トントトッ、トントトッ。リズミカルな音でシイタケのコマ打ちを行った。毎年1本切り倒しているコナラを、昨年末は2本切った。太いところは直径20cmほどにもなっている。このまま1年たつと、大きくなり過ぎ、運ぶのに大変と思ったからだ。一昨年までは、どうにか替刃式剪定鋸で済ませていたが、手に負えなくなり、とうとう小さなチェンソーを買った。
コナラを植えたのは、約15年前。河川敷にある自分の所有地だ。河川敷に所有地があると言うと、たいてい不信顔をされる。実は、畑や山林だったところに、まっすぐな堤防が出来たため、結果として河川側に一部の畑や山林が取り残されたのだ。地区で大切にされている天神様も河川側にあったと言うが、堤防が出来る時に集落側に引いてきたと言う。昭和9年頃のことだそうだ。そういえば、「ドトリバ」とよぶ所があったが、意味も分からずその名を使っていた。今思えば、堤防を築くために土を取ったところ、即ち「土取り場」ということだろう。
話が脇道にそれたが、コナラを植える前は、女竹(メダケ)がびっしりはえていた。それを切り開き、20本ほどのコナラなどを植えた。それが、6、7年前からいい大きさに成長したのだ。切り倒した2本のコナラからとれた約1mのシイタケ原木は、12本ほど。その内の8本ほどに、ホームセンターから買ってきた400個の種コマを打ち込んだ。1本に50コマほどだ。それを、日向夏(みかん)の陰に“仮伏せ”してきた。2夏過ぎた秋頃には、この原木にもシイタケが顔を出すことだろう。
今年は、1月2月と晴天が続いた。そのため、原木から顔を出したシイタケが、そのまま干しシイタケになってしまったものもあったが、これから少しづつ雨が多くなる。大きなシイタケを楽しみたい。