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二級建築士試験2022ブログ講座⑤(2021年試験問題解説)

2022-03-12 10:32:20 | ビジネス・教育学習
 2021年(令和3年)の試験問題解説を軸に、過去の出題傾向を踏まえて、重点事項と出題予測推論を加えて解説していきます。
 試験問題については、「公益財団法人 建築技術教育普及センター」のホームページで公開されていますので、そちらを参照してください。直接アクセスできるように、アドレスを記載します。2k-2021-1st-gakka1_2.pdf (jaeic.or.jp)
 なお、アクセスできない場合には、「公益財団法人 建築技術教育普及センター」ホームページから、次の手順で入ってください。
 ①資格試験⇒②二級建築士⇒③(1-6)過去の試験問題等⇒④学科の試験 すると、マトリックスの表が表示されますので、
 「令和3年 学科Ⅰ及び学科Ⅱ」と「合格基準点⇒正答肢等」を参照してください。

今回は、「木造の構造強度」の分野の出題です。
〔No.4〕図形計算問題で、瓦葺屋根の木造2階建て、延べ面積140㎡の建築物に、厚さ3㎝×幅9㎝の木材の筋かいを入れた場合、構造耐力上必要な軸組を求める問題です。
◇対象法令:令46条4項
◇軸組倍率「表1(3)」:厚さ3㎝×幅9㎝の木材の筋かい=「1.5」
◇瓦葺の屋根の地震時の床面積の乗ずる数値:表2を参照して求める
 ⇒令43条1項の表(3)に掲げる建築物、階数が2の建築物の1階:33㎝/㎡
◇地震時の軸組長さは、「軸組長さの合計×軸組倍率」を「床面積×床面積に乗ずる数値」より大きくする。
◇従って、地震時の軸組長さの合計は、「床面積×床面積に乗ずる数値÷軸組倍率」より大きければよい。
◇地震時(2階建の1階) 軸組長さの合計の計算
 ⇒(1階床面積)70㎡×33㎝/㎡(床面積に乗ずる数値)÷1.5(軸組倍率)=1,540㎝
◇風圧時の軸組長さの計算に用いる係数(二級試験範疇では、ほぼ定数を考えてもよい。)
 ⇒風圧時の見つけ面積に乗ずる数値=50㎝/㎡⇒表3(2)項(特定区域外の通常の区域)
◇令46条4項後段:見つけ面積計算で、控除する部分の計算方法
 ⇒風圧時の見つけ面積は、床面から1.35m以下の部分の見つけ面積を除いたもの
◇「風圧時軸組長さ合計×軸組倍率」を、「見つけ面積×見つけ面積に乗ずる数値」より大きければよい。
◇従って、「風圧時軸組長さ合計」は、「見つけ面積×見つけ面積に乗ずる数値÷軸組倍率」より大きければよい。
◇風圧時に最も不利な部分は、桁面1階であり、
  [(1.1+2.6+2.75-1.35)×10]×50÷1.5(軸組み倍率)=1,700㎝ > 1,540㎝
∴最小限必要な軸組長さは、地震時より大きい(不利な)風圧時の1,700㎝となる。

【蚯蚓の戯言(木造の構造強度)】
◇この手の木造図形計算問題は、過去、受講生が最も不得手とする問題のひとつです。
◇ただ、2年連続出題という過去の例はない。
◇それ以前に遡ると、H30、H27、H22、それ以前はH13まで遡っても見当たらない。
◇ここ3年に一度の出題の割合というところで、次回はH6年度という推測計算になる。
◇油断は禁物だが、R4年度の出題確率は、かなり低いと推察・・・受講性喜ぶ???
◇あと出題確率が高いのは、柱の小径計算(令43条)だが、R1年に表計算問題として出題がある。
◇ないとは言わないが、遡るとH26、H21となるので、5年に一度で、出題確率は低いと推察する。
◇もう一つ考えられる図形計算問題としては、軸組み長さの合計を計算する問題(法46条)がある。
◇H29、H24と過去を遡ると出題実績があり、サイクルでいうとR4年度出題となる。
◇がしかし、これまでの受講生の意見は、この問題は簡単!出てもなんてことはない!
◇ということは、今年(R4)は、木造の軸組計算の図形問題の出題はないと推察する。
◇文章選択問題で、出題傾向表を見るに、過去出題がないか、あまり実績がない分野の出題が予測できる。
◇対策は、政令の目次から、必要事項を検索できるような訓練が必要です。
◇特に、数値基準を持つ条項には、注意が必要です!

2022年3月12日 by SHRS(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士

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