久々に声が聞こえる方向を見たらベニマシコの雌が食事中でした。
警察庁の有識者会議の初会合で提出された報告書によれば、75歳以上のドライバーが、2015年に起こした交通死亡事故を分析したところ、人的要因の約3割がハンドルやブレーキなどの不適切な操作だったことが分かった。新聞紙上によれば、75歳未満のドライバーと比べ、2倍の事故発生率であった。
免許の返納や、については後で触れることにするが、最近の話題としても高齢者の運転ミスによる人身事故や器物破損等の事故報告が目立つようになってきている。全体の交通死亡事故が、減少傾向にある中で、突出した傾向にあることは理解できるが、その対策は十分効果が上がっているとは言えない結果となっている。
以前から言われていたことであるが、高齢になればなるほど身体機能も低下するし、特に、判断力を司る目や耳の機能低下ばかりではなく、反射能力も落ちる。とっさの事故回避が間に合わず、パニックに陥りやすい。高速道路の逆行や、一時停止を行わない、左右確認が十分ではない。方向指示器を出さない。突然追い越し禁止の黄色の区分線を乗り越える等の平素の行動も注意散漫な状況を見ることが多い。併せて高齢歩行者も、横断歩道があってもそこを利用せずに、左右の確認をしないで勝手に道路を斜め横断することも事故発生の原因を作っているように思う。
では、どのような対策が考えられるのであろうか、認知症等と診断されれば、家族の付き添い等が義務付けられるが、常時家族が付き添うことも限界がある。付き添い一つにとっても家族だけでは支えきれなければ、地域住民の協力やボランティアが必要になろう。
悲惨な事故に学童の集団登下校が、高齢者ドライバーの運転する車両による死亡事故も発生していて、集団による登下校も問題になっているようである。交通量の少ない通学道路を変えることや、歩道と車道の分離柵などを設置する防御対応も有効と思われる。信号機のない交差点や横断歩道には、やはり最低限信号機の設置が望ましい。
高齢者の免許返納は自主性を重んじているため、強制できない。都会の居住者には代替え交通手段があるのでまだ返納しやすいが、地方では車両に代わるべき代替え手段がないのも問題解決を長引かせている。個々の問題は人命尊重の立場に立ち、被害者にならない、加害者にならないためには今何をするのかを熟慮しなければならない時期に来ている。