I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

久住登山(大分県竹田市久住町)その5

2013年03月27日 | 山のお話

久住山(1786.5m)を登頂した我らがT小登山隊。次なる目的地は待ちに待ったお昼ご飯スポットです。

時刻は間もなく12:00。お腹の虫をなだめつつ、久住山を下って御池方面へと向かいます

正面に見えるのは稲星山(いなぼしやま)。標高は1774mで、久住山の東、中岳の南に位置する山です。この山の裾野を歩いて御池へと向かいます。ちなみにこの久住連山一帯には『御池』が2つあるのですが、中岳の直下にある池を『みいけ』大船山の直下にある池を『おいけ』と呼んで区別しているそうです。覚えておきましょう~

久住山の山頂から約30分ほどで今回のお昼ご飯スポットに到着~久住連山の雄大な景色に囲まれた場所でレジャーシートを広げてランチタイムです 

木陰が全くないので、おそらく真夏は暑くて仕方がないと思いますが、この季節だとちゃんと防寒していれば風が少し冷たいくらいだし、目の前が開けていて気持ちいい~ ぐるり360度どこを見渡しても絶景が広がっています

そんな絶景をおかずにしながら食べる今回のお昼ご飯は、久住高原荘で作っていただいたおにぎり弁当&お味噌汁。おにぎり3つは多いかなと思っていたのですが、難なくペロリと完食してしまいました 

ご飯を食べた場所で記念撮影 お腹も心も満たされて、みんな良い表情をしています ここからほんの数歩だけ歩いた所で私たちの目線の先に現れたのは…

噴火口に水が溜まってできた御池(みいけ)。ここから見る限りでは今年もしっかりと凍っているようです この光景を初めて見るokaとk原氏は、表面が凍結している御池を見て大興奮 天然のスケートリンクを目の前にしてはやる心を抑えきれず、スタコラサッサとがれ場を下っていきます

よく見ると池の上を人が何人も歩いています。去年もこの場所に立って思ったのですが、まさか九州でこんな景色を見ることができるとは。何度見ても驚くべき光景です 

ようやく出番がやってきたアイゼンを装着し、いざ氷の上へ つるつるの氷の上はアイゼンなくして歩くことはできません。

凍結した御池の上に三脚をセットしてまたまた記念撮影 アイゼンを装着していれば、片足で立つこともできちゃいますよ~ 

去年と比べると氷が薄くて、端っこの方は今にも割れそうな感じでしたが、今年も長崎では味わえない感動を味わわせてもらいました。お天気が良過ぎて霧氷は見られなかったけど、御池の氷まで溶けてなくてよかった~ 

時刻は13:20。さて、ここからはいよいよ帰路につきます。 

モクモクと水蒸気を上げる硫黄山ともお別れです。 

下ったり上ったりしながら、牧ノ戸登山口を目指してひたすら来た道を戻ります。 

太陽の熱で温められてドロドロになった道はなるべく避けて脇道を歩いていきます。それでもすでに足元は泥んこ状態 滑ったりぬかるみに足を取られたりしながらゴールを目指します。  

陰になるところはまだうっすらと雪が残っていましたが、登山道のほとんどが日光にさらされているので、行きに見た霜柱もこの時間にはすっかりなくなっていました。 

泥んこ道に苦戦している間に、いつの間にか他の隊員達に大きく遅れをとってしまった我らがS高出身3人娘。みんなに追いつけるかな~ 

最後の難関はコンクリートの下り坂でした。どういうわけかここだけはまだ凍っていて、とにかく滑る滑る 小さい子どもが駆け足で下っていくのに、我々大人は恐る恐る坂を下っていきます。去年は最後までアイゼンを装着していたので、なんてこと無かったんですけどね~

御池からちょうど2時間で牧ノ戸登山口に到着~ 今回も最後までみんな怪我をすることも無く元気に下山することができました

 

「ここのソフトクリームが一番美味しいんだよ」と言って牧ノ戸登山口で販売されているソフトクリームを美味しそうに食べるa野さん。日が落ち始めてかなり肌寒かったのですが、その言葉につられて思わず私もソフトクリームを買ってしまいました。でもこれがまた美味しいのなんのって a野さんのおっしゃる通り、確かに前日にガンジー牧場で食べたものより濃厚で美味しかったです

