キンムトーやポンポン山でたくさん見かけた、この植物。
つる性の植物で、
他の植物にからみつきながら伸びていきます。
日本語ではイケマ。
生馬とか活馬という漢字が充てられます。
このイケマという名は、アイヌ語のイケマが転用されたものともいわれます。
「イ=それの、ケマ=足」を言い表しますが、
“それ”とは、カムイ=神を指していて、
つまりは神の足=植物の足=根を示しているのです。
アイヌの人たちは、独特の臭いをもつこの植物の根を、
食料としても、薬用としても、そして魔除けとしても大いに利用しました。
病気がはやったときには病魔除けとして。
悪い夢を見たときには夢祓いとして。
家族の中に遠方へ出かける者がいるときは、安全を祈って必ず身に着けさせたといいます。
アイヌ語では「ペヌプ」、「汁・もつ・もの」を意味します。
そのとおり、枝葉を切ると白い汁が出てきます。
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川湯エコミュージアムセンター http://www6.marimo.or.jp/k_emc/