平成29年度定期文化講座の学習発表会が、昨日と今日で無事終りました。
私の俳句入門講座も発表がはや五回目になります。毎年同じ人たちではないのですが、引き続きの人が半分以上はいますので、もう勝手知ったる…という感じです。おまけに役員の男性は五年継続のベテランですから、すべてお任せで大丈夫なんですよ。
今年は更に色紙などが増えたし、短冊掛けにもそれぞれ個性があって、にぎやかな展示になりました。自分で手織りして作ったというものや木彫りして作ったものなど。そういう工夫をするのも別の楽しみがありますね。字にも一人一人の個性が現れて面白いです。自分で作った句を自分で書き全てを自分で仕上げたという満足感、そうすると愛着も湧いてきます。終ったら是非家に飾って家族にも見て貰いましょうね…と言うと、皆さんまんざらでもなさそうでした。
私の今年の句は、〈抱き上ぐる子の福耳に初日かな〉で、俳画は〝朱竹〟です。
これは句集『甘雨』に所収した句で、「初日」が新年の季語。俳画の「朱竹」は季節は問わないし、「開運招福」として結婚祝や新築祝などのお目出度いときに描いて差し上げるものなんだそうです。だから絵と句が響き合っていると思いませんか?エエッ!響き合いすぎですって…スミマセン!
俳画とは?と調べると、「日本大百科全書(ニッポニカ)」に次のような説明がありましたので、どうぞ。
俳味ある洒脱(しゃだつ)な画(え)。俳諧(はいかい)、俳文、俳句を賛とし、淡彩もしくは墨画(ぼくが)の簡略な筆致で、賛の句に響き合う、あるいは賛の内容を説明するところを画にしたもの。自画自賛とは限らない。創始については不明であり、すでに芭蕉(ばしょう)や許六(きょりく)、彭城百川(さかきひゃくせん)は俳画とよべるものを描いているが、それを芸術的に完成させたのは与謝蕪村(よさぶそん)である。蕪村は自ら「俳諧ものの草画」とよび、『おくのほそ道図屏風(びょうぶ)』や『若竹(わかたけ)図』などの優れた作品を残している。幕末の渡辺崋山(かざん)には版本『俳画譜』があり、このころには俳画という呼称が定着し、以後もっとも一般に普及した日本画の一形式として現代に至っている。[星野 鈴]