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コロナが教えてくれた隣人たち 〜田んぼや畑周辺の草花〜

ハルジオン


新型コロナウイルスの関係で自粛が続く。連日のステイホームだ。ただ、都会と違って、ここは農村部。田んぼもあれば畑もある。放っておけば草木はどんどん伸びる。3月末に植えた超早場米のイネは分けつ最盛期で、水管理はほぼ毎日必要。ひと月遅れで4月末に植えた飼料稲も見て回らなければならない。加えて、自家消費用の畑も植え付けしたばかりのものが多い。ステイホームとはいえ、田畑に出ないわけにはいかないい。ただ会合や人と会う事が少なくなった分、時間に余裕ができた。
ということで、いつも見慣れている田んぼや、畑周辺の植物を観察することにした。驚いたのは、種類の多さ。そして自分がそれらの名前を知らないこと。恥ずかしい限りだ。「雑草という名の草は無い」とは、昭和天皇が言ったとか、いや植物学者の牧野富太郎だとか言われるが、田んぼの畦や法面、そして畑では、たくさんの植物たちが命を育んでいた。(その一部を掲載)。

ところで、新型コロナは「ヒト」の活動の結果だという話がある。国連人口部の世界人口推移(推計値)グラフを見ると、産業革命以降の増え方は爆発的右肩上がりだ。1950年25億人、1987年50億人、1998年60億人、2011年70億人で、2050年の予測は98億人だ。「ヒト」が増えるにしたがって、自然は切り刻まれ、そのことによりコウモリ(センザンコウなど諸説あり)に住みついていたウイルスがヒトの前に出てきたというわけだ。さもありなむと思う。私の農村部だけでも、効率化を求めて田んぼは「ほ場整備」され、かつてメダカやハヤやコブナやナマズやウナギがあふれていた排水用の溝は、コンクリート張りの深い排水路となり、曲がっていた小川はまっすぐになり、狭く使いにくかった田んぼも広くなり、その分、畔は半分以下になった。リヤカーの轍があった農道も、大型ダンプさえ余裕を持って通れるほど広いアスファルト道路へと変わった。そのような「変化」は、下記に上げた生き物(ここでは植物)たちの立場に立てば、生きるか死ぬかの戦いだったはずだ。
多様性あってこその「我々」と思いたい。


アメリカイヌホウズキ


アレチハナガサ


アゼナルコ


ギシギシ


ハハコグサ


ハルジオン


ヘビイチゴ


ヒメコバンソウ


ホトケノザ


イグサ


カキドオシ


カタバミ


キツネアザミ


キツネノボタン



コマツヨイグサ


ムラサキカタバミ


ニガナ



ニワゼキショウ



ノビル


ノゲシ


セイタカアワダチソウ


シロツメクサ


スイカズラ


トゲジシャ


トキワハゼ


トキワツユクサ


ウマゴヤシ


ヨモギ


ユキノシタ


ユウゲショウ
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ノビル(野蒜)の花、認識!




あれっ、この花は何? 茎はノビルのようだけど・・・。そう思ったのが昨日の夕方。写真に撮っておこうと夜明けを待ち、日がのぼるのを待って出かけた。目指すは、3月末に田植えを終えた田んぼの入口。目指すはと言っても家からは1、2分。そこへ足を運ぶと田んぼの中で何か動いた。見れば、2羽のカモがイネの状間を逃げていく。こちらを不安げに振り返りながらそそくさ、そそくさだ。ある程度離れると、立ち止まってこちらを見ている。安全圏まで逃げたのだ。2羽なので多分オスとメスか。
冬場はたくさんのカモがやって来るが、暖かくなるにつれ数が少なくなり、この時期まで見られるのは指で数えるほどになる。田植え直後に、カモに入られるとイネが傷むので歓迎できないが、根がすっかり付いた今なら大丈夫だ。田んぼの中を足でかき回しながら、虫を食べたり、草を食べたりする。天然の除草機だ。これこそ自然の「合鴨農法」・・・。但し合鴨ではなく、田んぼにいたのはカルガモなので「カルガモ農法」と言ったところか。どこか近くで子育てをするのかもしれない。巣など見つかれば、見守ってあげたい。

おっと脱線、ノビルの花が今回の主題。ノビルを漢字で書けば「野蒜」。「蒜」はニンニクなので、それらの仲間のようだ。今までも見ていたはずだが、花を認識したのは初めてのことだ。葉っぱはよく見ていたし、らっきょうを小さくしたような丸い根っこ(鱗茎)もよく見ていた。まっすぐに伸びた花茎の先の珠芽(ムカゴ)も認識していた。しかし、花だけは見ていなかった。認識していなければ、見ていないということかと再認識。なんともきれいな花だ。生育場所は、人間の手が加わっているところ、つまり下草がよく刈られ手入れがよく行き届いているところに自生するようだ。人の手が加わらなくなると自然に消滅してしまうみたいだ。どうも、ノビルの花を楽しむためには、これからも下草を良く刈り、きれいにしておけということのようだ・・・・。
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