古代からの因習で、国によって違いはあるが、身内の家族に死者が出ると一定期間喪に服し、自宅にこもり外部との接触を断ち、慎み深い生活を行って、死者への哀悼と冥福を祈ることであるが、一般庶民では、仕事や学業においても忌引きが認められている。仏教では、満中陰といい、忌明けとなるが、親族の関係の深さから忌より緩い行為に喪がある。
これも期間の長短はあるが、次に迎える正月までは続くようで、年明けの正月を祝うことをせず、年末には賀詞を慎む旨の欠礼状を年賀状の代わりに出すことが行われている。しかし、前年中に住居の移転や住居表示が変わる場合等があり、喪中の挨拶状が相手へ渡らずに戻ってくる場合がある。変更があった方が郵便局へ届出されていれば転居後1年間は新住所へ転送してもらえる。そのあたりがうまくいかないと戻ってきてしまう。
仕方なく、年賀状をもらってから、寒中見舞いという形で賀状のお礼と喪中である意思表示を行うのである。一部、二度手間になるが、これも世の常と思い、その準備を始めた。差し出す時期は、新年正月が過ぎ、7日以降が良いとされているので、そのころに投函できるようにするつもりでいる。
年賀状の出し方は人によって異なる。戻ってきた喪中の挨拶状のほとんどは、出していなかった方であり、自分のミスであった。今回は、四十九日後の挨拶状は出したのであるがこれは葬儀参列者のみであったので、問題はなかった。年賀状の管理は手間暇がかかり、転居状をもらった時にすぐに住所録を修正すればよいのであるが、まとめてなどと思っていると修正もままならなくなる。さらに今回、パソコンの内臓ディスクの不具合が発生し、それ以前のバックアップをもとに住所録を取り込んだため、齟齬が生まれたこともある。
改めて平素必要となる住所録や自作したドキュメント類は、定期的に外付けハードディスクにコピーを保存するように思っているところである。
今回、義母が他界した後の様々な手続きを行ってきたのであるが、今まで知らなかったことを含め、多くを学習した。制度や因習の背景まで踏み込むことはなかったのであるが、地域により、構成する社会によって引き継がれることの大切さと難しさを合わせて感じたところである。