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戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

父島 海洋センターでウミガメと会いました(6) 保護と教育

2009年07月04日 | 硫黄島・小笠原村
今回、書いている ウミガメ シリーズは、ほとんど、
6月16日の海洋センター見学の時に、
父島在住の、ブログ「エンジョイ!島ライフ」の「青い鳥@小笠原」さん、
が、案内して教えて下さった内容です。

卵から子ガメが孵るのは夜だそうです。子ガメたちは、砂浜から、「暗い方ではなく明るい方へ」という選択で、海を目指すのだそうです。
「自然では、夜は、陸と海では海の方が明るいから。」と、教えてもらいました。
確かに、真っ暗な陸地よりも海の方が、月明かりもあったりで、明るいはずだと
思います。
ところが、照明の灯りなどで、(大昔からのウミガメたちの生活、繁殖行動の歴史の全期間の中では、島に照明などがない期間が大半だった) 「明るい方へ」という、生まれたての子ガメの本能行動が、「内陸方向へ」ということになって、陸に迷ってしまう場合もあるそうです。

海洋センター ニュース
http://bonin-ocean.net/cgi.script/sfs2_diary/sfs2_diary/
に、ありますように「カメ110番」が、発見時の緊急連絡先になっています。
生まれたばかりのカメばかりでなく、産卵のための親ガメも迷走してしまう
そうです。

写真は、海洋センター ニュースでも紹介されている
「カメ注意」の交通標識です。

海沿いの都道にありました。特別にこの標識を探そうとしなくても
普通にスクーターで走っていれば、必ず目に入って分かる地点に
ありましたので、スクーターを停めて小休止して撮影しました。


海洋センターには、
ウミガメの体内から発見されたビニール袋など
(前回の記事で紹介のソニーのホームページで
写真家の方が書いて下さっている沖縄のカメの様子のご報告にも
ウミガメがビニールを食べてしまう、という話が載っていました。)
の異物が、展示されていました。

カメたちが海藻と間違えて食べてしまって、危険なことに
なるそうです。
小笠原に観光で行かれる方は、ビニールなどのゴミを
海に捨てたりしないようしていただく必要があります。

ゴミが多い海では、カメたちは生活できませんから、
きれいな海の小笠原を守って、カメたちが、安全に生活、繁殖できて
ウミガメが増えるようにしていかないといけません。


父島では、「カメ110番」「カメ注意の標識」「産卵場所の調査から
卵の保護」「パトロール」などのさまざまな保護の活動をして
下さっていますし、
小学校5年生の卵を育てる実習を含めて、ウミガメについて、
多くの教育をしてくれています。

小笠原の生徒たちは、
こちら内地の学校では教わることがない、ウミガメについての学習 
と、
中学校2年生での硫黄島についての学習と訪問を体験して
大きくなっていきます。
彼らが社会に出てから活躍するということは、心強い限りです。

今年の慰霊祭での中学生代表の言葉にも「この学習を忘れません。」という
力強い思いのこもった言葉がありました。

絶滅危惧種全般については、こちらの学校でも習っているでしょうが、
ウミガメが近くにいる環境で、ウミガメたちを育てたり観察したりながら
まなぶという機会を体験する小笠原の子供たちの、活躍を応援したいと思います。
(礼儀正しく、のびのびとして、物怖じしない生徒、学生たちが多いな、と
思います。)


いろいろと考えているウミガメ里子の名前について、
小笠原に一緒に行った二人にもアイディアを出し合うようにと
言ったところ、届いたのは、「たわし(亀の子)」というような
がっかりさせられるレベルの低い案、、、。
小笠原の自然の美しさを思わせるような雄大で、
ウミガメの繁殖と、
硫黄島に思いを寄せて平和を祈念するような名前にするべく、
頑張って、考えています。
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