I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

お弁当もって生月ドライブ

2009年09月04日 | 長崎県北部のお話

出不精の旦那さんを誘って、初めて生月(いきつき)までドライブに行ってきました 

この日は朝からお天気がよかったので、「外でご飯を食べたら絶対美味しいはず!」と確信した私は、急遽ありあわせのものでお弁当を作ることに。バタバタと準備を済ませ、生月島へいざ出発!

我が家から生月へは、県道11号線を通って吉井町を抜け、国道204号線にのるのが一番早く、約1時間半ほどで生月に到着します。吉井町のお隣にある江迎町では、ちょうど『千灯籠まつり』の準備の真っ最中で、商店街にはたくさんの灯籠が飾られ、賑わいを見せていました。

と、そこに三角のとんがり頭を発見 以前から千灯籠まつりに興味があった私は「あれは噂の灯籠タワーに違いない!」と思い、近くまで行ってその正体を確かめることに。

灯籠タワーが建てられている寿福寺の駐車場で、まずはタワーの全景を撮影。車の大きさと比べてもらうと分かると思いますが、かなりの大きさです。江迎町のホームページによると、9200個の灯籠で覆われたこの塔の高さはなんと22m この日本一の高さを誇る灯籠タワーは、夜になると全ての灯籠に明かりが灯され、町は幻想的な雰囲気に包まれるのだそうです

 

塔の中に入って見上げてみると、塔の骨組みを見ることができ、そのしっかりとした造りと高さに圧倒されます。ここ寿福寺は恋愛成就のご利益があるようで、縁結びの絵馬もたくさんかけられていました。みんなの願いが叶うといいなぁ

千灯籠まつりで賑わう江迎町を抜け、田平町の道の駅を過ぎ、平戸大橋(通行料100円)を渡ると、真っ赤な平戸大橋を望む平戸公園があります。ここから見る平戸大橋は、真っ青な空に美しく映え、とってもきれいです。真夏の景色も最高ですが、大きな桜の木がたくさん植栽されていたので、春はより一層美しさを増すこと間違いなし!来年は春の景色も見に来なきゃ

さて、生月に行くにはさらにもうひとつ橋を渡らなければなりません。それがこの生月大橋(通行料200円)。生月の美しい海の色に溶け込んでしまいそうなライトブルーの生月大橋は、全長960m、また中央径間(支柱と支柱の間の距離)は400mあり、三径間連続トラス橋としては世界規模なのだとか。総工費は45億7千万円で、平成3年に完成したそうです。ちなみに平戸大橋は全長880m、総工費は56億円で、昭和52年に完成(詳しくはコチラのHPへ→『長崎県道路公社』)。橋をひとつ架けるのにも大変なお金がかかるのですね~

生月大橋を渡ってすぐのところに道の駅生月大橋があったので、そこに車を停めて、朝からバタバタと作ってきたお弁当を食べることに。ここは生月大橋を望めるし、空気も美味しいし、お弁当を食べるには絶好のロケーションです。

ちょうど東屋があったので、そこに座って海風を感じながらお弁当を食べました。お弁当の中身はたいしたことはなかっけど、きれいな景色を眺めながら食べるお弁当は、いつもの倍くらい美味しく感じました。こんな時間が私にとっては一番幸せ。これからは月に一回でもいいからこんな時間を持てるといいなぁ~

お昼ご飯を食べた後は、生月島の最北端にある大バエ灯台へ。

 

灯台の上からは島の北部が一望でき、生月島の豊かな自然を感じることができます。

さらに北側に目をやると、風力発電の風車が立ち並ぶ大島村まで見ることができます。生月町は、かつては北松浦郡に属していたのですが、平成17年に平戸市・田平町・大島村と合併し、平戸市生月町となり、その当時の人口は7215人。面積は16.58平方kmしかないので、車で島を一周するのに1時間もかかりません。今回の生月ドライブはあまり寄り道をしなかったので、あっという間の滞在でしたが、お天気にも恵まれ、とても気持ちの良い一日を過ごすことができました。やっぱり島は最高だなぁ

皆さんもお天気の良い日にはお弁当を持って自然豊かな場所へ出かけてみませんか?きっと身も心もリフレッシュされますよ~

 

kero-keroより

カテゴリーに『長崎県北部のお話』を追加しました。県北地区の情報はコチラからどうぞ!


海きらら

2009年08月20日 | 長崎県北部のお話

chieちゃんとKAZANでランチを食べた後、この夏オープンしたばかりの九十九島水族館-海きらら-へ行ってきました

もともとあった水族館を規模を拡大してオープンした海きらら。メインは新設された九十九島イルカプールクラゲシンフォニードームということですが、さてはてどんな海の生き物達と出会えるのでしょうか。九十九島にかけたという入場料990円(佐世保市民割引。一般は1400円)でチケットを購入して、いざ海きらら内部へ!

     

まず目を引いたのは、大きな大きなウミガメさん。水槽の上部が開いているので、ウミガメ達が水中でバタバタすると、写真右下の注意書きにあるように時々水しぶきが飛んできます 今にも飛び出してきそうでなかなか迫力ありますよ~。

こちらは九十九島湾大水槽。 大きな水槽の中では九十九近海に住む魚達が優雅に泳いでいます。

      

中でも愛嬌を振りまいていたのがこちらのエイ。本人はそんなつもりはさらさらないのでしょうけど、エイの腹面は人の顔のように見え、まるで私達にニッコリと微笑みかけているかのようです でも実は目のように見えるのは鼻で(ちゃんと嗅覚もあるそうです)、口の下に左右対で並んでいるのはエラ穴なんですって。そう思っていてもやっぱり顔に見えてしまうのは私だけでしょうか?