最後は例のごとく温泉にゆったりと浸かって登山の疲れを癒します。今回は九重星生温泉『山恵(さんけい)の湯』という所に行ってきましたよ 景色は良いし、いろんな湯船が楽しめるバラエティー豊かな温泉でした

今年は例年になく気温が高くて雪山登山とはいきませんでしたが、好天のお陰で見晴らしがよく、去年とはまた違った久住連山の姿を見ることができて、今回もまた満足のゆく冬山登山となりました。初日に地熱発電所見学と足慣らし登山とプチ観光を入れ、翌日に登山という日程はとても充実していて良かったと思います ただ、運転手を務めて下さった隊長とy本さんにとってはハードな日程だったかなと。想定外のk原氏いびき事件で睡眠不足も重なった中、最後まで運転ご苦労様でした 来年はいびきも想定して部屋割りを考えましょうね~  

今回の久住登山はこれでおしまい。なかなかゆっくりパソコンに向かう時間がなくて完結するのに2ヶ月近くかかってしまいました 時間が経つと感動も薄れてしまうし、細かい部分も忘れてしまうので、できればもっと早くアップしてしまいたいのですが、なかなかそうはいきませんね… 根気強く最後まで読んで下さった皆様、どうもありがとうございました 次回は3月の岩屋山登山をアップしたいと思いますのでお楽しみに~


久住登山(大分県竹田市久住町)その4

2013年03月12日 | 山のお話

今回の久住登山。この時期(2月上旬)にしては珍しく、全くと言っていいほど雪が無く、霧氷も皆無でしたが、まるで真夏のように爽快な青空とその中に映える山並みを一望しながらの山歩きとなりました

目指すは久住山の頂上。アイゼン要らずの雪の無い登山道は徐々にぬかるみを増していきます

登山道の脇にある砂利の山は、雪が積もった時のための道しるべなのだとか。去年は見られなかった光景です。 

正面に久住山が見えてきました~ 九州本島最高峰の中岳に並ぶ久住連山の主峰です。 

左手上方にはゴツゴツとした巨岩が 噴火した時にモコモコと隆起してできたのでしょうか 

久住分かれ避難小屋が見えてきました。小屋の手前の下りは、少し急な上に石がゴロゴロしていて足を取られそうになるので、注意が必要です

避難小屋の辺りからも阿蘇五岳(あそごがく)を望むことができます。お釈迦様が横になっている姿、いわゆる涅槃像(ねはんぞう)に見える阿蘇五岳。いつ見ても美しいなぁ~

黙々と蒸気を噴出させているのは硫黄山(いおうやま)。今でも活発に活動しているのが分かります。そして右手の方にある山は三股山(みまたやま)。去年は雪に覆われていたのですが、今年は完全すっぴんです

いよいよここからが久住山山頂への登り道。辺りに樹木は見当たらず、あるのは大きな岩ばかり。岩にペイントされた黄色いマークは山頂への道しるべ。私たちのような初心者には、このマークがなければどこが登山道なのかよく分かりません

 

山頂の近くまで登ってきました ここまで来れば山頂は目の前 目の前に広がる素晴らしい景色に隊員達から「すごーい!!」「きれいだねー!!」と歓喜の声が上がります

さてさて、頂上まであと一踏ん張り あの先っぽまで行くと…

久住山(1786.5m)の頂上に到着~ 途中ずっと眺めてきた山々だけど、頂上から見る景色はまた格別です どこまでも澄んだ青空と、周辺に広がる雄大な山並み、そして硫黄山から噴出する真っ白な蒸気。日常では感じることのない宇宙と大地の繋がりを、また私たちが生きているこの地球の息づかいを感じることのできた瞬間でした

同じ高校出身の3人娘で記念撮影 今回はもう一人の同窓生tamiが来れなかったのがとても残念でした 

そして恒例のセルフタイマーでの登頂記念撮影 他にも登山客がたくさんいたので、先に三脚をセッティングしてから皆さんに並んでもらい、ささっと一発勝負で撮影しました。私もカメラマン担当となってからセルフタイマーの撮影にも慣れ、随分と手際が良くなってきました

さてはて、なかなか終わらない久住登山ですが、次回は御池をご紹介します。昨年はカチンコチンに凍っていた御池ですが、このぽかぽか陽気の中、果たして氷が張っているのでしょうか

