私の本棚に、沢村貞子の著書、武田百合子の著書に日記形態のものがある。
武田百合子の「富士日記」は、富士山のふもとの山荘で、夫の武田泰三と過ごした数年がつづられている。
若い頃この本を読んで感じたことは「何でこんな不自由な暮らしを好き好んでする?」という、身もふたもないものだった。
それが数十年後に読むと、しみじみ「いいな-」となったのだ。
都会を離れ、愛する人(?)との山荘暮らし、朝に夕に富士山を眺め、地場産の野菜、果物があふれ、ゴルフ場も近くにある。
読んでいておかしいのは家計簿のように買い物のリストがつづられている。その中にはお賽銭30円なんてものもあり、笑ってしまう。
透明感のある、何処かかわいらしく、それでいて時々ぶっ飛んだ行動にもでる百合子さんがチャ-ミングです
私は日記は1週間と続いたためしがない。
「私は日記に嘘を書く・・・」と言ったのは円地文子だったか。私も嘘を書き始めたるようになったところで何時もやめてきた。
どこかで誰かに読んでもらいたい、そんな欲が出てくる。バカですね。
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