お!何やら変な魚を発見口をぽっかり開けてじーっとしてて、なんかカエルっぽいけど…

     

実はこれ、カエルアンコウという名の魚。大きさは多分5~6センチくらいしかないんだけど、顔が体の半分くらいあって、泳ぐのがあまり得意ではないため、前足のような胸ビレで海底を歩き回るお茶目なやつです。頭の上にはアンコウ特有の「エスカ」があり、釣り竿のようにこれを振って寄ってきた魚を食べちゃうんですって。英語ではA fish that fishesと書いてありました。つまり「魚釣りをする魚」というわけですね

     

幻想的な空間が広がるクラゲシンフォニードームの中には数種類の変わったクラゲが展示されていて、とても神秘的な姿を見せてくれます。あまり広くはありませんが、天井や床にも様々な映像が浮かんだりするので、人が少なければ休憩がてら椅子に腰かけてボーっとするのもいいかも知れません。

     

海きららの目玉のひとつ、九十九島イルカプールでは3頭のイルカ達が大活躍!でもこちらに来てからまだ日が浅いので、今もトレーニング中なのだそうです。プールが狭いためイルカが着水する時に水しぶきがあがり、観客が水をかぶることもしばしばあるようですが、これもまたスリルがあっておもしろいかも知れません

しかしトレーニング中とはいえ、3頭ともなかなかのジャンプ力で、本当にお見事でした 最後は鼻先の丸いハナゴンドウ(鼻巨頭)のハナちゃんと、ハンドウイルカ(半道海豚)のサンちゃん、ヨンちゃんが3頭揃ってご挨拶。もう少しプールが広ければ…という思いは否めませんが、炎天下の中真っ黒に日焼けしながら頑張っているトレーナーの方々、そして少しずつ芸を磨いて私達観客を楽しませてくれている3頭のイルカ達には惜しみない拍手を送りたいと思います。ちなみにイルカ達の名前は仮称で、現在名前を募集中なのだとか。みんな女の子なので可愛い名前を付けてもらえるといいですね!

久々に水族館を訪れ、様々な水中の生き物たちと触れ合い、すっかり童心に返って楽しんでしまったkero-keroなのでした。chieちゃん、ランチからお付き合いいただきありがとう!また佐世保のステキスポットを教えてね~

 

海きらら

場  所:長崎県佐世保市鹿子前町1008番地
電  話:0956-28-4107
営  業:3月~10月 9:00~18:00 / 11月~2月 9:00~17:00 *最終入館は30前まで
入場料:大人1400円(佐世保市民990円)、子ども700円(佐世保市民350円)
駐車場:あり(最初の1時間は無料、以後1時間100円)


蛍のすむ川

2009年06月17日 | 長崎県北部のお話


             6月14日撮影 場所:柚木ほたるの里

毎年5月の終わり頃になると無性に蛍に逢いたくなるkero-keroですが、今年は柚木ほたるの里でたくさんの蛍に出逢うことができました 写真にはうまく収めることができませんでしたが、暗闇に包まれた森の中で、まるで夜空に輝く幾千もの星のように光を放つ蛍の姿に、言葉では表せないほどの感動を覚えました。あの光景は何度見てもいいものです

こんなにもたくさんの蛍を育む川っていったいどんな川なんだろう?と思い、明るいうちにその川を訪ねてみました。

そこにあったのは自然のままの小さな川。コンクリートで固められることもなく、自然に流れてきた石がゴロゴロと転がっていて、段々畑のあとらしきものはあるものの、草や木も自然のままに伸びている。ここが蛍のすむ川。蛍の光は次の世代に命をつなぐための光であって、決して人を喜ばせるさせるための光ではないけれど、その光はたくさんの人に多くの感動を与えてくれる。人は人が住みやすいように自然環境を変えてきたけど、彼らの存在に感謝し、彼らの生命を育むこの川を大切にすることが私達に感動を与えてくれる蛍たちへの恩返しだという気持ちを忘れずに、いつまでもこの環境を守っていきたいものです。

おもしろいマップを見つけました。まだ見に行ってない方はコチラのマップを参考に蛍を探しに行ってみては?蛍を見に行く際のマナーなども載っていますよ~『平成20年度佐世保市ホタルマップ』


皿山公園のハナショウブ

2009年06月05日 | 長崎県北部のお話

ハナショウブがそろそろ見頃かなぁ~と思い、佐々町にある皿山公園を訪れてみました

思ったとおりハナショウブは満開 老人ホームのお年寄り達がたくさん来られていて、園内に咲く花々を楽しそうに観賞してされていました。美しい花を見ると心が穏やかになるのは、私だけではないようです。

例のごとく、ハナショウブ以外にもステキな花々を発見しましたよ~

まずはオトギリソウ科のキンシバイ(金糸梅)。花の形が梅に似ていて色が黄色いことからこの名前が付けられたのだとか。中国原産で江戸時代の宝暦10年(1760年)に渡来したと言われているそうです。花があまり大きく開かないのが特徴です。

こちらはキンシバイの園芸品種で、タイリンキンシバイ(大輪金糸梅)。 あまり花が大きく開かないキンシバイに対して、その名の通り花びらが大きく外側に開いています。どちらもめしべの形が可愛らしいんですよ~