その5に続きます


久住登山(大分県竹田市久住町)その3

2013年03月04日 | 山のお話

2月10日(日)晴れ

二日目の朝も雲ひとつない青空 去年もすっごくお天気が良かったけど、今年はそれ以上のお天気に恵まれました

朝焼けに浮かぶ阿蘇五岳の美しい稜線を望みながらの朝ご飯。ここからの景色は本当に素晴らしいです こちらの宿では、お昼のお弁当を作っていただいた上に、ステンレスボトルにお湯まで入れていただき、登山客にとってはありがたいサービス満載です オススメですよ~

朝ご飯をたらふく食べ、予定通り8:00に宿を出発~ 久住高原荘から牧ノ戸峠登山口までは車でほんの15分程度だったのですが、なんとっ途中で私が宿にデジカメを忘れたことに気付き、Y本号だけUターン 忘れん坊の私のせいで予定より少し遅れて到着するはめに 連休の中日だったこともあって、駐車場は登山客の車ですでにほぼ満車の状態でしたが、隊長が先に行って場所を取っておいて下さったお陰で、Y本号もなんとか停めることができました 今回は初日から集合時間を勘違いするわ、忘れ物はするわ、おっちょこちょいぶりをフルに発揮してしまった私なのでした

若干到着が遅れましたが、8:50から登山開始~ 昨年と同じ登山口から、前回登った中岳ではなく、久住山(1786.5m)の頂上を目指します。

少し上った所で最初の記念撮影 ご覧の通り雪はほとんど無く、今回はアイゼンを装着せずとも歩けるコンディションでした。やはり霧氷は見られそうにありませんが、空気が澄んでいる分、昨年よりも遠くの山までくっきりと望むことができます

見てください、この雲ひとつない澄んだ青空を この写真には写っていませんが、なんと遠くは雲仙まで望むことができました~ 大分県から長崎県の雲仙が望めるなんて嘘みたいでしょう 

こんなにお天気が良くても日陰の気温はマイナス15℃。体感温度はそんなに低く感じなかったのでビックリしました 標高がこれぐらい高くなると、東北地方の気候とほぼ同じ気候なのだとか。九州に居ながらにして東北にいるという感じです。 

登山口から30分ほどで沓掛山に到着~2つのピークからなる猫耳のような形の由布岳の姿をはっきりと確認することができます。

 

山々の景色に感動し、思い思いに写真を撮る隊員達。みんなとっても楽しそう~

この案内板によると、久住山まではあと3.6km。まだまだ先は長いです。 

これ、なんだか分かりますか?真っ白な草が生い茂っているように見えますが、実はぜーんぶ霜柱 去年は一面に雪が積もっていたので見られなかった光景です 

気温は低いですが、まるで春のような日差しが照りつけます。この調子だと帰る頃には霜柱も消え去り、登山道がドロドロになること間違いありません

登山口から1時間10分ほど登った所で休憩中。まだ気温は低いですが、随分と体が温まってきました。お天気の良すぎる久住登山はまだまだ続きます

その4へ続く


久住登山(大分県竹田市久住町)その2

2013年03月02日 | 山のお話

次に訪れたのはガンジー牧場。ここではガンジー種という牛から搾られたミルクを使ったチーズやヨーグルトなどの乳製品やお菓子が販売されています。

ガンジー種は乳牛として有名なホルスタイン種と比べると、脂質やタンパク質などの成分が豊富なことや一頭あたりの搾乳量が少ないなどの特徴があるため、そのミルクは『ゴールデンミルクと言われているそうです

そしてこれがそのゴールデンミルクを使ったソフトクリーム。日が落ちかけて随分肌寒くなってきていたのですが、この牧場の名物ということだったので、若干寒さに震えつつも1つ食べてみました。お味は美味しくはあったのですが、想像していたほど濃厚ではなかったような…。ちょっと期待しすぎちゃったかな

 

 

駐車場では大きなニャンコを発見 厳しい寒さの中、逞しく生きる野生(?)のニャンコ。迫力のある顔をしていますが、意外と人懐っこくて愛嬌のあるニャンコでした 

この日最後に訪れたのは、久住ワイナリー。ここでは久住連山のふもとに広がるぶどう畑で取れたぶどうを使ったオリジナルのワインを試飲することができます 

ズラリと並ぶオリジナルワイン 運転手のお二人に遠慮して…、いや遠慮することもなく、みんな(もちろん私も)お好みのワインをぐびぐびと試飲していました 隊長、Y本さん、遠慮のない隊員でどうもすみません  

