ステーキ漂流記
5月3日
新規119軒目「彩家」和牛炭火焼き?g(吉川)
地元の埼玉県吉川市は不思議と美味い店が多い。北のコヤノ、南のレガーノを中心に洋食系の店や焼肉屋も良さそうな店が何軒かある。その上、マック、ケンタ、ジョナ、ガスト、吉野家、松屋、サイゼ、牛角、モスなど一通りの有名なチェーン店もあるし、一応は越谷になるが、吉越橋を渡れば越谷レイクタウンだってすぐだ。
吉川に来て30年になるが、30年前はこの全てがなかった。駅の周りに本当に何にもなかった。コンビニすらなかった。あ、コヤノは旧ライフの前にあったかもしれないけど、ごく一部の人しか知らない。だから、外食とかちょっと遊びに行くと言ったら=三郷だった。明らかに三郷にばっかり行ってた。大学、いや、ここ10年ぐらいでようやく吉川駅を利用するようになった次第。つまり、ここ10年で吉川が激変した……と書くと長くなるのでいい加減に本題に。
少し前から南口から徒歩2分ぐらいの所にある「彩家」という居酒屋が気になっていた。表にあるメニュー表を見ると、この店に「牛タンステーキ」というメニューがあることがわかった。確かに、牛のステーキにはちがいない。けど、牛タンは……まあ、ギリギリたよね。なので、この店に行くのが後になってしまったが、もう一度、メニューをよく見ると、「和牛 炭火焼き」というのがあり、写真まである。ん、これ、ステーキ扱いでよくないかな? しかも、1280円と安い。要は、居酒屋ステーキってことかな。
とりあえず、店に入り、カウンター席に着く。店は奥だか2階にも席があるようだか、1階は二組しかいない。メニューは鮮魚や焼き鳥を中心にした和系の創作居酒屋といった感じ。その中に和牛炭火焼きと牛タンステーキがある。しかも、和牛よりもアメリカ産の肉を使った牛タンステーキの方が1400円とわずかに高い。おそらく、量の問題だろうけど、そう考えると質がいまいちなのだろうか?
前菜の合鴨はそこそこ。悪くない。しばらくして写真の肉が来た。うん、ステーキを乗せている器も凝ってるし、ワサビ、胡椒、岩塩、ドライのニンニクも脇につけてる。牛の産地は群馬産。
さて、一口。
ん、ちゃんと旨味がある!
やはり、この凝った器なら旨味を逃さない。しかも、ニンニクや岩塩などで旨味を増すことができる。さらに、ステーキの下には刻んだネギが刺身のつまのように敷いてある。吉川産の葱か?
1280円でこれだけちゃんとした黒毛和牛が出せるとは恐れ入った。器だけではなく、つまりは“焼き”がしっかりしている。鳥の方が専門みたいだが、それだって焼きがしっかりしてないとね。東京でもこれだけ焼きがしっかりした店はそうそうない。
ありそうでなかった吉川の店での5つ星第1号は、伏兵と言っちゃ失礼だが、「彩家」の和牛炭火焼きである。
★★★★★