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電界と電束(第3種)

2021-09-04 21:39:46 | 電験2種への遠い道のり
今年の電験3種と電験1・2種のマークシートがオワタわけですが、つらつら問題文を眺めると問1で電荷・電束・電界の理解を問う問題が1・2・3で勢ぞろいしてるってことですね。公式暗記組はこれらの関係の理解をおろそかにして数式だけを追いかける人が多いから躓くんです。ってことで、諸量のおさらいをしてみましょう。

電荷Q【C】からはQ本の電束が出ています。電束の性質というのはプラスの電荷から出てきてマイナスの電荷に吸い込まれます。電束同士は反発しあいながら電束自体はできるだけ縮もうとします。電束は脈略もなく突如現れたり途切れたりするものではなくプラス電荷からマイナス電荷へ連続しています。1【㎡】あたりにどれだけの電束が入っているかを電束密度といい、D【C/㎡】と表されます。

電界とは1【C】の電荷がE【N】の力を受けているならE【N/C】もしくはE【V/m】の電界が存在するといいます。この時 1【㎡】あたりにE本の電気力線と呼ばれるものが走っていると考えます。また、距離l【m】の金属板の間にV【V】の電圧がかかっているときに金属板の間にはE=V/l【V/m】の電界が存在します。

そして電界と電束の間には法則があり D=εE という関係式が存在します。εを誘電率と言い特に真空の誘電率はε0であらわされます。
物質の誘電率はε=εrε0と表されεrを比誘電率と言います。

ここを抑えずに公式の暗記に走ると訳が分からないままに覚えるべき公式を際限なく増殖させてしまうことになります。この関係を
踏まえながら今年の電験の問1を3種、2種、できれば1種(多分私ですと挫折すると思います)の順に考えてみましょう。
最速で答えにたどり着くということではなく、できるだけ問題文から多くの情報を読みほぐしてみようと思います。

今回は3種ですが2種類の誘電体が並列に挟まれています。空欄の答えを出す前に問題の図と文章から状態について考えてみましょう。
極板間に電圧Vがかかっており極板間の距離が一定であるということはこのコンデンサ内に均一な電界があるということになります。ということは電気力戦の密度はどこでも一定であるというのとです。どちらの誘電体も面積が同じということはそれぞれを貫く電気力戦のトータルも同じになるはずです。
では電束はどうなるかと言えば D=εE の関係式より
誘電体1ではD1=εr1ε0E
誘電体2ではD2=εr2ε0E
となります。今回の電荷のは直接関係ありませんが電束密度が異なるということは極板に現れる電荷の密度が異なっているということです。これが何を意味しているかと言えば帯電させた完全導体を2種類の誘電体にくっつけるなら誘電率が高い電荷に接するほうに電荷は多く集まるということです。面積は同じなので電荷の量を誘電体1・2それぞれに対してQ1・Q2とするとQ1:Q2=εr1:εr2という比例関係が成立します。そして電荷のトータルはQなので電束のトータルは電荷と同じQになります。

さてさて、これだけの条件に一致する選択肢は⑴ですね。

次は電束密度と電界強度の関係から今年の電験2種理論問1について考えてみましょう。電験1種についても考えてみますが多分挫折すると思います(笑)

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