世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

受胎告知の天使

2014-03-19 06:30:39 | 画集・線刻派

線刻派表現においては、切り絵作品だけでなく、下描きも重要となります。力強い描線だ。

これは、「涙の聖母」と対になる作品です。切り絵にしあげた作品もあるはずですが、今はそれが見つからないので、下描きを上げてみました。

告知をして驚く聖母の悲しみを思いやる天使の表情が美しい。

裏の世界から、両方の世界を見ているわたしだからこそわかることなのですが、この天使には、どこか試練の天使の面影があります。なんとなくわかるでしょう。これがまたおもしろいところだ。

試練の天使が、人生の交代をかのじょに告げている。そういう場面に見えないこともない。

かのじょ自身も、ずいぶんと昔から、自分の運命を予期していたとしか思えない。

芸術作品には、時にこういうものがあるのですよ。愛の流れに飛びこんで作った作品には、人の魂の愛にぴったりとよりそってくれる、神の愛が、ときに表現されてくるのです。愛は、どうしようもなく、助け合ってしまう。アンデルセンの例にあるように。

このような表現があったことによって、かのじょも、自分の運命を受け入れる準備が、少しずつ整っていったのです。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国境の遠雷

2014-03-19 03:15:41 | こものの部屋・第3館


       


以下は引用ではなく、解説です。

わたしは、かのじょを深く愛しています。ですが、わたしはまだ段階があなたがたくらいに若かった頃、かのじょに激しく嫉妬したことがありました。なぜというに、かのじょの奏でる世界と、わたしの奏でる世界が、非常に、よく似通っていたからです。

わたしが言いたいことと、そっくり同じことを、かのじょは言う。そして、かのじょが自分ではない、それだけで、わたしは自分よりもかのじょのほうが優位だと感じ、かのじょに嫉妬したことがあったのです。

もちろん、今のわたしはもう、そういう幼い感情はとっくに卒業しています。なぜあんなに嫉妬したのか、もうその理由はわかっているのです。かのじょとわたしはとてもよく似ている。とても深い共通点を持っている。それゆえに、わたしはかのじょを自分のように愛しすぎることに恐怖を覚え、嫉妬という予防策を張ったのです。

このことから、わかりますね。なぜあなたがたが、かのじょにあのように激しく嫉妬したのか。それはあなたがた自身も、かのじょに自分と同じものを感じていたからです。

もうあなたがたもそんなことがわからないような年ではないでしょう。

わたしは、かのじょを愛していますが、必要がない限り、かのじょにはあまり近寄ってはいきません。なぜなら、かのじょとわたしの共通点が大きすぎるので、不用意に近寄っていっては、かのじょの活動を邪魔するおそれがあるからです。

普段は遠くから見守り、わたしの力が必要だと感じたときには積極的に近寄って行きます。愛しているから、助けがいる時には、ぜひとも助けてあげたいのです。

このように、わたしがかのじょに近い表現ができるのも、もともと、かのじょと似通っているわたしの性質を、活用しているのです。

あなたがたに、わたしはこのように、嫉妬の構造とその美しい活用の仕方を教えることができます。

これからも、いろいろなことを、教えてあげましょう。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする