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黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九 第八節

2012-07-31 09:39:52 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著・鍼灸医学大系 ④ 黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九

第八節

原文

 黄帝曰。五藏相通移、皆有次。五藏有病則各傳其所勝。不治法三月、若六月、若三日、若六日、傳五藏而當死。「是順傳所勝之次。」故曰。別於陽者、知病從來、別於陰者、知死生之期。言知至其所困而死。

*「是順傳所勝之次。」・この句の文意通ぜず。恐らく注の一部が本文中に入りこんだものと思われる。

訓読

黄帝曰く「五藏相通移するには皆次あり。五藏に病あれば則ち各々其の勝つ所に傳う。不治の法は、三月、若しくは六月、若しくは三日、若しくは六日、五藏に傳えて當に死すべし。故に曰く。陽を別つ者は、病の從來を知り、陰を別つ者は死生の期を知ると。言は其の困ずる所に至りて、死することを知るなり」と。

 

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黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九 第七節 訳

2012-07-30 09:42:14 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九

第七節

 五藏受氣於其所生、傳之於其所勝。氣舎於其所生、死於其所不勝。病之且死、必先傳行、至其所不勝病乃死。此言氣之逆行也。故死。

肝受氣於心、傳之於脾。氣舎於腎、至肺而死。心受氣於脾、傳之於肺。氣舎於肝、至腎而死。脾受氣於肺、傳之於腎。氣舎於心、至肝而死。肺受氣於腎、傳之於肝。氣舎於脾、至心而死。腎受氣於肝、傳之於心。氣舎於肺、至脾而死。此皆逆死也。一日一夜五分之。此所以占死者之早暮也。

 訳

  五蔵はその生じる所から気を受ける、生じる所とは

木(肝)は燃えると火(心)を生じ、

火(心)は燃え尽きると灰になり土(脾)となり、

土(脾)のあるところに金(肺)属が生じ、

金(肺)属のあるところに水(腎)が生じ、

水(腎)は植物や木(肝)を生じることであり、

その勝つところを伝える、勝つ所とは、

木(肝)は根を土(脾)に這わせ切り裂いてゆき木(肝)は土(脾)に勝つ、

土(脾)は水(腎)をせき止め土(脾)は水(腎)に勝つ、

水(腎)は火(心)を消し水(腎)は火(心)に勝つ、

火(心)は金(肺)属を溶かし火(心)は金(肺)に勝つ、

金(肺)属は木(肝)を切り倒し金(肺)は木(肝)に勝つ。

気はその生ずる所つまり蔵に居る、

その勝たないところつまり木(肝)であれば肺(金)に伝われば死ぬのである。

病になりまさに死ぬようになるというときは、必ず先に伝えて行き木(肝)あれば金(肺)に至り死ぬ。これは気の逆行といい、故に死ぬ。

以下に示す。

肝は病状を心から受けて脾に伝える。病状は腎に留まり肺に至り死ぬ。

心は病状を脾から受けて肺に伝える。病状は肝に留まり腎に至り死ぬ。

脾は病状を肺から受けて腎に伝える。病状は心に留まり肝に至り死ぬ。

肺は病状を腎から受けて肝に伝える。病状は脾に留まり心に至り死ぬ。

腎は病状を肝から受けて心に伝える。病状は肺に留まり脾に至り死ぬ。

これらは皆病状の逆行(相侮なのであろうか)の死である。

一昼夜にを五つに分け五蔵に配当すると

甲乙(木のえ、木のと)

丙丁(火のえ、火のと)

戊己(土のえ、土のと)

庚辛(金(か)のえ、金のと)

壬癸(水のえ、水のと)となり、

肝の病状は木であり春、肺の庚辛(金(か)のえ、金のと)の秋に死亡するということになり、病状も勝たない所で死亡するということがわかる。

 

この節は黄帝が申されたのか、岐伯が講義しているのか、どっちなんでしょう。

 

相侮=そうぶ・五行学説上の術語。反剋、反侮ともいう。

一種の病理変化である。たとえば正常な状況下では、金は木を剋することができるが、もし金気が不足したり、木気が異常に亢進したりすると、正常な場合とは逆に、木が金を侮るようになり、肺金虚損、肝木亢盛という病症を出現するに至る。漢方用語大辞典

 

 

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p96狩猟民族用の薬と農耕民族用の薬はおのずと異なる!

2012-07-29 05:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』

 

現代医療の誤りを正す

 

第2章 漢方はどう診断するか

 

体の中の熱と冷えで処方は異なる

 

p96狩猟民族用の薬と農耕民族用の薬はおのずと異なる!

