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陰陽應象大論篇 第五 第十六節 語句の意味

2010-05-31 09:17:43 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です


黄帝内経素問 ② 
陰陽應象大論篇 第五


第十六節

 帝曰。調此二者奈何。

 岐伯曰。能知七損八則二者可調。不知用此則早衰之節也。年四十而陰氣自半也。起居衰矣。年五十體重、耳目不聰明矣。年六十陰痿、氣大衰、九竅不利。下虚上實、涕泣倶出矣。故曰、知之則強、不知則老。故同出而名異耳。知者察同、愚者察異。愚者不足、智者有餘、有餘則耳目聰明身體輕強。老者復壯、壯者治。是以聖人爲無爲之事、樂恬憺之能。從欲快志於虚無之守。故壽命無窮、與天地終。此聖人之治身也。

 

語句の意味

衰=おとろえる。

節=竹のふし。物事の一段落。

不知用此則早衰之節也

「此れを用うることを知らざれば則ち早衰の節なり」と読んでいる者が多いが、「早衰の節なり」とはどういうことか。明確な意味は把握できない。ここは「此れを用うることを知らざれば(訓読:知らざるときは)則ち衰の節を早むるなり」と読むべきであろう。鍼灸医学大系

不知用此則早衰之節也

此れを用うるを知らざるは、則ち早衰の節なり」東洋学術出版社 黄帝内経素問

陰=ここでは人体の生殖器。

痿=しびれる。手足痿軟(こしぬけ。あしなえ。半体麻痺。)し無力。

陰痿=陰茎が勃起しないまたは硬くならずじきに萎えること。

不利=利ならず、・・は悪くなるし、・・は・・しなくなる。

九竅不利

「九竅利ならず」と読む。「利せず」と読むは適当ではない。鍼灸医学大系

「九竅利せず」東洋学術出版社 黄帝内経素問

涕=テイ・なみだ・ナミダ。涙を流して泣く。涕泣(ていきゅう)。涕泗(ていし)

知者=見分けることが出来る人。知識を得る人。

  =知者は正常の状態に於て先々を洞察して、先手先手と処置して行くから、いつも強壮を保持し得て而かも精血に余裕がある。鍼灸医学大系

愚者=ばか者。

  =愚者はいつも精血の不足を生じている。鍼灸医学大系

察=つまびらかにする。

同=おなじ。ここでは正常の時、未病の状態のときということである。鍼灸医学大系

異=同の反対であり、未病の状態でない、つまり病気になってからという意味である。鍼灸医学大系

 

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陰陽應象大論篇 第五 第十六節 語句の意味 七損八益

2010-05-30 04:05:48 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です


黄帝内経素問 ② 
陰陽應象大論篇 第五


第十六節

 帝曰。調此二者奈何。

 岐伯曰。能知七損八則二者可調。不知用此則早衰之節也。年四十而陰氣自半也。起居衰矣。年五十體重、耳目不聰明矣。年六十陰痿、氣大衰、九竅不利。下虚上實、涕泣倶出矣。故曰、知之則強、不知則老。故同出而名異耳。知者察同、愚者察異。愚者不足、智者有餘、有餘則耳目聰明身體輕強。老者復壯、壯者治。是以聖人爲無爲之事、樂恬憺之能。從欲快志於虚無之守。故壽命無窮、與天地終。此聖人之治身也。

 

語句の意味 

二者=ここでは、陰陽。

調=しらべる。調査する。調べること。調える。

損=そん。へる。×益。減少。失う。ソコナう。

益=えき。マす→増。多くなる。加わる。

七損八益

=男女の生長・発育から衰弱にいたる生理的な変化を統括した用語。新・東洋医学辞書。

 

=男女が生長発育し老衰する過程と老衰を予防することが関連しているということを強調して述べている。

 

歴代の注家のこれに対する解説は一致していない。

 

1)≪内経知要≫:陽数を七とし陰数を八とする。

損は消であり、益は長である。

陽は消してはならず、陰は長じさせてはならず、これに反すると病になる。

ゆえによく七損八益を知り、その消長の機を察すれば、陽気は旺盛となり陰邪の侵襲をうけず、陰陽は調和する。

 

2)≪張志聡(1610-1674)注≫:陽は常に有り余るので、損すべきであり、陰は常に不足するので益すべきである。

すなわち陰精の虧損をさけて、はじめて陰陽が調和して、それで早衰を防ぐことができる。

 

