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二級建築士試験2022ブログ講座④(2021年試験問題解説)

2022-03-11 10:28:35 | ビジネス・教育学習
2021年(令和3年)の試験問題解説を軸に、過去の出題傾向を踏まえて、重点事項と出題予測推論を加えて解説していきます。
 試験問題については、「公益財団法人 建築技術教育普及センター」のホームページで公開されていますので、そちらを参照してください。直接アクセスできるように、アドレスを記載します。 2k-2021-1st-gakka1_2.pdf (jaeic.or.jp)
 なお、アクセスできない場合には、「公益財団法人 建築技術教育普及センター」ホームページから、次の手順で入ってください。
   ①資格試験⇒②二級建築士⇒③(1-6)過去の試験問題等⇒④学科の試験
   すると、マトリックスの表が表示されますので、
   「令和3年 学科Ⅰ及び学科Ⅱ」と「合格基準点⇒正答肢等」を参照してください。

今回は、「一般構造、建築設備分野」で、〔No.4〕〔No.5〕を続けて解説します。
〔No.4〕問題冒頭に、建築物の規模・構造・用途を記述して法制度への適合性を問う問題です。
1.適合する。法28条の2第三号、令20条の5:石綿と共に、建築物への使用が禁じられている物質「クロルピリホス」を使用しなかったという問いかけです。
2.適合する。法30条:原則、界壁は、小屋裏又は天井裏まで達せしめることによる遮音性能要求であるが、同2項において、天井での遮音を認める、R1改正法の内容を問いか
 けてきています。
3.適合する。令21条:居室の天井高さについて、2.1m以上を規定しているが、便所は居室ではないので、2.1mなくてもよいという、基礎的な事項の問いかけです。
  ただ、傾向分析表を見ていただくとわかりますが、このような基礎的な設問、天井高の図形計算問題を含め、法21条の天井高さ規定の出題が多いことに注意が必要です。天
 井高とは何処のことをいい、法制度で求める天井高(平均天井高)の意味の把握は、忘れずに!
4.適合する。令23条3項、令23条1項表(4)項:手すり等の幅は10㎝を限度に、ないものとみなすとしているので、計算上減じた階段幅は、77-2=75㎝となるので、令23条の階
 段の幅の規定に適合する。
  階段形状の出題も多いので、令23条の表を軸に、手すり等の規定(令25条)を含めて、法令集を開いたら一目で、求める数値が把握できるように、過去問演習の繰り返しで鍛
 錬する必要があります。特に、踊り場の扱いは、用途、階高に影響してきますので、令24条と合わせて、内容の把握が必要です。

5.適合しない。法31条かっこ書き:下水道処理区域内においては、便所は、汚水管が公共下水道に連結された水洗便所以外の便所としてはならないとしている。
 随分以前に、この問題を見た気がします。久しぶりの出題ですが、見方を変えれば、出題傾向を変えようとしている気がしますので、最近の問題ばかりではなく、古い問題に 
 も注目する必要がありそうです。

〔No.5〕建築設備に関する法制度への出題文の正誤を問う問題です。
1.正しい。令28条ただし書き:これは、条文参照をすれば理解できると思います。
2.正しい。令129条の2の4第3項三号:これも前問同様ですが、法令集のどこにあるの?という素朴な疑問があると思います。
  ・そんな時には、政令(建築基準法施行令)の目次を参照してください。
  ・給排水の設置・構造規定が、「令129条の2の4」に記述されていることがわかります。
  ・そして、条文を追ってゆくと、第1項と第3項に技術基準があることがわかります。
  ・少し時間を要すると思いますが、出題の少ないレアな問題への対処方法として、このやり方を会得してもらえればと思います。
3.正しい。令20条の3第2項一号イ(1)、同(8):木造建築士によく出題されている問題で、数値が必要なので、アンダーラインで、数値が一目でわかるようにしておいた方がいい 
 部分です。
4.正しい。令20条の3第1項一号:二級建築士試験のこの分野での重要な部分です。換気設備を要しない火気使用室の条件の一つで、令20条の3「換気設備を必要としない火気
 使用室」の条件は、すぐに法令集が開けられるように、インデックスが必要な部分と思います。
5.誤り。令129条の2の4第1項六号:換気設備の風道を不燃材料で造らなければならないのは、地階を除く階数が3以上のもの、地階に居室を有するもの、延べ面積が3,000㎡を
 超えるものへの要求規定で、いずれも設問の規模の建築物には該当せず、要求されていない。
 肢問2と同様に、初めて出題される分野かと思いますが、政令(建築基準法施行令)の目次を参照して問題を読み解く術を会得してください。そうすれば、このような問題にも、 
 迅速に対処できると思いますし、出題傾向の変革期には、重要な対処方法だと思います。

【蚯蚓の戯言(一般構造)】
 ・法令集のどこに記載されているか理解できれば、易しい問題ばかりだと思います。
 ・インデックス、アンダーラインを駆使した法令集の使い方に慣れることではないでしょうか?
 ・状況によって、法令集なしでも理解できる問題となるかもしれません・・・。

2022年3月11日 by SHRS(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士

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