すっかり日も暮れて、昨年と同じ阿蘇五岳を望む久住高原荘に到着~ここから望む景色は相変わらず美しい~

チェックインを済ませ、しばらく休憩してから待ちに待ったお夕飯タイム。去年はお座敷だったのですが、今回はレストランでのお食事となりました。久々の参加でテンションが上がりまくり、饒舌なおしゃべりとビールが止まらないk原隊員を時折横から制止しつつ、美味しいお料理に舌鼓。普段なかなか会えない隊員同士の会話も弾み、賑やかで楽しいひと時となりました そしてこのお食事が終わった後、隊長より驚くべきお知らせが…

隊長:「この後、M上さんとM世さんのお誕生日を祝うパラダイス…、いやサプライズパーティーを行いまーす!」

なんと、どうやら2月生まれのM上さんと私をサプライズでお祝いしようという計画が水面下でなされていたようなのです。みんな内緒にしていたので全然気付かなかったのですが、サプライズを事前に公表しちゃった隊長さん。しかもちょっとしたボケ付きで(笑)。隊長っ、お茶目過ぎです

というわけで、お夕飯の後部屋に集まって公のサプライズパーティーが行われました こちらはサプライズの仕掛人だった後輩okaが準備してくれたケーキ。手書きでチョコレートにメッセージまで書いてくれました。優しい後輩やステキな仲間達にお祝いしていただいて本当に幸せ 皆さん、ありがとうございました

この後はゆったりと温泉に浸かって、翌日の登山に備え早めに就寝。私とshihoちゃんとokaの三人部屋はとっても静かで、朝までぐっすりと心地よい眠りに就くことができました 一方、男性陣のお部屋では、昼夜を問わず賑やかなk原隊員の猛烈ないびきにより、ご本人以外は皆さん眠れない夜を過ごしましたとさ チャンチャン!

次回は久住登山本番の様子をアップします

その3へ続く


久住登山(大分県竹田市久住町)その1

2013年03月01日 | 山のお話

今年度のT小登山隊の活動も残すところ2回となり、昨年と同じく2月は一泊二日の久住登山に行ってきました

今年の日程は図らずして2月の9・10(く・じゅう)日となりました。今回の参加者はちょうど10名。昨年は15名の参加でマイクロバスを一台借りたのですが、今年は人数も少ないし、経費節減ということで、隊長号とY本さん号の2台に乗り合わせて、いざ大分へ出発

2月9日(土)

最初に訪れたのは昨年11月21日に『パヴァリエ エコエリア山田』としてリニューアルオープンした山田サービスエリア(下り)。驚くのは辺り一帯に敷き詰められた太陽光パネルの数々。この太陽光発電設備で発電した電力でエリア内の電気を賄っているのだとか。地産地消をテーマにしたメニューやオリジナルの焼きたてパンなどが食べられるちょっとワクワクするサービスエリアです。トイレもとってもきれいでしたよ~

高速道路を下りてお昼ご飯を食べるために訪れたのは、『春日うどん』という定食屋さん。メニューはたくさんあったのですが、隊長オススメのとろろご飯とお豆腐の定食と大分名物とり天を頂きました。このボリュームでお値段は750円。リーズナブルでとっても美味しかったです

次に訪れたのは久住高原内にある八丁原地熱発電所。昨年は山の上から水蒸気がもくもくと上がっているのを見ただけだったのですが、今年は登山日を二日目に設定したので、初日を有効利用するためにも施設見学を入れることにしたのです。 

 

施設の中では地熱発電についての映画の上映や説明が行われ、ガイドさんに案内で実際に発電している様子を見せてもらうことができます。標高が高く冬は気温がマイナスを下回るので、水蒸気が凍って巨大なつららと化していました。

地熱発電の仕組みもさることながら、我々がハマったのはこの変身モニター。このモニターの前を通ると人の顔が認識され、アフロヘアーやお公家さんに変身してしまいます。どういうわけかどちらもバッチリはまってしまう私とY本さんと、なぜか顔が認識されないshihoちゃんとのギャップに一同大笑い どうやっても最後までアフロになれないshihoちゃんなのでした~。 