こちらは言わずと知れたアジサイですが、厳密に言うと西洋アジサイ。日本古来のアジサイはいわゆるガクアジサイで、それがヨーロッパで改良されて逆輸入されたものがこの球状のアジサイなのです。今ではアジサイといえばこちらの方がメジャーですけどね。

お次はミズキ科のヤマボウシ(山法師)。5月の頭頃、咲き始めは薄緑色だった花(厳密には総苞。カラーやドクダミの白い部分と同じ)は真っ白となり、今もなお美しく咲き誇っています。

おしべが長く伸びているのはスイカズラ科のスイカズラ(吸い葛)。名前は昔花を加えて蜜を吸っていたことからに由来するのだとか。砂糖のない頃の日本では砂糖の代わりとして用いられたんですって。よほど蜜が甘いのでしょうね。

少し公園から離れますが、展望台へ行く道の途中にユキノシタ(雪ノ下)の群生を発見

先日も紹介したとおり本当に小さな小さな花ですが、よくよく近づいて見るととても可愛らしい姿をしています。花は大の字で、上三枚の花弁にはピンク色の模様があって……あれ?そういえばこの模様、前回見つけたユキノシタと少し違うような…。

こちらが波佐見町で見つけたユキノシタ。あ!模様の色が違う!こっちは黄色だ~!よくよく調べてみるとこの黄色い模様のユキノシタはハルユキノシタ(春雪ノ下)と言って別の種類でした 分布は関東~近畿らしいのだけど、なぜ波佐見町に!?不思議だ~

こちらは菖蒲園の水路にいたマガモのオス(右)とメス(左)。植物ではないけれど後姿が可愛かったので隠し撮りさせてもらいました。お尻をふりふりしたり嘴で背中をつついたり、愛嬌たっぷりのマガモ達です。

長崎県内の菖蒲園は今どこも見頃を迎えているようです。こちら皿山公園のハナショウブはすでに枯れかけているものもあったので、観賞したい方はお早めにどうぞ~


西海国立公園 川内峠園地(平戸市)

2009年05月21日 | 長崎県北部のお話

山きよく  海うるわしとたたえつつ 旅人われや 平戸よくみむ

(英訳:The clear mountain view and beautiful sea I admire. I, traveler, explore Hirado attentively. )

*解説板より

これは平戸島にある川内峠(かわちとうげ)から望む風景をこよなく愛した吉井勇さん(1886~1960年)が晩年に詠んだ歌。私も以前一度だけこの場所を訪れたことがあったのですが、その時に見た美しい景色をもう一度見たくなり、再び川内峠を訪れてみました

ここは長崎県でも有数の大草原地で、頂上からは東に九十九島、西に五島列島、北に玄界灘、また遠くには壱岐や対馬が一望できる絶景スポット。福江島にある鬼岳に雰囲気がよく似ていますが、標高315mの鬼岳に対し、こちらの標高は267mと少し低めなので、ちびっ子やお年寄りもお散歩ついでに登れそうな感じです。

この日は天気がよかったので、きれいな夕陽が見られるかもと期待して頂上に登ってみたのですが、ちょうど日が沈む頃に雲がかかってしまい、太陽が沈む様子は見られませんでした。どうやら天気が良ければいいと言うわけではなさそうです。うーん、残念! 

上着を持っていかなかったので、夕暮れ時の山頂はさすがに少し寒かったけど、 薄紅色に染まる海と空の境界線を眺めながら、懐かしくもあり、なんだか温かい気持ちになれたkero-keroなのでした 今度は昼間にお弁当を持ってきたいなぁ~。

ぶらり一人旅の最後に、これまた大好きな平戸大橋の夕景を一枚パチリ!田平教会といい、川内峠といい、この平戸大橋といい、平戸市には私のお気に入りの場所がたくさんあります。もっとゆっくり時間をかけて散策したら、もっとステキな場所にたどり着けるかも。今度は生月の方まで足を伸ばしてみようかな 


カトリック田平教会(平戸市田平町)

2009年05月20日 | 長崎県北部のお話

ずっと逢いたかった人が目の前にいる。

ずっと行きたかった場所が目の前にある。

どちらも感動のワンシーンですが、そんな感動を平戸市田平町で味わってきました

 

行こうと思えばいつでも行けそうな場所ですが、なかなか行くことができなかった田平(たびら)教会。佐世保から国道204号線を平戸方面へ向かい、平戸大橋手前の田平公園の近くから県道221号線を少し南下すると県立北松農業高校があり、もうしばらく行くとその教会は見えてきます。田園風景の中に突如として現れる赤煉瓦づくりの建物はとても存在感があり、ひと目で「あれだ!」と分かりました。

CMや写真などでは何度も見ていたのですが、やっぱり本物は違いますね~ ここ田平教会は明治時代に九十九島の黒島や西彼杵半島の外海地区から移住してきた信徒達が建立したロマネスク様式の教会で、大正4年(1915年)から3年の歳月をかけて建設されました。平成15年(2003年)に国の重要文化財に指定され、平成19年(2007年)には世界遺産暫定リストにも登録されており、その歴史的価値は世界的にも認められています。

