とは命令されてなく、また「体当たり攻撃」ではない点で、「特攻隊」とは別なもので、出撃された方自身の選択に敬意を示し、硫黄島の陸戦で生き残る選択肢がなかった苦しみと対比する意味でも、「特攻隊」と呼ぶのを慎重にしたいです。確かに写真の碑には「特別」とは書いていないですね。

一方、1944年7月5日、硫黄島の9機の零式艦上戦闘機と8機の天山艦上攻撃機にアメリカ機動部隊への体当たり命令が下されました。敵機動部隊発見前にグラマン戦闘機に大半が撃墜されました。「大空のサムライ」の坂井三郎さんも参加していましたが、機動部隊発見困難とみて硫黄島へ引き返し、日没後、部下を連れて航法上不可能な硫黄島への奇跡の生還を果たしました。ここでの問題点は、明確に「体当たり攻撃」を命じているにもかかわらず、「特攻隊」とは呼ばないですし、確か記念碑もないのではないかと思います。戦果がなかったので公表するに及ばなかったとも考えられます。1944年10月25日のフィリピンでの体当たり攻撃が「最初の特攻隊」として発表されています。それ以前のものは「特攻隊」と呼ばれません。

硫黄島からは、「特攻」ではなかった攻撃隊が出撃し、「特攻」と呼ばれない体当たり攻撃隊が出撃したという事実関係になっています。「特攻」で亡くなられたすべての方々に最大の敬意を示す一方、「特攻隊」という言葉さえ、意図的に運用されて、若者の命を弄んでしまっている事実も忘れてはいけないかな思います。
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第一御盾攻撃隊 生存者のインタビュービデオ (かんの)
2010-04-07 07:40:39
こんにちは。

上のコメントで日付を書き忘れましたが、第一御盾攻撃隊は、1944年11月27日です。「初の特攻」の1ヵ月後になります。こんな貴重な動画がありましたので、よろしければご覧下さい。

第一御楯特別攻撃隊
偵察機「彩雲」電信員 西村友雄 上飛曹のインタビュービデオ
http://www.tokkotai.or.jp/movie/
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