 

「センブリ」といえば、民間薬の煎(せん)じ薬として、いちばん日本人に親しまれた薬草です。

戦前生まれの人なら胃腸調整薬、虫下し、風邪、婦人病など効能が広く、どんな病にも「センブリ」を飲まされた記憶があるはずです。

 

薬草の中ではいちばん苦い薬、当薬(とうやく)といわれ、苦味(くみ)性の健胃整腸剤として利用されてきました。

そもそも、「センブリ」は炎症をとめ、熱を取る薬、文字どおり寒いときに「センブリ」を飲むと、千度ぶるぶると震えるほど、冷たくて苦い薬だといわれています。

また千度振り出してもなお苦みがあるからだともいわれています。

 

「センブリ」には忘れられない思い出があります。

 

戦争中の医薬品が不自由であったころ、ある日、急に北支那派遣軍の軍司令部から、健兵錠という胃腸薬の原料になるセンブリを、現地に行って調達する命令を受けました。

外地や戦地で、兵隊はとくに胃腸をじょうぶにしておけば安全だというわけで、陸軍用の胃散のような薬を、健兵錠といっていました。

当時は日本国民の食糧も医薬品も欠乏時代ですから、日本産の「センブリ」生産は国内の需要だけで精いっぱいだったのです。

 それなら北支の鉄道沿線の高原に自生する中国の「センブリ」を利用すればよいと考えて、あらかじめ司令部から薬剤官に中国の薬店で当薬を集める手配をしてもらったのです。

ところが、中国の薬店では「当薬はない」の一点張り。

直接薬店に出向いて、「中国ではウサギの糞(ふん)やコウモリの糞まで、望月砂とか夜明砂などと名づけて薬に使っているのに、こんなに自生しているセンブリをなぜ使わないのか」と詰問(きつもん)し、よく事情をただしたところ、

「貴国では千度も身震いするほど苦い寒性の薬といっているではないか、そんなドライアイスのような冷薬は北支の風土では使えない。

中国では自然の条件に合わせて、もっと穏和なリンドウ、コガネバナ、キハダ、黄連(おうれん)などの苦味薬がたくさんあるので、そのほうを飲んでいる。

兵隊さんは採(と)ってくれとはいわず、倉庫の品物を出せといわれるので、そんな薬草はないと答えたまでです」

 ということで、一本まいったわけです。

 中国産の「センブリ」は、その後彼らの協力で「健兵錠」の製造に一役買うことになりました。

 しかし、じつは、健兵錠は日本人向けの胃薬としてはあまり効かない薬だったのです。

「センブリ」は胃や腸の炎症をおさえるのですが、日本人の当時の食生活では、肉は食べず、香辛料も摂らないで、米と野菜と果物ばかりを食べていたのですから、胃や腸に水分の停滞は起こっていますが、炎症が起こるような胃炎は少なかったのです。

むしろ、健兵錠は肉やスパイスを多量に摂っているヨーロッパの狩猟民族用の薬なのです。

農耕民族の薬ではなかったわけです。

 兵隊さんの健兵錠をじゃんじゃん飲ませて、結局は、胃腸が水滞で冷えているのに、いっそう冷やして、ぴちゃぴちゃの下痢症状の兵隊さんにしていたわけです。

もっと胃腸のじょうぶな兵隊さんにするには、中国式に「辛温」という漢方の薬を与えるべきだったのです。

 それでは、戦後は日本経済の高度成長で日本人の食生活も変わり、肉を食べるようになり、暴飲暴食が多く、健兵錠が胃腸の薬として効くようになったのではないか、といわれそうですが、日本人の肉食はヨーロッパと違って、香辛料を摂らない肉食なのです。

 ヨーロッパ人は長い歴史のなかで、肉を食べるときはかならず香辛料を摂ってきました。

その数はふつうの家庭でも五、六十種あるといわれています。

日本のように胡椒(こしょう)と辛子(からし)だけでは、胃腸の炎症は起きません。消化不良で下痢するだけです。

 この場合は、適量の香辛料を摂れば解決するのです。

ふつうの胃腸の病には下痢だと、熱性下痢か冷えの下痢かのどちらかです。

胃腸の薬はそれによって苦い薬(寒性)か、辛い薬(熱性)を選べばいいわけです。

 戦後の製薬業界では、この点に気づいて、戦前の欧米人向きの苦味健胃薬から、はじめて日本人向きの芳香性健胃整腸薬に方向転換し、そのため今日では、大衆薬部門では胃腸薬はメーカーのドル箱の一つに数えられる薬剤になっています。

 しかし、蛙(かえる)の子は蛙で、新薬メーカーの研究企画担当の技術者たちは、欧米式教養の持ち主ですから、水滞などありえない国柄の薬の研究調査にくわしいので、完全に日本人向けに脱皮することができず、一、二の有名メーカーを除いては、漢方薬のような胃腸管内の水滞や水毒を排除する水剤を加味したものは市販されていません。