教会のすぐ横にはカトリック墓地があり、たくさんの十字架が並んでいました。

この教会を設計施工したのは、五島にも数々の美しい教会を残している鉄川与助(1879~1976年)。上五島出身の棟梁で建築家でもある彼は、布教にやってきた宣教師の元で西洋建築について学び、県内外で数多くの教会建築に携わっていますが、以外にも彼自身は生涯仏教徒だったのだそうです。それゆえか、彼が設計した教会は西洋と日本の文化が見事に調和していて、正面から見ると西洋風の教会も、横から見ると屋根に瓦が使われていて日本家屋のように見えたり、装飾に椿の模様が使われていたり、本当にステキ。特にこの教会は彼自身も「自信作だ」と言うほど納得の出来栄えだったのだそうですよ。

 

窓にはめられたステンドグラスもとってもステキ!比較的新しいものだろうなと思って調べてみたら、やはり1998年に新しくなったのだそうです。以前はもっとシンプルなステンドグラスがはまっていたんだろうなぁ

教会の外にはなにやら窯の跡のようなものが残っていました。解説板によると、煉瓦の目づめにはコンクリートではなくアマカワ(石灰と赤土を混ぜたもの)を使っていたそうで、その石灰を作るのに信者達が各家庭で食べた貝の殻を持ち寄り、平戸や生月からも貝殻を集めてこの窯で焼いたのだそうです。その火は夜も絶えることなく交代で番をしたのだとか。教会の建立には信者さん達の熱心な信仰心と地道な努力があったのですね。

 こんなところに郵便ポストが!なんだか味があるなぁ~。ここから誰かに手紙を出してみたくなりました

平戸瀬戸を見下ろす小高い丘に立っているとってもステキな田平教会。ちょっと人里は慣れた場所にありますが、たくさんの人にその美しさを感じてもらいたいなと思いました。まだ行ったことがない方はぜひ訪れてみてください。かなりおススメです


眼鏡岩公園(佐世保市瀬戸越町)

2009年05月16日 | 長崎県北部のお話

瀬戸越町に変わった形の巨岩があるという噂を聞きつけ、眼鏡岩公園に行ってきました~ 

佐世保市街地を抜け、国道204号線を平戸方面へしばらく走っていると、左手に『眼鏡岩』の看板が見えてきます。そこから坂を上って行くと西蓮寺の駐車場があり、そこをスルーしてその先にある公園の駐車場に車を停め、散策開始~!

六角形の『仏陀殿』を過ぎ、さらに坂道を上って行くと…

ちょっとした広場に出ました。広場の入り口には大きな楠がどーんと立っていて、奥には藤棚もあるようです。

そしてこちらがお目当ての眼鏡岩。なんと長崎の眼鏡橋のような形をしています 写真では分かりにくいかも知れませんが、高さ約10m、長さ約20m、右の円直径約5m、左の円直径約8mと、真下に行くとなかなかの大きさです。一体どうしたらこのような形の岩が出来上がるのでしょうね!?

 

広場の片隅にある案内板にこんなことが書いてありました。

大昔、大きな鬼がひる寝をしていた。あたりの騒がしさに目を覚ました鬼が、うーんと手足をのばしたとたん、両足が前の岩に当たってポッカリ二つの穴があいた。

ほぉ~、なるほど。そういうことだったのか。…ってこれはこの辺りに伝わる眼鏡岩にまつわる民話で、実際は数十万年前この辺りが海だった時代に波の侵食によってできた海食洞穴なのだとか。 橋のような形になっているので以前は歩いて渡れたそうですが、残念ながら今は崩落の危険性があり、人が渡れないように有刺鉄線が張られていました。でも高い所が苦手な私はどっちにしろ渡れなかったかもしれませんけどね

それにしても本当に変わった形の眼鏡岩。眼鏡岩の真下に座って、昔ここが海の底だったことを想像しようとしてみたのですが、私には全く想像ができませんでした。それほど人の歴史は浅く、この眼鏡岩の歴史と比べると、私の人生はほんの少しの短い時間でしかないのでしょうね。御橋観音といい、弦掛観音といい、県北地区にはこのような奇岩がまだまだたくさんあるようです。さて、次はどんな自然の造形に出合えるのかな~?

 

眼鏡岩公園

場  所:長崎県佐世保市瀬戸越町1263
駐車場:あり(手前の駐車場はお寺専用なので、その上の駐車場へ)


ゴールデンウィーク 吉井・世知原編

2009年05月13日 | 長崎県北部のお話

佐世保に引っ越してきてから初めてのGW。今回は旦那さんは上五島へ、私は佐世保で友達を迎え、それぞれの休日を楽しみました。5月3日~4日にかけて遊びに来てくれたのは長年の友人tami。 初日は朝からどんより曇り空でしたが、予定していた通り吉井町と世知原町を中心に以下のようなドライブコースを巡ってきましたよ~

5月3日ドライブコース

福井洞窟 → 直谷城址 → 御橋観音 → ポットホール公園 → 弦掛観音 → 奥の口橋 → 『てんとうむし』(晩ごはん) → 『山暖簾』(温泉)

まず最初に訪れたのは福井洞窟。案内板によると、ここは約3万年前から人類が居住地として利用してきた遺跡なのだそうで、昭和35年から行われた発掘調査では、深さ6m、16層に分かれた地層から3万年前の先史遺跡が確認されたのだとか。昭和48年に佐世保市の泉福寺洞穴から豆粒文土器が出土するまでは、当時としては日本最古(約1万2千年前)の土器である隆線文土器が3層から発掘され、また15層からはハンドアックスが発見されるなど、旧石器時代から縄文時代にかけての遺物が出土し、日本の旧石器文化の解明に大きく寄与したのだそうです。

