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ゴーヤ大好きクマゼミ君

夏の朝はうるさい。畑のすぐ側には、隣家のシマトネリコの木が1本。毎年の事だが、学校が夏休みの頃になると、クマゼミの大合唱がはじまる。「シャーシャーシャー」、または「シーワ、シワシワシワ」。私の耳には「ワーシ、ワシワシワシ」と聞こえる。子どもの頃から地元で馴染んだクマゼミの名前が、ワシワシだったからだろう。
クマゼミは大型のセミだ。ずっと以前は、エンジュの木などなかったから、止まっているのは、もっぱらセンダンの木だった。多くは高い所に止まっていた。長い竹竿の先に小さな網を付け、そーっと背後から近づいた。しかし、敵もさるもの。もう少し、という時に気付かれて、逃げられることが多かった。しかし、エンジュの木には、低い所にもたくさん。たまには手づかみでも捕まえられる。捕まえようとするのは人間だけではない。要所要所には、コガネグモが糸を張りめぐらせている。たまには、糸に引っかかってもがいているものや、すでに糸でぐるぐるに巻かれたものを見かける。しかし、先日の光景は初めて。一匹のクマゼミが、背丈より上に伸びたゴーヤに「ゴーヤ大好き!」とばかりにしがみついているのだ。時間はまだ午前7時前。朝日を浴びて、なんだか気持ち良さそう。ゴーヤの汁を吸ったのかどうか最後を見定めなかったが、眠気も残っていて、なんだかゆるり気分だった。
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雨上がりのマリーゴールドとツマグロヒョウモン





ツマグロヒョウモン

九州はどこもここも豪雨が続く。人吉から八代にかけての球磨川一帯が大きくやられ、今度は九州北部。テレビを見ていると、よく知る地名が次々に出てきて、命を守る行動を呼びかけている。梅雨末期はいつもどこかで豪雨による被害が出るが、今年は異常なほど連日だ。それも範囲が広い。私が住む所も川筋集落なので、「明日は我が身・・・」と思いながら、被害地域に思いを馳せる。

ところで大雨があがった後、線虫対策に植えていたマリーゴールドがひときわ鮮やかだ。そのマリーゴールドにチョウが舞う。1頭、2頭、3頭、4頭と花の上に舞う。ツマグロヒョウモンだ。それもオスとメス2頭ずつ。ちょっと強めの風にも負けず花の上で戯れたり、ストロー状の口を伸ばして蜜を吸ったりしている。翅を揺らしながらだ。そっとカメラを近づけても、見向きもせずに夢中だ。多分、チョウも大雨が続いたので、私たちと同じで雨があがるのを待っていたのだろう。気がつくと小型のセセリチョウも目に入った。チャバセセリだ。こちらはちょっと警戒的。カメラを近づけようとすると、見つめる目は「邪魔するな!」と言いたげで、パッと飛び立ってしまう。

マリーゴールドは見かけによらず、丈夫な花だ。風に倒れても平気だ。すぐに起き上がろうとする。そして、根からは土の中にいる有害線虫を防ぐ成分を出す。コンパニオンプランツとして農作物の間に植えたりされるが、私は90cm×8mほどの一畝全部に植えてみた。昨年線虫の被害にあったためだが、結果はいいこと尽くめ。花が楽しめ、チョウの観察もでき、線虫も防除できるのだ。それにしても、被害が出るほどの豪雨はイヤだ。早く梅雨があがって欲しい。




チャバセセリ
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