雌花(上)と雄花(下)にもぐり込むミツバチ
カボチャの植場所の整地が遅れ、ポットに種を蒔いたのはギリギリセーフの頃。そのためか、畑に移植して10日余りは、このまま消滅してしまうのではないかと思うくらい伸びなかった。しかし、時が経てばすくすく、早く実をつけたものは、もうすぐ収穫できるほど大きくなった。
早朝、カボチャのまわりでは、ブーンブーンとミツバチの羽音でにぎやかだ。大きな黄色い花に、我れ先にもぐりこみ、花粉を体いっぱい付けて花から花へと飛び交う。時には、先を求めて争いさえおこるが、こうやって受粉がすすむ。
今年はカボチャを地面にはわせず、真竹を斜めに組んでそれに蔓をはわせてみた。その結果気付いたことがある。まず、雄花が根元近くにいっぱい咲き、時を置いて、雌花は蔓の先近くに咲くのだ。
雌花の下には小さな赤ちゃんカボチャが付いているが、雄花にはない。黄色い大きな花びらの中を覗くと、雌花にはおしべを受け入れるような形のめしべが、雄花の中にはちょこんとしたおしべがある。めしべとおしべは、なんだか人間さまの“あれ”のようでもある。受粉するためにはミツバチのもぐり込みが欠かせない。受粉がうまくいかないと、雌花の下の赤ちゃんカボチャは、しおれるように落ちてしまう。カボチャにとってミツバチは本当に大切だ。