神社の裏にある階段を上っていくと、赤い鳥居があり、その先が洞窟になっているようですが…

そこにあったのは大きな岩穴。私達がイメージしていた洞窟とは違って、奥深くまで穴が繋がっているのではなく、岩盤が屋根のようになっているスペースがあるだけでした これは「洞窟」というより「洞穴」と言った方がいいような…。

中から外を見るとこんな感じ。3万年前にここに住んでいた人類もこんな景色を見ていたのでしょうか。もっとも鳥居や神社はなかったでしょうけどね。

次に訪れたのは直谷(なおや)城址。直谷城とは吉井町の内裏山にあり、平安時代の末期より約460年間、松浦党の一族である志佐氏の居城だった場所なのだそうです。矢印に従って森の中を進んでいくと、あちらこちらにその痕跡を指し示す小さな看板があるのですが、私達素人にはここにお城があったということはなかなか想像できません

 

          

頂上まで上ると石碑や鳥居があり、本丸のあった場所には枯れかけた桜の木が何本も立っていました。一体どんなお城が立っていたのでしょうねー? 

直谷城址を目指して軽く山登りを楽しんだ後は、これまた吉井町にある御橋(おはし)観音へ。「御橋」というくらいだから立派な橋が架かっているのかと思いきや…

お寺の境内の奥にあったのは、至る所に小さな仏像が立っている大きな洞穴と、長さ27m、幅3.6m、高さ18mの巨大な天然の石橋。このみごとな自然の造形に、2人とも思わず口をぽかんと開けたまましばらくの間見とれてしまいました。この辺りは昔海だったらしく、水の浸食によってこのような天然の石橋ができたのだそうです。これはなかなか見応えがありましたよ~。石橋もさることながら、周りにある紅葉の新緑もとても美しくてステキでした 秋になると葉が紅葉してますますステキな風景が広がるのでしょうね

次に訪れたのは御橋観音のすぐ近くにあるポットホール公園。ポットホールとは河床の穴に小石が入り、川の流れによってその小石が動き、研磨してできた穴のことで、日本語では甌穴(おうけつ)というそうです。全長500mのこの公園には600余りのポットホールがあるんですって。穴ぼこだらけですけど遊歩道もちゃんと作られているので、散歩するにはもってこいですよ

 

遊歩道を歩いていると小さな噴水を発見!これは自然に噴出しているものなんですって。 なんでここだけ噴出してるんだろう?不思議だなぁ~

日が落ちてくると同時に、ポツリポツリと雨が落ちてきました。本降りになる前にもう一ヶ所、地元では「つるかけさん」の愛称で親しまれている弦掛観音を訪れました。

吉井町のお隣、世知原町にあるここ西福寺は1776年(安永2年)の開山といわれ、その奥には高さ10数mの巨岩が立ち並んでいます。こちらも御橋観音と同様にもともとは海だったそうで、水の浸食によってできた奇岩なのだとか。なんとも神秘的な雰囲気でしたよ~。

たまたま犬の散歩をしていたお寺の方に「もう少し奥の方へ行くと古い石橋がありますよ」と教えていただき、徐々に雨脚が強まる中、この日最後の目的地奥の口橋へ向かいました。ところがその場所に着いてみると何の変哲もない橋が架かっているようにしか見えません。あれが奥の口橋か?と思いきや…

その古い石橋は新しい橋の下のほうにありました。今では苔がむしている上に草が生えていて、元の姿がよく分からなくなっていますが、確かに石橋のようです。もう少し離れたところに新しい橋があればいいのですが、すぐ真横にあるのでとても見にくく、気付かない人もいるのでは!?と思うほどでした。世知原にはこのような古い石橋がたくさんあって、それを観光資源としているのに、これじゃちょっと見る人には不親切。できればもうちょっと橋の全貌が見やすいように工夫してほしかったです

               

この日の晩ごはんは、世知原町にある『洋食屋てんとうむし』でハンバーグ定食をいただきました。田園風景の中にぽつんと立っているこのお店はとてもアットホームな雰囲気で、窓の外にはきれいな川と緑豊かな森が広がっていて、穏やかな川のせせらぎを聞きながらお食事を楽しむことができます。デミグラスソースたっぷりのハンバーグもとてもジューシーで美味しかったのですが、ここのホワイトカレーも絶品なのだとか。今度来たときはカレーにしてみようっと!

最後は世知原にある公共の宿『山暖簾』でゆっくり温泉に浸かって旅の疲れを癒しました。ゴールデンウィークの最中で混雑していましたが、世知原の豊かな森林を望む露天風呂はとっても気持ちよかったですよ~ 中はあまり広くありませんが、入湯料は500円なので気軽に入れますし、ここからの眺めは最高です。きっと夜に来たら星がつかめるくらいきれいに見えるんじゃないかなぁ 

初日は最後に少し雨が降ってきた程度だったので、いろんな場所を巡ることができたのですが、翌日は朝から雨に見舞われ、一向にやむ気配がありません。とりあえずは弓張岳に上ってはみたものの、予想通りなーんにも見えず 仕方がないので『弓張の丘ホテル』でランチバイキングをいただきながら、これからの予定を再検討することに。どこへ行こうかと考えていたところ、波佐見にいる友人が最近出産したのを思い出し、彼女とベイビーちゃんに会いに行くことにしました。急遽予定を変えたので、当然のことながらお祝いを準備しておらず、「波佐見の人に波佐見焼きをプレゼントするのは長崎の人にカステラをプレゼントするのと同じだよね~」なんて言いながらも、結局波佐見焼きの子ども用プレートセットを購入し、プレゼントしちゃいました。ま、大切なのは気持ちですよね!?

