2016年7月29日公開の『シン・ゴジラ』のDVDを観る。脚本・監督は庵野秀明。
軽い気持ちで借りたのだが、脚本も映像も素晴らしいものだった。
さまざまな捉え方があると思うが、私にとってゴジラは放射性物質を象徴していると思う。
海底に眠る不明生物が、海洋投棄された大量の放射性廃棄物に適応して進化する。
時が経ち、巨大不明生物と化した【ゴジラ】が人間社会を襲う。
人間のうろたえ、タテ割り行政のもたつき、なすすべもなく立ちすくむ様は、
福島第一原子力発電所事故の再現のようだ。
日本だけでは手に負えなくなり、アメリカに援助要請をする。ここまではあの時と一緒だ。
映画では、アメリカの対策会議への同席を拒んではいない。
米大統領特使の日系女性が派遣されてくる。
そして意見を言い合いながら共同で戦おうとする。
だがゴジラが進化を続け、米国への襲撃の確率が13%になった時、
国連安保理はゴジラへの熱核攻撃を決断する。
まさに日本に3度目の原爆が落されようとしていた。
(この映画が公開された時、トランプ政権は存在していなかった。
にもかかわらず、アメリカを攻撃し得る北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)が、
現在のレッドラインであるのとよく似ている)
3度目の核兵器使用に備えて、360万人が東京から避難しはじめる。
カウントダウンが始まる中、アメリカにただただ従属するのではなく、
日本人は独自のやり方でゴジラを壊滅させようと、もがき苦しみ、そしてそれに成功する。
だがこれで終わったわけではない。
主人公は最後に、「ゴジラとの共存」という言葉を使っていた。
「共存」……一度開けてしまったパンドラの箱は、なかったことには出来ないのだ。
ゴジラはいつ復活するかもしれない。
そして私たち日本人も、高レベル放射性廃棄物におびえながら、
10万年以上もの時を共存していく他はないのだ。
せめて私たちに出来ることは、
直ちに原発の再稼働と 使用済み核燃料の再処理を止めることだ!
『シン・ゴジラ』は、日本の過去・現在・未来を象徴している映画だと思った。
最後に安倍氏へ
ゴジラを壊滅させるために、映画では東京での核兵器の使用を許可する場面がありますが、
『特別立法』で事足りましたよ。
あなたが一番欲している【緊急事態条項】は必要ありません。
【緊急事態条項】は、独裁を加速させるだけです。
(74)「国土の3割、核のごみ処分場に『好ましい特性』 経産省
7月28日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/articles/ASK7X0QTGK7WULBJ015.html?ref=nmail
(74-2)「核ごみマップ 適地は国土の65% 政府が公表 7月28日 毎日新聞」
https://mainichi.jp/articles/20170728/k00/00e/040/286000c
(74-3)「『最初の一歩』まで17年 核のごみ、長期戦 『適地マップ』
7月29日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13061414.html
●下手な鉄砲も数打ちゃ当たるとでも思っているのか!
使用済み核燃料を再処理した際に出る【高レベル放射性廃棄物】の保管場所が、
はたして日本にあるのだろうか。
これまでも「宇宙に持って行けばいい」とか、「モンゴルやオーストラリアなどの
乾燥地帯に持って行けばいい」とか、「海底に保管すればいい」とか、
極めて無責任な提言しか、私は聞いたことがない。
こうしたことに目をつぶってきた国や電力会社、官僚たちは、
未来の人たちにどう責任を取るのか!
もちろん、ずっと無関心で生きて来てしまった私にも責任はある。
記事の中の、資源エネルギー庁放射性廃棄物対策の幹部の次の言葉に、
私は激しい憤りを覚える。
「20年後、30年後、人口減少などでしんどくなった自治体が、
財政的な支援を引き換えに受け入れるかもしれない」
こうした人間を人間とも思わない人たちが、原子力政策を担って来たのか!
また、札束で頬を叩くような次のやり方で推し進めようとすることは、
非常に非人道的で、あさましく、えげつないやり方だと、私は思う。
これでも原発は安い電源だと言えるのだろうか!
