奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

かつて、ここにあったもの【歌詞っぽく】

2013-01-18 | 心詩~こころうた・世
愛が欠如したこの星で
人は何に縋って生きるのか
一期一会の縁(えにし)の糸を
つかめど指をすり抜けて

かつて 人は愛を育み
この世は優しさに満ちていた
知らぬものにも手をさしのべて
痛みと喜びを分けあった

世界は満たされ
ないものなどない時代
だけれど
なぜだか満たされない
愛に飢(かつ)え 乾いた心

立ち止まり ようやく気づく
本当に必要なものが
今 見え始めている


夢が欠如したこの星で
人は何を信じて生きるのか
未来はとうに見えている
決して約束などない未来

かつて 人は夢を育み
この世は希望に満ちていた
どんな苦難も明日に繋がる
そう信じて乗り越えられた

世界は満たされ
権力者は頂点に立った
だけれど
その山の裾野には
夢も見れぬものたちの群れ

顧みて ようやく気づく
本当に大切なものが
今 見え始めている