 

kiichiよ、これからいっぱい食べて大きくなるんだぞ~!michiko、kiichiがもう少し大きくなったら例のプレートセットをぜひ使ってあげてね 

最近tamiとドライブに出かけると雨が降ることが多く、私から「雨女」のレッテルを貼られつつあるtami。でも雨でも楽しめちゃうところが私達のいいところ!?これに懲りずにまた一緒に探険ドライブにでかけようね。またのお越しをお待ちしておりま~す


皿山公園(北松浦郡佐々町)

2009年05月08日 | 長崎県北部のお話

GWの初日は、佐々町にある菖蒲の名所、皿山公園へ行ってきました

4月29日は「みどりの日」。…だと思っていたのですが、2007年から「昭和の日」になったんですね~。ちょうどその日にうちの両親と祖母が遊びに来てくれたので、菖蒲はまだ咲いてないかなぁと思いながらも、ドライブの途中に皿山公園に立ち寄ったのでした。案の定菖蒲はまだ咲いていなかったのですが、この公園には他にもたくさんの植物が植えられていて、様々な花を観賞することができました

こちらは菖蒲園。私達が普段「ショウブ」と読んでいるのはアヤメ科のハナショウブですが、同じアヤメ科でもアヤメやカキツバタなどがあり、花の色や形は微妙に違います。まだ花が咲いていないので花の様子はまた後日紹介したいと思います。

こちらはミズキ科のヤマボウシ(山法師)。4枚の花弁のように見えるのは総苞(そうほう)といって花びらではなく、真ん中にあるのが花なのだとか。

ちなみにこちらは同じミズキ科のハナミズキ。アメリカヤマボウシとも呼ばれ、色は白とピンクがあるようです。花が咲いているのが分かりますか?

スイカズラ科のベニウツギ(紅空木)。同じ木から白とピンクの花が咲くニシキウツギもよく見かけます。

 

ボタン科のシャクヤク(芍薬)もたくさん植えられていたのですが、こちらも菖蒲と同様にまだ少ししか咲いていませんでした。こちらも菖蒲と同じ時期に満開になりそうです

菖蒲園の周りではカモたちがひとやすみ。気持ち良さそ~う。

緑溢れる佐々町の皿山公園は、菖蒲園のほかにも桜の木や藤棚もあって、四季折々の花々を観賞できる自然豊かな公園です。川も流れていて、5月末ごろからは蛍の乱舞も見られるそうですよ~ 今回は少し時期が早かったので、菖蒲と芍薬が満開の頃にまた訪れてみたいと思います

 

皿山公園

場  所:長崎県北松浦郡佐々町鴨川免351番地
駐車場:あり


不老山総合公園(松浦市)

2009年05月08日 | 長崎県北部のお話

松浦市にある不老山(ふろうやま)総合公園は、長串山公園にも劣らないツツジの名所。…なのですが、今年はどこも開花の時期が早かったようで、4月28日に訪れたときにはすっかり枯れてしまっていました 

花の時期は終わっていたけど、とりあえず駐車場に車を停めて、公園内を散策することに。

ツツジ園にある遊歩道をどんどん上っていくと、ちょっと珍しいカタチをした展望台を発見!さて、あの渦巻き状のステキな展望台からはどんな景色が見えるのかしら?

頂上から見えたのは松浦市街と周辺の山々。海の方へ目を遣ると、モンゴル村のある鷹島や、椿の名所である福島などが一望できます。ちなみに背の高い煙突が立っているのは松浦火力発電所で、隣接する松浦発電所と併せて「東洋一の石炭火力」と称されるのだそうです。 そんなに規模の大きい発電所だったとは、長崎県民ながら全く知りませんでした。この公園には運動場やアスレチック広場などもあり、子ども達も思いっきり走り回って遊べそうです。また芝生も広いので、レジャーシートを敷いてみんなでお弁当を食べるもよし、周辺をゆっくり散歩するのもよし、老若男女を問わず楽しめそうですよ~。

               

まだまだ未開拓の地が多い県北地方。これからもっともっと開拓したいと思いまーす

 

不老山総合公園

場  所:松浦市志佐町高野免377
駐車場:あり(けっこう広い)


日本本土最西端神崎鼻公園(佐世保市小佐々町)

2009年04月30日 | 長崎県北部のお話

神崎教会から程近い場所にある神崎鼻(こうざきばな)公園は、日本本土最西端の地。 道路標識に従ってたどり着いた場所には駐車場があり、そこに車を停め、歩いて日本本土最西端の碑を目指しました

ここ神崎鼻公園は漁港の近くにあり、辺りは潮の香りに包まれています。駐車場から最西端の碑までは徒歩で150m。

 

しばらく坂道を上り、道の右脇にある階段を下っていくと…

ありました!こちらが日本本土最西端の碑です 実際に行くと分かると思うのですが、この碑はかなり際どい場所に立っているので、写真を撮るのにちょっと苦労しました 

海の向こう側に見えているは平戸島。かつては離島だったけど、今は平戸大橋でつながっていて車で渡ることができるので、平戸を本土とするならば、実際には平戸島の宮之浦が最西端ということになります。私がいた福江島の大瀬崎も日本最西端の地とされているけど、厳密に言うと日本の最西端は沖縄にある与那国島の西崎(いりざき)なんですって。最西端といってもいろいろあるんですね~