 漢方が救う人体危機西洋医学一辺倒からの脱出

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黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九 第七節 語句の意味

2012-07-28 09:20:35 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九

第七節

 五藏受氣於其所生、傳之於其所勝。氣舎於其所生、死於其所不勝。病之且死、必先傳行、至其所不勝病乃死。此言氣之逆行也。故死。

肝受氣於心、傳之於脾。氣舎於腎、至肺而死。心受氣於脾、傳之於肺。氣舎於肝、至腎而死。脾受氣於肺、傳之於腎。氣舎於心、至肝而死。肺受氣於腎、傳之於肝。氣舎於脾、至心而死。腎受氣於肝、傳之於心。氣舎於肺、至脾而死。此皆逆死也。一日一夜五分之。此所以占死者(生)之早暮也

此所以占死者之早暮也 東洋学術出版社素問=此所以占死生之早暮也

 

語句の意味

所生=生じる所・木は燃えると火を生じ、火は燃え尽きると灰になり土となり、土のあるところに金属が生じ、金属のあるところに水が生じ、水は植物や木を生じる。

所勝=木は根を土に這わせ切り裂いてゆき木は土に勝つ、土は水をせき止め土は水に勝つ、水は火を消し水は火に勝つ、火は金属を溶かし火は金に勝つ、金属は木を切り倒す金は木に勝つ。

 

舎=シャ。ヤドリ。旅館。居どころ。星宿。宿につく。

 

且=ショ。カつ(なるべくかな書き)。その上に。また。すら。よしや。たとい。・・つつ・・する。まず。マサに・・・せんとス。シバラく。かりに。モし。ココに。

 

逆行=反対に行く。もどる。

 

 

此所以占死者(生)之早暮也

此所以占死者之早暮也 東洋学術出版社素問=此所以占死生之早暮也

新校正には「按ずるに甲乙經には生を者の字に作って云ふ。死する者の早暮を占うと。詳するに此の經文は専ら気の逆行を言うなり。故に死すと為す。即ち生の早暮を言わず。王氏者を改めて生に作るの義。甲乙経中の素問の本文に若かず」とある。鍼灸医学大系

新校正に曰う如く、本篇は気の逆行によって死すことを述べているもので、生死がどうかというているものではない。故に死生を占うというのはちょっとおかしいのではあるまいか。そこで本文は「一日一夜五分之。此所以占死者之早暮也」(一日一夜之を五分す。此れ死者の早暮を占う所以なり)とすべきではあるまいか。一日一夜とは、今日の一昼夜ということ。五分すとは、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の十干を二つづ(二つずつ?)組み合わせて、五行の木火土金水に合わせた所謂五行説の観念を取りいれたものであろう。鍼灸医学大系

東洋学術出版社素問【注釈】

死生――『新校正』は「『甲乙経』では『生』を『者』の字にして、『死者の早暮を占う』とある」といっている。

明解漢和辞典

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黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九 第七節

2012-07-27 09:54:52 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著・鍼灸医学大系 ④ 黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九

第七節

原文

 五藏受氣於其所生、傳之於其所勝。氣舎於其所生、死於其所不勝。病之且死、必先傳行、至其所不勝病乃死。此言氣之逆行也。故死。

肝受氣於心、傳之於脾。氣舎於腎、至肺而死。心受氣於脾、傳之於肺。氣舎於肝、至腎而死。脾受氣於肺、傳之於腎。氣舎於心、至肝而死。肺受氣於腎、傳之於肝。氣舎於脾、至心而死。腎受氣於肝、傳之於心。氣舎於肺、至脾而死。此皆逆死也。一日一夜五分之。此所以占死者(生)之早暮也

此所以占死者之早暮也 東洋学術出版社素問=此所以占死生之早暮也

訓読

 五藏は氣を其の生ずる所に受け、之を其の勝つ所に傳う。氣は其の生ずる所に舎し、其の勝たざる所に死す。病の且(語句の解・まさに)に死せんとするや、必ず先づ傳行して、其の勝たざる所に至って病みて乃ち死す。此れ氣の逆行を言うなり。故に死す。

肝は氣を心に受け、之を脾に傳う。氣は腎に舎し肺に至って死す。

心は氣を脾に受け、之を肺に傳う。氣は肝に舎し腎に至って死す。

脾は氣を肺に受け、之を腎に傳う、氣は心に舎し肝に至って死す。

肺は氣を腎に受け、之を肝に傳う、氣は脾に舎し心に至って死す。

腎は氣を肝に受け、之を心に傳う、氣は肺に舎し脾に至って死す。

此れ皆逆死なり。一日一夜之を五分す。此れ死者の早暮を占う所以なり。

明解漢和辞典=且、ショ、かつ、マサに…せんとス

 

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