まだ開き切らぬ花びらの先端が藤色に染まっている。筒状花の黄色とのコントラストが美しい。
一般的な花期は、8月から10月とされる。今年は、総じてキク科の開花が早いようだ。
キク科の仲間というと、とても増えるという印象があった。ヒメノコンギクなどは黙っていても地下茎を放射状に張り巡らし、どんどん増えていく。
どうもハコネギクは、つつましやかな印象を受ける。いくらかは新たな茎を見出すことができるのだが、驚くほどではない。鉢増しをしなかったからかな?
葉ばかりとなったサクラソウなど、春の山野草の残滓を整理した。陰に隠れていたツクシカラマツの花々が、これ幸いとばかりに前面に躍り出て、ヒト属には辛い猛暑日を満喫している。花の印象からはそうとは思えないのだが、かなり男前な花であるようだ。
気づいたらそこに咲いていた、なんてことが度々なのだ。このフウロソウってやつの花の適期って何時なのだろう。ちょっと段差のある場所に土留めとして植えてみたが、これほどツボにはまったキャスティングはなかった。置かれた場所で咲いてくれる、とても得難い花なのである。
野菜が尽きた。いつもなら農産物直売所へ行くのだが、この日(6/24)はサイボクの楽農ひろばを訪れた。野菜はもちろんのこと、漬物やら、梅干しなどを買い求め、サイボクを後にする。
「おい、ここまで来て目と鼻の先のミートショップへは寄らないのか?」だって。そう、寄らないのである。サイボクの肉はとても美味い。ほっぺたが落ちそうになるくらいだ。その報いかどうかは即断しかねるが、懐には空っ風が吹く。
そこでだ、街道からそれた小道を数分走る。すると、「肉の〇野屋」という小さなミートショップに行き当たる。
数日分の食材として牛のさいころステーキ、ぶ厚いトンテキ、しゃぶしゃぶ用バラ肉を買い、夕食用にメンチ、エビカツ、カニクリームコロッケを求めた。
会計を済ませて立ち去ろうとすると、ワゴンの下に数個のポットを発見した。そこには、簡略を極めた紙が貼ってあり、「七福神:どうぞお持ち帰りください」と読める。
眺めていると、おかみさんらしき人物がつつっと近づいてきて、「2~3個持って行けば・・・」と言う。「簡単だよ。すぐに大きくなるし!」と言って店の脇にあるプランターを見せてくれた。あっ、そう、そう、エケベリアは花も咲くんだった。お言葉に甘えて2ポット頂戴し、肉とともに七福神を持ち帰ったという訳である。