さらに坂道を上っていくと、海を見渡せる芝生の広場がありました。人がたくさん訪れている気配はないけど、芝生はきちんと刈られていてとてもきれいでした。

広場の傍らには大きな日本地図があります。これは、北海道根室市(東端)・長崎県小佐々町(西端)・鹿児島佐多町(南端)・北海道稚内市(北端)の日本本土四極交流を示すもの。まだ西端しか行ったことないけど、いつか四極制覇してみたいものです。

小佐々町の漁港の傍らにある日本本土最西端の地、神崎鼻公園。最北端の宗谷岬のようにメジャーな場所ではないけれど、とても静かでゆっくりと時が流れているような空気があって、私は好き。ここから見る夕景はきっととても美しいだろうし、今度は夕陽が落ちる時間を見計らって訪ねてみたいと思います

 

日本本土最西端神崎鼻公園

場  所:長崎県佐世保市小佐々町楠泊354-1
駐車場:あり


神崎天主堂(佐世保市小佐々町)

2009年04月28日 | 長崎県北部のお話

小佐々町の案内板に神崎(こうざき)天主堂というゴシック調のステキな教会が紹介されていたので、 冷水岳公園に行った帰りに探しに行ってきました

案内板にあった写真がコチラ。どうです?なんとも立派な教会でしょう?「昭和5年に完成」とあるので、かなりの老朽化が予想されますが、これは絶対に見る価値あり!と判断した私は一路神崎地区へ

 

しかし道路標識を頼りに向かった先にあったのはコンクリート造りの真新しい教会。あれ?写真と全然違うぞー?ここは別の教会なのかな!?いや、でも「神崎カトリック教会」って書いてあるし、同じ地区に二つも教会があるとは考えられないし…。想像していた教会との違いに戸惑いながらも中に入ってみると…、

  

入り口には立派なステンドグラスがあり、中も結構広くて、今もたくさんの信者さんたちに利用されているような雰囲気でした。

すぐ近くには公民館やバスケットボールコートまであって、この教会を中心に神崎地区の人たちの憩いの場となっている様子。しかもどれも真新しく、最近建てられたもののようでした。この周辺を探してみたけど、やはり写真にあった教会は見当たりません。結局お目当ての教会を見つけることができず、自宅に帰って調べてみると、旧天主堂は1990年頃から傷みが目立ち始め、建物の維持管理が困難となり、2004年にこの場所に新しい教会が建てられたのだとか。それに伴い旧教会は跡形もなく取り壊され、今は駐車場になっているのだそうです。どうりで探しても見当たらないわけです。とてもステキそうな教会だっただけに、どうにかして保存して欲しかったという思いは拭えませんが、きっと苦渋の決断だったんでしょうね。一番つらかったのは地元の信者さん達だろうし、信者さんたちにとって一番大切なことは今もこうして信仰を続けられる場所があるということなんだろうし。今はもう写真でしか見ることはできなくなってしまったけど、この地にステキな教会があったということだけは私の記憶の中にきちんと残しておきたいと思います

 

神崎天主堂

場  所:北松浦郡小佐々町矢岳免831-1
電  話:0956-69-2603
駐車場:あり


冷水岳公園(佐世保市小佐々町)

2009年04月27日 | 長崎県北部のお話

県北地区でツツジの名所と言えば、鹿町町にある長串山公園ですが、小佐々町にある冷水岳(ひやみずだけ)公園のツツジもなかなかのものという情報を聞きつけ、早速行ってきました

こちらのツツジは一箇所にまとめて植えられているのではなく、あちらこちらに分散して植えられているので、長串山公園ほどのインパクトはありませんでしたが、芝生も植木も手入れが行き届いていてとってもきれい!ちょうどこの日は草刈や剪定作業をしていたようなので、なおさらきれいだったのかもしれませんけどね。

長串山公園のツツジは赤やピンクがほとんどでしたが、こちらでは白いツツジもたくさん咲いていましたよ~ これは久留米ツツジかな?

坂をずんずん上っていくと、頂上に展望台を発見 なんだか万里の長城にでもありそうな、要塞のような大きな展望台です。あの上からは一体どんな景色が見えるのかなー?

期待に胸を膨らませつつ、展望台の階段を上っていくと…

現れたのは最高の景色 360度見渡せる展望台からは北九十九島の絶景が一望できます。この日は天気が良かったので、遠くは五島列島まで望むことができましたよ~。さすがに私が住んでいた福江島までは見えないと思いますが、上五島の方ははっきりと見えました。こうして見ると五島もそんなに遠くはないのですね。

冷水岳公園のツツジはまだこれからが本番。草スキー場や遊具などもあり、芝生広場もかなり広いので、ゴールデンウィーク期間中お天気が良ければ家族連れで賑わいそうです。私もお弁当持ってお出かけしたいな~

 

冷水岳公園

場  所:長崎県佐世保市小佐々町矢岳1618-12
駐車場:あり(無料で300台分ほど)


藤山神社(佐世保市小舟町)

2009年04月24日 | 長崎県北部のお話

最近車を運転していると、山のあちらこちらに長く垂れ下がった淡い紫色の藤の花が見事に咲き誇っている様子が視界に飛び込んできます。藤の花はたいていの場合車を停めて観賞するような場所には咲いていないので、これまでなかなか間近で見ることができませんでしたが、なんと近くに藤の名所があるという情報を得たので(ma-macさん、ありがとうございました!)、さっそく足を運んでみました

藤の花で有名なここ藤山神社は、長崎県立ろう学校佐世保分校のすぐ隣にありました。

 

鳥居をくぐると、見事に咲き誇った美しい藤の花が参拝者をお出迎え 境内の一角に藤棚があるだけだと思っていたので、想像以上の規模にびっくり!

