昌栄薬品の宮原 規美雄です
慢性腎炎・ネフローゼ症候群 ⑩
・・・処方のお話・・・
クラシエ薬品小青龍湯<傷寒論という書物に記載されています>
【組成】
クラシエ薬品小青龍湯
麻黄・苦温の水剤
芍薬・苦平の水剤
乾姜・辛熱の気剤 辛熱とは味がピリ辛く温める作用が辛温より強い
甘草・甘平の脾胃剤
桂皮・辛温の気剤
細辛・辛温の水剤
五味子・酸温の水剤
半夏・辛平の水剤
【解説】
クラシエ薬品小青龍湯は胃腸管や心下(みずおち(みぞおち)のこと)、胸中、に水滞があり、この水滞が原因で気が上にのぼり、または特に異常感覚が腹部から起こって心臓部に突き上がる状態がおこり、発熱や体のむくみ、水腫、または水飲が皮膚表面にあふれ出たりするものに用いる処方です。
その水滞が激しいが故に水証が皮膚表面にあらわれた症状である鼻水、咳嗽、喀痰さらには唾(つば)またはよだれを出し或は浮腫(ふしゅ・むくみ)、小便不利(しょうべんふり・小便の量が減少して排出困難となる症状)などが生じてくる。
クラシエ薬品小青龍湯は麻黄湯や葛根湯と同様に桂枝と麻黄を配合していることにより、表証即ち発熱、頭痛、悪風、悪寒、脈浮(指を脈に置いただけで触れる脈)で無汗のものに用います。
水滞を発汗させて表証を解する処方です。
同じ桂麻剤でも麻黄湯や葛根湯と異なる点はクラシエ薬品小青龍湯には多くの水剤を配しているのとにあります。
芍薬は葛根湯より多く、腸管の水滞を除き利尿を促し、半夏は胃の上部、心下の水滞を取り、乾嘔(かんおう・からえずき)や食欲不振を解消します。
さらに細辛、五味子が加味され胸中、気管の水毒を主り咳嗽、喀痰を主治します。
【効能】
体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症
【適応病名】
結膜炎、アレルギー性鼻炎、息切れ、肺炎、気管支炎、気管支喘息、百日咳、小児喘息、慢性肋膜炎、胃酸過多症、湿疹、急性浮腫、ネフローゼ、急性腎炎、膀胱炎、関節炎
【あとがき】
慢性腎炎やネフローゼ症候群によるむくみで使用されるのは、麻黄と細辛の組み合わせで利尿消腫に働く作用があるためです。
また桂枝・乾姜が利水消腫に働く可能性もあります。
半夏は水飲を捌くことを助けます。
また散寒の麻黄・細辛・桂枝・乾姜が配合されていますので、寒証を背景にして局所に熱証の水腫が発生した場合にも用いられることもあります。
日中医薬研究会会員作製のレーダーグラフの一部より
|
|
気剤 |
血剤 |
水剤 |
脾胃剤 |
温剤 |
寒剤 |
|
証の数 |
2 |
0 |
5 |
1 |
9.5 |
-1 |
||
百分率 |
25.0% |
|
0.0% |
62.5% |
12.5% |
76.0% |
8.0% |
|
気剤が25%
水剤が62.5%
脾胃剤が12.5%
温剤が76%
寒剤が8%
と水剤と温剤の割合が多いことがおわかりいただけるでしょうか。
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