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二級建築士試験2022ブログ講座⑥(2021年試験問題解説)

2022-03-13 08:48:03 | ビジネス・教育学習
2021年(令和3年)の試験問題解説を軸に、過去の出題傾向を踏まえて、重点事項と出題予測推論を加えて解説していきます。
 試験問題については、「公益財団法人 建築技術教育普及センター」のホームページで公開されていますので、そちらを参照してください。直接アクセスできるように、アドレスを記載します。 2k-2021-1st-gakka1_2.pdf (jaeic.or.jp)
 なお、アクセスできない場合には、「公益財団法人 建築技術教育普及センター」ホームページから、次の手順で入ってください。
   ①資格試験⇒②二級建築士⇒③(1-6)過去の試験問題等⇒④学科の試験
   すると、マトリックスの表が表示されますので、「令和3年 学科Ⅰ及び学科Ⅱ」と「合格基準点⇒正答肢等」を参照してください。

今回も「構造強度」の分野ですが、一部、木構造を含むその他の構造の分野です。
構造規定の細かい分野の条文参照で回答をしていきますが、出題傾向が見透ける部分もあります。
出題傾向を見ながら問題を見てゆくのも、近道かもしれません。
〔No.7〕
1.適合する。令45条4項:ただし書きで、必要な補強を行った場合には、たすき掛けにするための欠込みを認めている。木造建築物の筋交いに関する問題で、通常は、木構造で
 の出題というところですが、今回は、図形計算問題出題の関係で、こちらに入ってきました。ただ、R1年では正答の肢問として出題され、過去あまり出題事例がない条項です 
 が、今後への注意というところでしょうか?
2.適合する。令62条の8第五号:かっこ書きで、高さ1.2m以下の場合には、同・五号に規定する控壁の設置を求めていない。補強コンクリートブロック造の問題で、耐力壁、
 塀という部分を除き、補強コンクリートブロック造という括りでいえば、毎年出題されている重要事項と判断できると思います。
3.適合する。令64条、令66条:鋼材の材料と構造方法(使い方)の複合問題というところです。最近、このような単純に条項との比較でわかるものは、複数の条項に渡る設問を
 してくる傾向が見受けられます。
4.適合する。令67条ただし書き:令64条で炭素鋼、ステンレス鋼を鋼材として定義し、その接合に関しては、令67条において、原則、ボルト接合は認めていない。ただし書き
 で、張り間が13m以下の場合、同令一号~四号に該当する措置を講じた場合において、ボルト接合とすることができるとしている。この問題も、前の肢問同様に、鋼材と構造
 方法の複合問題になっています。なお、令64条2項において、圧縮応力、接触応力が存在する部分に限定して鋳鉄(鋼材ではない)の使用を認めていることにも留意する必要があ
 ります。
5.適合しない。令77条五号:柱の小径は、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/15(≒0.067)以上としなければならないので、1/20(=0.05)では適合しない。この部分は、出
 題されると正答として出されているので、RC造の分野の重要事項と考えていいと思います。

【蚯蚓の戯言(木造以外の構造強度)】
木構造以外の構造強度規定の重要事項は、次のように整理できると思います。
 重要事項①:基礎・土台などの足元の技術基準の出題
       ・部材の強度基準としての基礎(令38条)
       ・木造建築物の土台(令42条)
       ・地盤の許容応力度(令93条の表)
 重要事項②:補強コンクリートブロック造の技術基準
       ・耐力壁の技術基準(令62条の4)
       ・数値の技術基準の記述が多い補強CB塀(令62条の8)
 重要事項③:数値の技術基準がある項目
       ・鉄骨の接合部(令67条)
       ・RC造の柱の配筋の基準(令77条)
       ・鉄筋のかぶり厚さ(令79条)

2022年3月13日 by SHRS(シュルズ) 建築基準適合判定資格者、一級建築士

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