拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

メスキータのステンドグラス(コルドバ/スペイン)

2010-12-03 | 旅フォト(スペイン・マルタ)


メスキータ内のステンドグラスです。

ステンドグラスと言うと、欧州ではキリスト教会の定番装飾ですが、イスラム寺院だったメスキータ内に設置されたステンドグラスは、なんとも不思議な雰囲気をかもし出しており、その場にしばらく立ち止まってしまいました。





メスキータの中央礼拝堂(コルドバ/スペイン)

2010-11-30 | 旅フォト(スペイン・マルタ)

メスキータでひときわ高くそびえ立つ中央礼拝堂です。

この礼拝堂の建築が始まったのは、コルドバがキリスト教徒の手に戻ってから約300年後となる16世紀とのこと。

コルドバのキリスト教徒達は、このメスキータのイスラム芸術を理解し、キリスト教会となった後も、そのままの姿で3世紀近くも保存してきましたが、時の王カルロス5世がメスキータを1度も見ることなく、この礼拝堂建設の為の改築を許可してしまったのだとか。


コルドバ市民の必死の抵抗もむなしく建築されてしまった中央礼拝堂ですが、建築開始後にこの地を初めて訪れたカルロス5世は、「どこにでもある礼拝堂を作る為に、世界で唯一の建築物を壊してしまった。知っていれば決して手をつけさせなかったのに」と嘆いたと言われています。
(礼拝堂建築はその後も18世紀中盤まで約250年もかけて続きます)


アルハンブラ宮殿中心部にも場違いな?カルロス5世宮殿を建設し、あっちこちで「やってもーた」をしている迷建築王のカルロス5世ですが(汗)、礼拝堂建築に関わった建築家エルナン・ルイスとその子孫達は、メスキータのイスラム芸術との融合に苦心し、1000本以上あったと言われる円柱の森は約850本まで減ったものの、破壊を最小限に留めたと言われています。


メスキータのミフラーブ(コルドバ/スペイン)

2010-11-29 | 旅フォト(スペイン・マルタ)


メスキータ内に現存するイスラム教設備の1つであるミフラーブです。

中央のくぼみが、メッカのカアバ神殿の方向を指していると言われています。


イスラム教徒にとってミフラーブは祈りの為の大切な場所で、ミフラーブがあればその場所はモスクなのだとか。


現在は祭壇やパイプオルガン、ステンドグラス等が設置されキリスト教会となっているメスキータですが、2つの宗教が融合する形で、今なおイスラム教のモスクとしてもあり続けています。

花の小道(コルドバ/スペイン)

2010-11-28 | 旅フォト(スペイン・マルタ)


コルドバのメスキータの北西に広がる、ユダヤ人街の花の小道です。


歴代カリフに優遇されコルドバの経済を支えたユダヤ人によって作られた街ですが、イスラム勢力最後の地となったグラナダがスペイン人の手に取り戻され、レコンキスタ(キリスト教国のイベリア半島再征服運動)が完了した1492年のユダヤ人追放令によって、ユダヤ人はこの街から姿を消しました。


ユダヤ人街のアンダルシアらしい白壁の家並みの横には、鉢植えの花々が置かれあちこちの小道を飾っていますが、毎年5月になるとその美しさを競うパティオ祭りが行われるのだとか。


花の小道の合間からは、メスキータの尖塔をみることが出来ます。

メスキータのパイプオルガン(コルドバ/スペイン)

2010-11-26 | 旅フォト(スペイン・マルタ)


メスキータのパイプオルガンです。

「水平トランペット」と呼ばれる、水平に突き出た中央のパイプが特徴的のイベリア式オルガンです。


チャンスがあれば、ぜひ1度こんなオルガンを弾いてみたいのですが、、、。

メスキータ(コルドバ/スペイン)

2010-11-25 | 旅フォト(スペイン・マルタ)


コルドバのメスキータこと、聖マリア大聖堂です。


6~7世紀の西ゴート王国時代の聖ビセンテ教会だった場所に、後ウマイヤ朝をひらいたアブデ・ラーマン1世が785年に建築を開始し、その後3回の拡張工事を経て987年に、2万5千人をも収容可能な現在の大モスクの形になったと言われています。


メスキータといえば円柱の森と呼ばれる850本の柱が連なることで有名ですが、最盛期にはこの円柱も1000本を越えていたとか。



1236年にスペイン王フェルナンド3世の軍によってコルドバはキリスト教勢力に奪回され、その後モスクがキリスト教会に転用されます。

モスクと教会が同居しているケースでは、イスタンブール(旧コンスタンティノープル。1453年にオスマン帝国により陥落)のアヤソフィアが有名ですが、キリスト教会からイスラムモスクへ転用されたアヤソフィアに対して、メスキータはモスクがキリスト教会に転用された世界でも非常に珍しい例です。


スペイン語でモスクを意味するメスキータは、スペインに現存する唯一の大モスクで、ユネスコの世界遺産にも登録されています。


アンダルシア地方の世界遺産と言えば、グラナダのアルハンブラ宮殿が有名ですが、個人的にはこのメスキータの方が、軍事&政治の場所と、祈りの場所との性質の違いもあってか、ずっとスケールが大きい歴史遺産だと感じました。


コルドバはマドリッドからAVEで約1時間50分と比較的アクセスも容易なこともあり、マドリッドを訪れた人たちに、ぜひ一足のばして訪れてみて欲しい場所だと思います。





アルバイシン(グラナダ/スペイン)

2010-11-22 | 旅フォト(スペイン・マルタ)


アンダルシア地方らしい白い家が立ち並ぶアルバイシンです。


アラブ統治時代に城塞都市と発展したグラナダ最古の町並みが残る地区で、写真はアルハンブラ宮殿からの眺めです。


アルバイシンの丘からは、アルハンブラ宮殿が一望できることで有名ですが、現地在住の方の話では、同エリアでは北アフリカからやって来たと思われる首絞め強盗がよく出るとか。


アルバイシン地区へ少人数で行く際には、くれぐれもご注意を。


王室礼拝堂とカテドラル(グラナダ/スペイン)

2010-11-19 | 旅フォト(スペイン・マルタ)

グラナダの王室礼拝堂とカテドラルです。

写真はアルカサバの見張り塔から眺めた際のものです。


グラナダをキリスト教徒の手に取り戻したイザベル女王と、夫のフェルナンド2世両王が眠る王室礼拝堂は、女王の没年となる1504年に建築が開始され、フェルナンド2世王の没後5年後となる1521年の完成と言われています。


また1518年に建設が開始された隣接するカテドラルは1704年に現在の形となったと言われていますが、塔の部分はいまだ未完成なのだとか。


礼拝堂とカテドラルの周りは、みやげ物屋らが並ぶ商店街になっており、近辺をぶらり歩いてみたくなります。

カルロス5世宮殿(グラナダ/スペイン)

2010-11-18 | 旅フォト(スペイン・マルタ)

スペイン王カルロス5世が1526年の新婚旅行でグラナダを訪れた際、建設を決めたと言われるカルロス5世宮殿です。

アルハンブラ宮殿の中心部である、ナスル朝宮殿のすぐ前に位置するにも関わらず、イスラム様式とは大きく異なる為「ここはアルハンブラ宮殿ではない」とも言われています。

建設開始後資金難から中断となり、完成したのは18世紀になってから。


現在1Fは博物館、2Fが美術館となっています。