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小沢一郎民主党幹事長の土地問題に地元紙も警鐘

2010-01-09 14:18:42 | 政治
2009年1月9日(土)

 【部下に4億円の現金を紙袋に詰めて土地を買いに行かせた】
という異常な“事件”である。

 「民主党内には激震が走っている!」・・・
はずが、全く静まり返っていることが異常である。

 「朝ズバッ!」では、みのもんた氏が、
 『現金を袋詰めで持ってゆくことそのものがおかしい。普通は振り込みなど安全な方法を使うはずなのに、危険を犯して現金で運ぶのは、資金の流れを隠したいという意図があるに違いない。出所のイカガワシイ金ではないか?』
 との趣旨を言っていたが、その通りだと思う。

 東北が拠点の『地元紙』河北新報(Web版)が今日の社説で、以下のように書いているので紹介したい。

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陸山会土地問題/誰も何も言わぬ政権党とは
          河北新報 【社説】 2009年1月9日(土)

 誰も何も言わない。言えないんだ、この組織は。ごく小さな所帯の党派ならまだしも、400人以上もの国会議員がいる政権党だというのに。

 有権者のそんな視線を、民主党の議員たちはどの程度、意識しているのだろう。危機感を持たないのだろうか。一人一人、それぞれ地元の声に耳を澄ませ、党内に反映させる手だてを探るべきだ。

 小沢一郎党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐって、東京地検が近く本人から参考人として事情を聴くという。既に聴取が進んだ元秘書2人は政治資金規正法違反の罪で起訴される見通しだ。

 捜査の見立てに真っ向から反論するでもいい。いきさつを自ら説明する場を早く設けるよう小沢幹事長に進言する動きが、党内から全く見えてこない。どうしたことか。

 元秘書の一人は石川知宏衆院議員。土地購入時は私設秘書の一人にすぎなかったにしても、昨夏、政権交代の期待を担って誕生した現職議員である。「小沢事務所の問題」と片付けて、党としての対応と切り離すのは無理な話だ。分かり切ったことなのに様子見のままでは、事態を打開できるはずがない。

 捜査の対象になっているのは、陸山会が2004年10月、東京都世田谷区に約3億4000万円で土地を購入した際の資金の流れ。4億円以上を政治資金収支報告書に記載しなかった疑いが持たれている。

 小沢幹事長の事務所は、金融機関からの融資金を土地代金に充てたと説明していたが、融資を受ける前に支払いが済んでいたことが分かり、その出所の不透明さも指摘されている。

 当時の会計責任者だったのが、西松建設の献金事件で規正法違反で起訴され、公判中の公設第1秘書大久保隆規被告。石川議員が経理の処理を大久保被告に詳しく報告していた疑いも浮かんでいる。

 検察の捜査の結末、起訴された場合の公判の行方は別にして、今回特に注目したいのは、収支報告書への不記載が問題になっていることだ。

 「公表する必要のないものまで公表している。わたしが一番オープンにしている」。小沢幹事長は折々にそう強調してきた。西松献金事件で検察を批判した時も、その思いを口にした。今回、不記載の疑いが強まれば、小沢幹事長のこれまでの主張は根本から崩れ去る可能性が大きい。故意ではなかったのであれば、勘違いか、ケアレスミスか、秘書の独断か。そのいずれかぐらいは説明してほしい。

 いくら何でも秘書2人の刑事処分が決まれば、小沢幹事長の会見が開かれるとは思うが、この状況に至ってなお、党内から表だって聞こえるのは「検察がマスコミにリークしてあおっている」(山岡賢次国対委員長)という声ぐらいだ。

 明快であること、透明であることを求めて、有権者は政権を交代させた。民主党の議員が一人一人、去年の夏のあの高揚を思い起こして、一歩踏み出してほしい。

              河北新報 2010年01月09日土曜日


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