3)≪素問上古天真論≫≪王冰(7世紀)注≫:女子は二七に月経来潮が開始し、以後月経にあわせて血が満ち月経が来る。

これは正常の生理現象であり、「七は損すべし」である。

男子は二八に精気が溢瀉し、房事に因って泄精するので、精を益すべきであり、「八は益すべし」である。漢方用語大辞典

 

女子は「七」を基数とし、月経がときに応じて下るために「損」という。

男子は「八」を基数とし、精気が充満するために「益」という。

「七損八益」とは、つまり「上古天真論」の男女の生長・発育に関する法則である。東洋学術出版社黄帝内経素問陰陽応象大論。P120

 

柴崎保三著鍼灸医学大系 ② 陰陽応象大論篇第五 第十六節

「七損八益」とは、損つまり下り坂七段、益つまり上り坂八段ということで上古天真論篇第一に於て説示した、女子は一七→二七→三七→四七まで、男子は一八→二八→三八→四八に至るまで、夫々四段階、計八段階は所謂体力充実に至る上り坂、つまり益であるが、女子の五七→六七→七七の三段階、男子五八→六八→七八→八八の四段階合わせて七段階は、体力逐次衰うる下り坂、つまり損の段階である。

そこで本文の「七損八益を知る」とは、男女の性理発育の階梯、体力盛衰の生理をよく知ることを意味するものである。

上古天真論篇 第一 第六節-女 七歳

 

女子は一七=七歳、二七=十四歳、三七=二十一歳、四七=二十八歳まで

男子は一八=八歳、二八=十六歳、三八=二十四歳、四八=三十二歳まで共に上り坂()で合計八段階。

女子は五七=三十五歳、六七=四十二歳、七七=四十九歳~

三十五歳から下り坂になり、不妊治療で三十五歳を超えると鹿茸大補湯が基本処方になることが多いようです、四十九歳で閉経を迎えるようになります。

男子は五八=四十歳、六八=四十八歳、七八=五十六歳、八八=六十四歳~、女子四十九歳男子六十四歳で天葵(男女の腎の精気をさす、女性だと妊娠可能年齢(月経)、男性だと子供を作る能力)が尽きる。

共に下り坂()で女子が三段階、男子が四段階で合計七段階になり、七損八益となります。

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上古天真論篇 第一 第一節 掲載漏れ

2010-05-29 09:37:17 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です


柴崎保三著鍼灸医学大系黄帝内経素問 ① 
上古天真論篇 第一 掲載漏れ


第一節

(原文)

 昔在黄帝、生而神靈、弱而能言、幼而齊、長而敦敏、成而登天。


(
訓読)

 昔(むかし)在黄帝、生れながらにして神靈、弱(わか)くしてよく言い、幼にして齊(ジュンセイ)、長じて敦敏(とんびん)、成して天に登る。


語句の意味

黄帝=漢民族の始祖とされる伝説上の人物で中国上古の帝王。

神霊=神のみたま。ふしぎな知恵。霊妙な徳。

弱=わかい。年少。若者。幼児より若い。乳離れする以前の年齢。一~二歳ころか。

幼児=乳離れしてひとりで立ち歩きする時分から小学校に入学する前後までの子供。

徇齊=身心ともによく均齊のとれた欠点のない状態。鍼灸医学大系

長=生長する。おおきくなる。

敦敏=どっしりとして重厚な感じで、しかもすばしっこいこと。鍼灸医学大系

成して=人間として完成し更にいろいろな事業を成就して。鍼灸医学大系

天=天帝。天界にあって万物を支配すると信じられた神。上帝。天神。天子。

昇天=天子の位に陞(のぼ)った。鍼灸医学大系

 

 昔黄帝という方が居ました、生まれながらにして、ふしぎな知恵をもち徳を備えていました。一~二歳のころには話すこともでき、幼児期には身心ともに完成された知能と体力があり、成長するにしたがい、どっしりとして重厚でしかもてきぱきと物事を処理する能力を備えていました。成人に達すると成すこと凡て成就し終に天子の位に登られました。


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陰陽應象大論篇 第五 第十六節

2010-05-27 09:15:01 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です


柴崎保三著鍼灸医学大系黄帝内経素問 ② 
陰陽應象大論篇 第五


第十六節

原文

 帝曰。調此二者奈何。

 岐伯曰。能知七損八則二者可調。不知用此則早衰之節也。年四十而陰氣自半也。起居衰矣。年五十體重、耳目不聰明矣。年六十陰痿、氣大衰、九竅不利。下虚上實、涕泣倶出矣。故曰、知之則強、不知則老。故同出而名異耳。知者察同、愚者察異。愚者不足、智者有餘、有餘則耳目聰明身體輕強。老者復壯、壯者治。是以聖人爲無爲之事、樂恬憺之能。從欲快志於虚無之守。故壽命無窮、與天地終。此聖人之治身也。