わずか数十年の電源のために、十万年以上先の未来の人たちの命をおびやかしてまで
原発政策を推し進めることは、狂気の沙汰だと、私は思う。
「調査を受け入れた市町村などには、
最初の『文献調査』は年間10億円、
次の『概要調査』は年間20億円を上限に交付金が出る」
(74-4)「核のごみ、自治体警戒 取り組み加速、求める声も マップ公表
7月29日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/article_search/detail.html?keyword=%E8%87%AA%E6%B2%BB%E4%BD%93%E8%AD%A6%E6%88%92&kijiid=A1001120170729M037-14-008&version=2017072902
(74-5)「(核リポート)10万年埋める核のごみ、候補地どこへ
2016年8月24日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/articles/ASJ8R7VMNJ8RPTIL02Y.html?rm=811
(画像はお借りしました)
軽い気持ちで借りたのだが、脚本も映像も素晴らしいものだった。
さまざまな捉え方があると思うが、私にとってゴジラは放射性物質を象徴していると思う。
海底に眠る不明生物が、海洋投棄された大量の放射性廃棄物に適応して進化する。
時が経ち、巨大不明生物と化した【ゴジラ】が人間社会を襲う。
人間のうろたえ、タテ割り行政のもたつき、なすすべもなく立ちすくむ様は、
福島第一原子力発電所事故の再現のようだ。
日本だけでは手に負えなくなり、アメリカに援助要請をする。ここまではあの時と一緒だ。
映画では、アメリカの対策会議への同席を拒んではいない。
米大統領特使の日系女性が派遣されてくる。
そして意見を言い合いながら共同で戦おうとする。
だがゴジラが進化を続け、米国への襲撃の確率が13%になった時、
国連安保理はゴジラへの熱核攻撃を決断する。
まさに日本に3度目の原爆が落されようとしていた。
(この映画が公開された時、トランプ政権は存在していなかった。
にもかかわらず、アメリカを攻撃し得る北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)が、
現在のレッドラインであるのとよく似ている)
3度目の核兵器使用に備えて、360万人が東京から避難しはじめる。
カウントダウンが始まる中、アメリカにただただ従属するのではなく、
日本人は独自のやり方でゴジラを壊滅させようと、もがき苦しみ、そしてそれに成功する。
だがこれで終わったわけではない。
主人公は最後に、「ゴジラとの共存」という言葉を使っていた。
「共存」……一度開けてしまったパンドラの箱は、なかったことには出来ないのだ。
ゴジラはいつ復活するかもしれない。
そして私たち日本人も、高レベル放射性廃棄物におびえながら、
10万年以上もの時を共存していく他はないのだ。
せめて私たちに出来ることは、
直ちに原発の再稼働と 使用済み核燃料の再処理を止めることだ!
『シン・ゴジラ』は、日本の過去・現在・未来を象徴している映画だと思った。
最後に安倍氏へ
ゴジラを壊滅させるために、映画では東京での核兵器の使用を許可する場面がありますが、
『特別立法』で事足りましたよ。
あなたが一番欲している【緊急事態条項】は必要ありません。
【緊急事態条項】は、独裁を加速させるだけです。
(74)「国土の3割、核のごみ処分場に『好ましい特性』 経産省
7月28日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/articles/ASK7X0QTGK7WULBJ015.html?ref=nmail
(74-2)「核ごみマップ 適地は国土の65% 政府が公表 7月28日 毎日新聞」
https://mainichi.jp/articles/20170728/k00/00e/040/286000c
(74-3)「『最初の一歩』まで17年 核のごみ、長期戦 『適地マップ』
7月29日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13061414.html
●下手な鉄砲も数打ちゃ当たるとでも思っているのか!
使用済み核燃料を再処理した際に出る【高レベル放射性廃棄物】の保管場所が、
はたして日本にあるのだろうか。
これまでも「宇宙に持って行けばいい」とか、「モンゴルやオーストラリアなどの
乾燥地帯に持って行けばいい」とか、「海底に保管すればいい」とか、
極めて無責任な提言しか、私は聞いたことがない。
こうしたことに目をつぶってきた国や電力会社、官僚たちは、
未来の人たちにどう責任を取るのか!
もちろん、ずっと無関心で生きて来てしまった私にも責任はある。
記事の中の、資源エネルギー庁放射性廃棄物対策の幹部の次の言葉に、
私は激しい憤りを覚える。
「20年後、30年後、人口減少などでしんどくなった自治体が、
財政的な支援を引き換えに受け入れるかもしれない」
こうした人間を人間とも思わない人たちが、原子力政策を担って来たのか!
また、札束で頬を叩くような次のやり方で推し進めようとすることは、
非常に非人道的で、あさましく、えげつないやり方だと、私は思う。
これでも原発は安い電源だと言えるのだろうか!
わずか数十年の電源のために、十万年以上先の未来の人たちの命をおびやかしてまで
原発政策を推し進めることは、狂気の沙汰だと、私は思う。
「調査を受け入れた市町村などには、
最初の『文献調査』は年間10億円、
次の『概要調査』は年間20億円を上限に交付金が出る」
(74-4)「核のごみ、自治体警戒 取り組み加速、求める声も マップ公表
7月29日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/article_search/detail.html?keyword=%E8%87%AA%E6%B2%BB%E4%BD%93%E8%AD%A6%E6%88%92&kijiid=A1001120170729M037-14-008&version=2017072902
(74-5)「(核リポート)10万年埋める核のごみ、候補地どこへ
2016年8月24日 朝日新聞デジタル」
http://digital.asahi.com/articles/ASJ8R7VMNJ8RPTIL02Y.html?rm=811
(画像はお借りしました)