いよいよ洞穴の中へ!
急な岩場を下り、熔岩海岸まで出ると、ぽっかりと口を開けた熔岩洞穴が現れました 入り口は少し広くなっていて、天井も背の高い大人でも届かないほど高くなっています。
入口には不動明王と思われる2体の石像が立っていて、まるで洞窟の中にある何かを守っているかのようです。この先にいったい何があるんだろう?
洞窟の中は真っ暗なので、フラッシュを焚いて撮影しました。すると、壁面が白くキラキラと輝いているのが分かります。中はすこしひんやりとしていて、よく見えませんでしたが足下には所々水が溜まっているようでした。
道の両側にはこのようなロウソクが置いてありました。今回は懐中電灯を持参しましたが、なければこのロウソクに火を点けながら進んでいくのかな?それもまたおもしろそう!
これは洞穴の壁面です。山口県の秋芳洞のようにつららのようなカタチの立派な鍾乳石はありませんが、どうやら徐々に垂れ下がってきているようです。
先に進んでいくと、案内板の解説にもあったように、高さ1mほどの場所もありました。頭を低くしながら前へ前へと進んでいきます。足下がぬかるんでいる場所もあるので、懐中電灯で足下を照らしながらゆっくりと進みます。
ここが例の40度の傾斜がある場所。ちょうど入り口から100mほど入ったところにあります。懐中電灯で照らしても先がほとんど見えず、かなり不気味な雰囲気なので、川漁師さんが前回2人の娘さんと下見で訪れた時はこれ以上進まなかったそうですが、11人いれば大丈夫 みんなで急な坂道を手を使いながら上っていきます。
40度の傾斜を上りきったところにあったのは、なんと祭壇でした!どうやら御大師様が祀られているようです。普段はいっさい光が入らない洞窟の奥に、こんなきらびやかな祭壇があるとは本当に驚きでした。 一人じゃ絶対来られない場所です
真っ暗でお顔は見えませんが、奥に鎮座しているのはおそらく弘法大師だと思われます。島の人が定期的にお参りしているのかな?
ちゃんと手水鉢もありましたよ。この水は自然に溜まったものなのでしょうか?とってもきれいな水でした 祭壇の横から覗いてみると、洞窟はまだまだ続いていて、一説にはここで鶏を放したところ、福江島の富江にある洞窟から出てきたといいます。もし、それが本当なら、黄島と福江島は海の下で繋がっているということになります。それってすごくないですか ロマンだなぁ~
祭壇のあった場所から先は、さすがに行けそうになかったので、そこでUターン。帰りも頭をぶつけないようにっと。
入口に戻ってきました! ずっと真っ暗な洞窟の中にいたせいか、外のあかりがとってもあたたかく感じました
外に出てみると、私の右足はなんと泥まみれ 天井や壁面に気をとられ、足下の水たまりに全く気付かなかった私は、ぬかるみに足を取られてしまったのです。みんなで同じ場所を通ったのに、ここまで汚れていたのは私だけでした 川漁師さんの長女sakuraちゃんの靴はこんなにきれいなのに~ みなさんも洞窟に入る時は足下にご注意を
ふと見ると、洞窟のすぐ表に一本のクワの木が生えていました。こんな熔岩の塊の中で、しかも潮風の強い悪環境の中でも成長できるものかと、植物の生命力に改めて感心させられました。地球って、火山の噴火や地震などによって破壊を繰り返しながらも、こんなに力強い野生の植物たちによって環境が維持されているんですね
自然が創りだした黄島の熔岩洞窟は、想像以上に神秘的かつ魅力的な場所でした 一人では怖くて絶対に行けませんが、みんなで行ったら本当に楽しいです!こんな体験はなかなかできないと思いますよ。みなさんもぜひ自然の神秘に酔いしれてみて下さい。オススメですよ~
『黄島探険記その5』へ続く