訓読

帝曰く「此の二者を調うるには奈何にせん」と。

 岐伯曰く「能く七損八を知るときは則ち二者調うべし。此れを用うることを知らざるときは則ち衰の節を早むるなり。年四十にして陰氣自から半なり。起居衰う。年五十にして體重く耳目聰明ならず。年六十にして陰痿し、氣大いに衰え、九竅利ならず。下虚上實し涕泣倶に出づ。故に曰く、之を知るときは則ち強く、知らざるちきは則ち老ゆ。故に同じく出でて名の異なるのみ。知者は同を察し、愚者は異を察す。愚者は不足し、智者餘有り。餘有るときは則ち耳目聰明に身體輕強なり。老者は復た壯に、壯者は々治す。是を以て聖人は無爲の事を爲し、恬憺(てんたん)の能を樂しむ。欲を從(ほしいまま)にし虚無の守りに快志す。故に壽命窮りなく、天地とともに終る。此れ聖人の身を治むるなり。

 

東洋学術出版社 黄帝内経素問 陰陽応象大論

 帝曰、調此二者奈何。岐伯曰、能知七損八益、則二者可調。不知用此、則早衰之節也。年四十而陰気自半也、起居衰矣。年五十、体重、耳目不聡明矣。年六十、陰痿、気大衰、九竅不利、下虚上実、涕泣倶出矣。故曰、知之則強、不知則老。故同出而名異耳。智者察同、愚者察異。愚者不足、智者有余。有余則耳目聡明、身体軽強。老者復壮、壮者益治。是以聖人為無為之事、楽恬憺之能、従欲快志於虚無之守。故寿命無窮、与天地終。此聖人之治身也。


 帝曰く、此の二者を調することいかん。岐伯曰く、能く七損八益を知らば、則ち二者調す可し。此れを用うるを知らざるは、則ち早衰の節なり。年四十にして陰気自ら半ばたりて。起居衰う。年五十にして、体重く、耳目聡明ならず。年六十にして、陰 痿し、気大いに衰え、九竅利せず、下 虚上 実し、涕泣倶に出づ。故に曰く、これを知れば則ち強く、知らざれば則ち老ゆ。故(もと)より同じく出でて名を異にするのみ。智者は同を察し、愚者は異を察す。愚者は足らず、智者は余りあり。余りあれば則ち耳目聡明、身体
軽強なり。老者は復た壮んにして、壮者は益(ます)ます治す。是を以て聖人は無為の事をなし、恬憺の能を楽しみ、欲に従いて志を虚無の守に快にす。故に寿命無窮にして、天地とともに終う。此れ聖人の治身なり、と。

 

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陰陽應象大論篇 第五 第十五節 訳

2010-05-26 09:14:41 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です


黄帝内経素問 ② 
陰陽應象大論篇 第五 第十五節


 帝曰。法陰陽奈何。

 岐伯曰。陽勝則身熱、腠理閉喘麤、爲之俛仰。汗不出而熱、齒乾以煩寃、腹滿死。能冬不能夏。陰勝則身寒。汗出身常清、數慄而寒。寒則厥。厥則腹滿死。能夏不能冬。此陰陽更勝之變、病之形態也。


 黄帝が申されました。

「陰陽を基準とし、従うということはどのようなことか」

 

 岐伯が申し上げました。

「人の陰陽は自然界の陰陽と同じであります、人の陽が勝つ場合は、則ち身体は熱を持ちます、身体が熱せられると腠理つまり皮毛が閉じ

 

図のグループの肺に負担がかかり、呼吸が粗くせわしくなり、その為にうつむいたりあおむいたりし身の置き所の無いようになり苦しみます。

 

皮毛が閉じてしまうので、そのために、汗が出ず、熱がこもり、歯は乾き煩躁・じっとしていられないようになり苦しみ、そして腹が張り死を迎えるというようになります。

 

冬であればうまく乗り越えることが出来ましょうが夏のばあいですと如何ともしがたい状態になります。

 

同様に陰が勝つ場合には則ち身体は冷えて、冷や汗が出て冷たく、しばしば寒さにふるえます。

 

寒さがひどいと厥・四肢が寒冷します。厥すればすなわち腹が冷え膨れ死に至ります。

 

夏であればうまく乗り越えることが出来ましょうが冬のばあいですと如何ともしがたい状態になります。

 

此れが陽の勝ち、陰の勝ちの証としておこる病の形態であります」

 

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本体価格

 

250g 8,000円

 

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1包60円