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薏苡仁(よくいにん) 出典は「神農本草経という書物に記載されています」

2016-03-13 07:00:00 | 日記

昌栄薬品です

漢方医学大辞典

薏苡仁(よくいにん)より

出典は「神農本草経という書物に記載されています」。

別名薏米(よくまい)、米仁、苡仁、溝子米、六合米。

イネ科植物ハトムギCoix lacryma-jobi L.var.ma-yuen(Roman)Stapf の種仁である。

福建・河北・遼寧に主産する。

性味は甘(味は甘く)・淡(味がうすい)、涼(微寒・微かに冷やすほど冷やさない)。

脾・肺・腎経に入る。

効能は健脾(脾胃の機能を正常にする治療法)、利湿(小便と共に水毒・水滞を排出する方法)、清熱(寒涼性の薬物を用いて熱性病を治療する方法)、排膿(膿を排出する)。臨床応用は下痢、湿痺(関節や四肢の痛みを伴う病証)、筋脈拘攣(筋肉の異常緊張で、手足が曲がってひきつる)、水腫(体内に水湿が停留して浮腫を生じる疾患、水、水気、水病ともいう)、脚気(脚部の病気で浮腫を伴う)、肺瘻(リンパ腺腫)、腸癰(腸に生じる癰(腫れ物の一種)のこと、虫垂炎または虫垂突起炎)、淋濁、帯下を治す。

9~30gを煎服する。

本品は脂肪油、蛋白質、ステロール誘導体、アミノ酸及び澱粉などを含有し、または、Coixenolide も含有する。

ヨクイニン油はウサギの摘出腸管に対して低濃度で興奮させ、高濃度で抑制させる。

ウサギ及びモルモットの子宮に対して一般には興奮を引き起こし、またカエルに対して横紋筋の収縮率を降下さす。

coixenolideはマウスのEhrlich 腹水癌細胞の生長に対し抑制作用がある。

 

薬学博士 渡邉武著 『平成薬証論』ヨクイニンより

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ヨクイニンはイボ取りによく使われますが、ヨクイニンだけでは取れないことがあります。

これはヨクイニンだけで解決できない瘀血おけつ証や血証、あるいはより以上の水滞証をかかえている人ですから、証に従って、たとえば桂枝茯苓丸証や小柴胡湯証の人にはヨクイニンを加えて投与すれば早く取れます。

これはポリープなどでも同じことです。

 イボやポリープは良性の腫瘍ですが、ヨクイニンは悪性腫瘍に対しても応用できる可能性をもっています。

ヨクイニンの成分中のコイクセエノライドはマウスのエーリッヒ腹水癌に延命作用があり、またヨクイニン中の脂肪は吉田肉腫に対して著明な増殖防止作用のあることが、東京大学の浮田忠之進教授によって、科学的なデータと共に報告されています。

癌細胞は人に間借りをしているもので、増殖も移転もせず一代限りでいなくなれば、人は癌で死ぬことはありません。

人体においても同様に、ヨクイニンが癌細胞の増殖を阻止してくれる可能性があります。