境内に入ると、これがまたすごい!!藤棚も立派ですが、天高く伸びた野生の藤にも驚きました。

こちらは藤とツツジのコラボレーション。こんなところで和菓子と抹茶でもいただけたら最高でしょうね~

長く垂れ下がった藤は『野田フジ』といって、一般的にフジと言えばこの品種をさすそうです。野田というのは、藤の名所である大阪市福島区野田にちなんだものなのだとか。

同じ品種で白いものもあります。今年は例年に比べると開花が早かったようで、特に白の方は一部がすでに枯れかけていました。 ちょっと残念!

こちらは『紅白フジ』といって、同じ一本の木から白とピンクの花が同時に咲くという珍しい品種なのだそうです。花は野田フジほど長く垂れ下がることはないようですが、香りはこちらの方が強く、昆虫達を誘う甘~い香りが辺り一帯に漂っていました。

紅白フジの蔓をたどってみると、確かにもとは一本の木です。しかも中尾彬のねじねじみたいになってますよ~ この見事なねじれっぷりは芸術的と言っても過言ではありません。

そもそもフジは蔓性植物なので、手入れが行き届いた人工林ではきれいに刈り取られてしまい、その姿を見ることはできないそうです。逆を言えば、藤の花が咲いている山林は手入れがなされていないということ。最近山で藤の花をよく見かけるようになったのは、木材の価格の下落により山が放置されてしまったことや、藤蔓を使った籠などを作る人が少なくなったことに原因があるのだそうです。これまで山に咲く藤の花が林業や伝統工芸の衰退と深く関わっているとは思いませんでしたが、今後は山で藤の花を見かけたらそんなことも少し考えてみたいと思います。

 

それにしても藤山神社の藤の花は本当にきれいでした 今週末くらいまでが見頃だと思いますので、お天気が良ければぜひ足を運んでみてください。ちなみに藤の花言葉は『縁結び』なのだそうです。大切な人との縁をしっかりと結びたい方は、この時期にしか見られない藤の花に見守られながら参拝してみては?夜もライトアップされていてきれいなんだそうですよ~

 

藤山神社

場  所:長崎県佐世保市小舟町120(ろう学校のとなり)
電  話:0956-46-0762
駐車場:あり


大悲観公園(佐世保市小佐々町)

2009年04月15日 | 長崎県北部のお話

長串山公園からの帰り道、ちょっと寄り道して佐世保市小佐々町(旧北松浦郡小佐々町)にある大悲観公園に行ってきました

駐車場の脇に案内図を発見!ちょっと古びた案内図ですが、どうやら小佐々町には日本本土最西端の地やステキなゴシック様式の教会などがある様子。これは近々行ってみなければ!

公園の中へ進んでいくと右手の方に石段があり、それを上っていくと目の前に大きな岩が現れました。これはかなり大きいぞ~

    

あ、看板に何か書いてある。なになに?

「大悲観」の大文字を彫った巨岩が、風化作用により、割れて傾いてきております。

落下のおそれがありますので、ご観覧の際は、くれぐれもご注意下さるよう、お知らせいたします。

そうか、落石のおそれがあるのか。それは気をつけなければ。んんっ?真ん中に何やら消されてる部分があるぞ。えーっと・・・

現在落下防止策を検討中ですが、

・・・って、これ消しちゃったってことはもう諦めちゃったってこと!?頼むよ、小佐々町教育委員会。安全面にはもっと配慮してもらわなくちゃ困りますよ~ 

巨岩の落下に恐れつつ、さらに石段を上っていくと、大きな岩の頂上付近にこの公園の名前にもなっている「大悲観」の文字を発見 これは文政13年(1830年)、当時諸大名の中でも屈指の書家として知られていた平戸藩主観中公によって彫られたもので、この文字の中には米が3俵も入るの大きさなのだとか。写真では分かりにくいかも知れませんが、文字のすぐ下には観音様も祀られています。

 

大文字が彫られている巨岩の下には様々な観音様やお地蔵様が立ち並んでいました。

すぐ隣の岩には弘法大師も祀られていましたよ。それにしても変わった形の岩だなぁ~

愛らしい春の草花も見つけました。こちらは小さな小さなフデリンドウ。私の指先と比べてもこのサイズ!とっても小さいけどちゃんとリンドウらしい姿をしています

こちらはミツバツツジ。ご覧の通り一箇所から葉っぱが三枚出ていることからこの名前が付けられたのでしょう。よく見かけるツツジとは違って花びらが細く、花自体も少し小さめですが、長串山のツツジに負けないくらいたくさんの花を咲かせていました

岩場を抜けるとレジャーシートを敷いてお弁当を食べたくなるような広場があって、その傍らには八重桜の木が何本も植えられていました。八重桜は普通の桜と比べると花の時期が遅いので、まさに今からが見頃ですよ~

ツツジの木もたくさん植樹されている大悲観公園。大悲観の大文字もなかなか見応えがありますが、ここでは四季折々の花々も楽しめそうです。ちょっとしたピクニックにもおススメですよ~。今度お弁当もって行ってみようかな

 

大悲観公園

場  所:長崎県佐世保市小佐々町小阪34-1
駐車場:あり