貝の独り言

人見てもよし、見なくともよし我は咲くなり。でも見てもらいたいなー。宜しく返待つ。 

味噌にぎり、サンマ飯

2015年10月27日 17時02分23秒 | Weblog

 先の太平洋戦争の終戦直前に神奈川県川崎市から、父の実家がある上条いう所に疎開してきました。
 当時は、毎日の食べ物に事欠く日々で、毎日、芋ばかりが見えご飯粒は芋の周りに張り付いたようなご飯でした。サツマイモの蔓を炒めて食べる事もありました。
 そんな毎日の中で、4軒ほど離れた家に老夫婦が住んでいて、そこの奥さんに「礼儀正しい、いい子だね」などと可愛がられ訪ねていくと「ほらよ、お食べ」と言って味噌を塗したおにぎりをくれました。そのおにぎりは大きくて両の手の平で受けとらなければならないはどの大きさで、白いご飯でした。美味しかった。あの味噌にぎりの味は今でも忘れられません。
 終戦後も食糧難は続き姉たちは、和服、反物、宝石などを担いで身延線沿線の農家を訪ね歩きお米屋や野菜などと交換する生活でした。
 我が家は、「生めよ殖やせよ」の戦前の政策で9人兄弟で、そのうち戦死した兄、住み込みで働きに出ている姉、兄を除いて両親と子供6人の生活でした。
 その頃、美味しかったのが大きなお釜にサンマ3匹くらいを入れて炊き込む「サンマ飯」でした。サンマを自分の茶碗に少しでもたくさん盛りこもうと兄弟げんかが起きることもしばばでした。
 こんなひもじい生活を強いられる戦争はもうたくさんです。「戦争法」を廃止させ、美味しいものが腹一杯食べられる平和の世の中を。