おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』
現代医療の誤りを正す
第4章 漢方による心身の健康法
公害や難病のない漢方薬
p231西洋医学では治療法のない公害病も漢方では正常化できる!
海外旅行がめずらしかった四十余年前、通産省が中小企業の青年指導者を各業界から募(つの)って、ヨーロッパ研修旅行をしたときのことです。
二人の薬剤師が選ばれて出かけました。
その一人の薬剤師は、私が漢方を手ほどきした青年。
出発に先立って二つの宿題を彼に出しました。
一つはヨーロッパの家庭のスパイスの種類と使用状況を調査してくること、もう一つの宿題はヨーロッパにある難病、奇病を調べて、その病名と具体的な体の症状の訴えなどをこまかく調べてくることでした。
スパイスの調査は肉食化してきた日本人の食生活に、どんなスパイスをとり入れられるかという課題、難病と奇病というのは、西洋医学でも治らないヨーロッパの病気を漢方で治療する手がかりをつかむ、ということでした。
その結果わかったことは、欧州でいちばん多い難病は、精神錯乱(さくらん)症だったのです。
治療はお手上げ、あらかじめ準備して持っていかせた英文のチェックカードの症状では、肥満体で、小便が少なくて、便秘して大便も出ない。
つまり心臓だけはよけいに動いて、大小便での排泄が少なく水分を出せないので、頭だけがかっかしてのぼせ、充血症状を呈している。
だから睡眠がとれなくて、精神錯乱するという症状です。
漢方は病気を治療するというより、体を正常化する薬なのだから、まず肥満体に使われる薬と、大小便の排泄ができるようにして、発散剤の協力で頭から湯気を出さなくてすむようにします。
アンバランスが原因なのだから、このチェックカードの人は「防風通聖散合療方調流」と適当な血剤で解決する諸症状だったので、難病といわれるほどではありません。
前者は肥満体改善によく使われ、後者は冷えのぼせで排泄不良のため、嘔吐や下痢などのあるときに使われる漢方薬です。
こういうバランスを正常にするのは、漢方の独特の治療分野ともいえます。
ところが、西洋医学では、精神錯乱には鎮静剤とか鎮痛剤、催眠剤を与えて、臭いものにはふた式の治療しかしません。
精神安定剤だけが頼りでは、ますます薬の量がふえて、精神不安定になっている人がふえるばかりというのが現状です。
欧米は東洋医学にはまだ全然理解がありません。
しかし、そのうちひと足先に現代病の漢方薬治療が入りそうです。
この欧米の精神錯乱という近代病に比べると、日本はもっと難病の公害病、薬の副作用といった残酷な病気があります。筋ジストロフィー、スモン病、森永ミルク砒素(ひそ)中毒、水俣(みなまた)病、イタイイタイ病とざったあげただけでも人間がいかに粗末に扱われているかがわかります。
森永砒素ミルク事件は三十年前のこと。
いまその被害者である子どもたちは三十歳の大人に成長していますが、それは名ばかり。岡山の協立病院では、十年ほど前から、十数人の砒素ミルク中毒患者の漢方治療をはじめ、私に協力を求めてきました。
女性が結婚できないという訴えや、就職したいという悩み、手足の運動機能や歩行の正常化など、三十年前に起こった公害病を現在、完全に治癒するのはむずかしいことです。
当初、患者たちには表情がありませんでした。テレビを見ても笑いません。
それがテレビを見て笑いはじめることから、女性は年ごろの娘に成長し、結婚したら奇形児が生まれないかと神経質に悩み、男性は就職して働けるかという不安の問題まで、個別に訴えを調べて漢方で薬剤を処方してきました。
女性の何人かは結婚し、男性は就職して社会に出て行きました。
西洋医学では治療方法がありませんが、漢方の場合は公害病もふつうと変わりなく、その症状を正常化することができるのです。
心身の異常が正されると人間はだんだん人間らしくなってくるから不思議です。
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