2023年4月から、ご縁あって某私立高校の非常勤講師として、
高校2年生、3年生に対して情報Iを担当することになりました。
ご存じの方も方もいらっしゃるかと思いますが、私の前職はシステムエンジニアです。
しかし意外に思えるかもしれませんが、パソコン教室の先生として、その能力を使った覚えはほぼありません。
私たちの仕事は「技術を教える」のがメインではなく、わかりやすく「教えるプロ」にならなくてはならないとずーっと思ってきたからです。
ご存じない方のために、システム開発とは一般にこんな感じで行っています。
↓ ご参考まで
それが、6年ほど前から、子供プログラミング教室・ロボット教室をするようになって、
かつて培ったシステム設計の能力、プログラミングの作成能力、機械工学部出身の能力を使うことになってきたのです。
年を追うごとになんとなく先祖返りしている感じがしています。(笑!)
まさか、いままでやってきたことが、こんなところで役に立つなんて
・・・という感じです。
そんなながれの中、今回、情報Iの講師のご依頼があったというわけです。
わたくしは主に金融関連の大規模プロジェクトシステムの現場でシステム設計を主に10年携わってきました。
その一方、一時的に現場を離れ、先輩SEとして6か月間、300人ほどの新入社員に対してシステムとはなんぞやと講師&マネージャーとしてやってきた経験もあります。
今回はそんな経験も役に立つかと思っています。
しかし、こどものプログラミングの必修化でプログラミング教室を運営していく中、
システムの現場で求められる能力との差に違和感をずっと感じていました。
現在世の中に行われている、プログラミング教育のその先に
中学、高校、大学で求められている情報教育があるのか? さらに、現場で求めている能力に役立つのか?ということです。
それは、現場が求めていることに変化があったのか、それとも国の方針に変化があったのか・・・
共通テスト・情報の試行テストの中身を実際に解いてみて、その疑問は確信に変わりました。
共通テストで求められていることが、国の求めているレベルであることを前提とするならば、ひとつひとつの技術こそ現代風に変わってきていますが、本質的なことは、かつて求められていたものとほぼ同じではないか・・・と。
そして、それが今の小学生に対して教えているプログラミング教育の延長には必ずしもなっていないということです。
(もちろん、広い意味では延長と言えますので、プログラミング教育を否定している訳ではありません。特に底上げという意味では意義深いと思います)
私が現場を離れている間に、「Web系のエンジニア」などという、おしゃれ(っぽい)言葉ができていたり、
かつて技術力の象徴として扱われていた「SIer」という言葉が、最近はむしろ悪い意味で使われることが多いなど、当初面食らっていたこともあるのですが、
①良いところも、悪いところもシステムの現場の感覚を肌感覚で知っている。
②小学生、中学生に現在進行形でプログラミング教育をしている。
③大学生、中学生の父親である。 ④IT企業の新人研修を担当していた。
など、私しかできないことも多いのではないかと思っています。
ただし、思いは思いとしても、授業をそつなくこなさなくてはいけないので、
実際はこだわりは捨てなくてはいけない部分もあるかとは思います。
不安を感じつつも、高校で教えることができるという喜びも同時に感じている次第です。
契約はまずは1年間。そのあとどうなるかは分かりませんが、迷惑をあまりかけずに楽しみながらやっていきたいと思います。
なお、今現在授業のない時間帯で対応しますので、
PC教室、プログラミング教室、ロボット教室の授業には一切影響はありません。ご安心ください。
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