鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

ケシからコーヒー栽培へ

2017年01月30日 00時00分01秒 | 紹介

 かつては麻薬の密造地として知られた、タイ、ラオス、ミャンマーに位置するいわゆる黄金の三角地帯は、麻薬であるアヘンの材料となる鬼ゲシからの収入が唯一であったが、各国政府はケシの栽培を禁じ、ケシを栽培していた場所に植林を行い、そこにコーヒーの栽培に切り替えを行った。コーヒーの木の植林から既に35年が経過していて、コーヒー農家ではコーヒーの実が一日に40㎏も収穫されている。当時は麻薬組織がこの一帯を支配していて、簡単に添削できる状況でなかったことが記憶にあるが、山岳地帯でのコーヒー栽培は、平地に比べ、生育が悪いし、樹木の手入れや収穫についても厳しい労働が課せられる。

 

 しかし、アンデスの山岳地帯でのコーヒー栽培に日本人が成功したとの話を最近聞いたことがあり、上質のコーヒー豆が収穫できているそうである。山岳地帯は寒暖の差が大きく、高木の樹木が直射日光を遮るため、そのことが良質のコーヒーの実を育てるのであろうか。タイのチェンマイで開催されたロイヤルフローラ国際品評会において、黄金の三角地帯で収穫したコーヒー豆がアラビカ種部門で最優秀賞に輝いたようである。実にうれしいニュースである。

 

 コーヒーを飲む習慣はイスラム世界でもあり、アラビア語でカホアといっていたが、元来ワインを指していた。デミタスカップに注ぎ、上澄みをすすって飲んでいた。真鍮製の柄がついた容器で、砂糖をたっぷり入れ火にかけ沸騰したてのコーヒーをカップに注ぎ、しばらくして細かく引いたコーヒーが沈むのを待って飲む。カップの底にたまった搾りかすはそのまま残しておく。コーヒー豆の種類はアラビカ種である。コクがあり、香りが高い。しかし、砂糖をたっぷり入れるので、日本人には甘すぎるように感じる。

 

 遊牧民もテントに訪れた客をもてなすのに、このコーヒーを勧める。我が国の喫茶店の原形も、もとはイスラム世界が作ったコーヒーを飲みながら、水たばこ(シーシャ)を吸う店舗(マクハー)から来たようである。

 

 コーヒーががん予防に良いとされるのは成分ばかりではなく、ゆったりと過ごす息抜きの時間とも関係がありそうで、大いにコーヒータイムを作り、精神的な安息を作り出すことも現代社会では大切な時間であろう。ちなみに紅茶のほうがコーヒーよりカフェインは多いようである。