家人をクリニックに連れて行く日、ウマノアシガタが咲いた。キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草である。 別名、キンポウゲとの説がある一方、ウマノアシガタの八重咲きこそがキンポウゲだとする説もある。 かつて、このウマノアシガタとミヤマキンポウゲを並べてあるサイトに投稿したことがあった。 亜高山・高山帯に分布するウマノアシガタ(キンポウゲ)がミヤマキンポウゲであるようだ。 ウマノアシガタ、キンポウゲ、ミヤマキンポウゲ――どちらもさほど変わらないのではと思うのは、素人の浅知恵ってやつなのかな。 家人をクリニックに送り、その診療時間を利用していつもの北斜面をブラ散歩。 オトコヨウゾメの花は4月に咲き始める。花の構造は短い花軸から複数の花柄を出す散房花序、白い小さな花が四方に散るように咲く。 いつもこの時期、この林縁で目にすることが出来る。 📷2022年4月12日:春の花もいいが、秋の紅い実も愛らしい。
一人悦に入ってオトコヨウゾメを撮っていると、この斜面を管理している方が脇にいらしてヤマユリの話を始めた。 そう、ここはヤマユリの自生地としても知られている。 話の途中で、ここで自生しているいくつかの植物の名が出た。ウラシマソウ、マムシグサ、ムサシアブミといったテンナンショウの仲間もその一つ。 いや、待ってよ! ここに4~5年通ってるけど見たことない。とは言うものの、斜面を囲むように「立入禁止」のテープ張り巡らされ、ルールに従順なKite君は、一歩たりともその中には入ったことがない。林縁から遠目で花を撮るしかなかったのだから。 「いや、いや、今日は入っていいよ! 案内してあげる。」 願ったり叶ったりで、お供させて頂き撮ったのが次のウラシマソウなのである。 📷2022年4月12日:浦島太郎が釣り竿を振るうの図。
「じゃぁ、ゆっくり撮っていってよ。」 そう、仰ってその場を立ち去る管理者の方。 では、とばかりにいつもは立ち入らない斜面を歩き回る。 キランソウが咲いていた。ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)という恐ろしい気な別名を持つ、シソ科キランソウ属の多年草だ。 ニガイチゴも咲いていた。バラ科キイチゴ属の落葉小低木、いわゆるキイチゴの一種だ。 📷2022年4月12日:地獄の釜の蓋、なんと恐ろしげな諱(いみな)なのであろうか。あっ、ここで使う字句ではないかな。
諱、歴代天子の本名の他、亡くなった人の本名を言うとある。地獄の釜の蓋だけに、諱でもよいのかと・・・。 📷2022年4月12日:物の本、いや、これは正確ではないな。物のメディアとか、クラウドと言うべきかな、そこでは花弁が細いのが特徴とある。
おっ、本当だ! 確かに、ムサシアブミも咲いていた。ちょっと説明しにくい秘密の場所に(管理者の方に、見つけたのはいいが、場所は絶対明かしてはいけないとのご注意を頂いたのだ)。 彼方に、朱く煙るのは、やはりこの地の名物であるヤマツツジだ。 📷2022年4月12日:野生の中で生きるムサシアブミである。ナチュラルな感じ、でてるよね。
📷2022年4月12日:フラッシュを炊いてみた。その容貌、面妖なり!
📷2022年4月12日:ご覧の通り、葉は2つ付き、それぞれ3枚の小葉がある。胸に迫るオブジェ!
📷2022年4月12日:背景に写っていたヤマツツジがこれ。はや、満開!
再び、管理者の方々と合流、マムシグサがあったから撮れという。はい~、有難き幸せに存じます、とばかりに撮ったはいいのだが、喜び勇んで撮ったのでちょっとピンボケ 笑 📷2022年4月12日:左がマムシグサ、右はそのすぐ近くにあったウラシマソウ。
ほら、ここではタンポポまでが西洋ではなく、ニホンタンポポが見られるのだ。 📷2022年4月12日:萼の反り返りが見られないのでニホンだと思う。ただ、カントウとか、なんだとかは浅薄にして判断不可 笑
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奥様の診療時間中に素晴らしい散歩をされたようですね。
オトコヨウゾメ、ウラシマソウ、ムサシアブミマムシグサなど、
面白そうな名前の希少な植物をしっかり撮影できて良かったですね。
ウラシマソウ、浦島太郎が釣り竿を振るう姿に似ているからの命名。
どうしてこのような形の植物があるのか、不思議です。
キランソウの別名が地獄の釜の蓋とは何と恐ろしい名前でしょう。
ムサシアブミも独特の形をした植物ですね。これぞ、知る人ぞ知る
希少な山野草なのでしょうか。場所は絶対に明かさないのですね。
絶滅危惧種の野生植物を保護するうえでは、山野草愛好家の皆さんが
このような、心配りをして、心無い盗掘を防いでいるのでしょうね。
昨日とは10度以上の寒暖差、ついていけません。
とはいえ、野に出ないことには、ミステリーに出会うことはなく、出れば出たで結構しっかり歩くので身体も温まって来ます。
今日も、百均に出掛けたその道すがら、ニョイスミレやら、キバナオドリコソウやら、ニワトコの花やら、いろいろな植物との出会いがありました。これは、またの機会に。
北斜面の知られざる一面に出会った気がしました。
そして、人との出会いこそが新しい北斜面に誘ってくれる。
いくつになっても、大事にしなければなりませんね。
テンナンショウ属は面白さに満ち溢れていますよ。
5~6年前だったか、八ヶ岳南麓小淵沢辺りの森の中で身の丈1メートル超えのテンナンショウの中間に出会いました。
藪こぎをしていると、その面妖な顔と鉢合わせ、飛び上がったことがあります。
まだ、山野草を始めたばかりのときでしたので、話には聞いていましたが、まさかこれほどの大物が居ようとは想像さえできず・・・。
猫の額にも、ムサシアブミが数本息づいていますが、あまり正面から見ないようにしています (ノll゚Д゚llヽ)
コメント有難うございました<(_ _)>