さてさて、お次は翌日の登山に備えて足慣らしをするために八丁原発電所から程近い場所にある一目山(ひとめやま)へ登ります。一目山の標高は1287mあるのですが、ここからだと20分程度で登れる距離です。

20分程度とは言いながら、なかなか急な傾斜を登っていきます。足慣らしなので辺りの景色を確かめながらゆっくりと登りましょう~

こちらは一目山を登る途中の景色。ご覧の通り去年に比べると全く雪がありません。唯一白く積もっているのはスキー場のみです。うーん、この様子だと霧氷は見られそうにありませんね

辺りの景色を眺めているうちに一目山に到着~ 

 

ここからの景色はまさに絶景 この山に登ると一目で辺りの久住連山の景色を一望できることから『一目山』と呼ばれているそうですが、実際に登ってみるとその名前を付けた人の気持ちがよく分かります

 

登ったということはもちろん下るわけなのですが、これがぬかるんでいる上に滑るという悪条件が重なって、結構大変でした k原隊員に至っては滑ってお尻を付いてしまいこの有様 明日もこんな状態だったらいやだなぁ~

道端で噴水のように立ち上がっている霜柱を発見 その一本一本はまるで糸のように細く、水晶のようにキラキラと輝いていました この辺りでは当たり前の景色も、私たちの目にはまるで芸術家が創造したアートのように映ります。感性を磨くためにも、時には少し離れた場所に足を運び、普段目にすることのできないものに触れ、心を動かす体験をしていきたいものです

この後は牧場とワイナリーを訪れます

その2に続く


金比羅山~健山~烽火山縦走登山(長崎県長崎市)その4

2013年02月19日 | 山のお話

烽火山(426m)を登頂した後はひたすら下るのみ 訓練登山開始からすでに5時間が経過しており、3つの山を縦走した隊員たちの脚には疲労が蓄積され、山を下り始めると膝がカクカク笑い出すという現象が起こり始めます。意外と上りより下りの方が足にくるんですよね~

隊員M上さんはストックを持ってきていなかったのですが、西山ダムで発見した天然木の杖のお陰でかなり足の負担が軽減された様子。私たちのような軽装備の登山者にとってはまるで魔法の杖です なかなか立派な杖だったので、おそらくこの辺りの山を登る人が別の登山者のために置いておいてくれたのでしょうね

足に負担はかかるもののやはり下りは速い あっという間に秋葉大権現(あきはだいごんげん)まで下ってきました。秋葉権現とは静岡県にある秋葉山(あきはやま)の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神様なのだそうです。ちなみに秋葉山は東京都の秋葉原(あきはばら)の地名由来としても知られているとのこと。もとを辿れば何にでもきちんと由来があるものですね

 

T村さんが「目の神様みたいよ!」とお参りしているこの祠の中には、にっこりと微笑みながらうっすらと目を開いた観音様が座っておられました。その祠の両側に書かれた文字が気になったので調べてみると、ステキな言葉が刻まれていることが分かりました。

慈眼視衆生(じげんじしゅじょう)』
 仏・菩薩が大慈大悲の心で衆生を見ること

『福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)』
 福徳の集まることが海のように広大であるということ
  観世音菩薩の恵みが広大であることをたたえた語

つまり、「観音様は何時もやさしい、思いやりの眼をもって私たち生きとし生ける衆生を見てくださる。その観音様の心をもって生きれば、海の如く無量に福が集まる。」という意味なのだそうです。この言葉、自分の心にも刻んでおきたいものですね (あ、残念ながら目の神様ではなかったようです、T村さん

 

膝が小刻みにカクカクするのを感じつつ、さらに急な階段を下っていくと、苔むした古めかしいお社が見えてきました。少し離れた場所から水が流れ落ちる音も聞こえてきます。 

 

奥には小さな滝があり、その手前には不動明王や六体地蔵など古めかしくも趣のある石像がズラリと並んでいました。ここでは修験者達が修行をしていたのでしょうか

小川の流れる緩やかな石畳の道を下っていきます。この辺りはモミジの木が多く、秋にはすばらしい紅葉の景色が見られそうです 

  

またまた石像を発見 おや、この左側の石像、なんだか誰かに似ているような… 私には政治家Iさんの顔にしか見えないのですが~ 皆さんはどなたか思い当たる人はいませんか?

こちらは瑠璃光山妙相禅寺。下り始めて約50分で烽火山を下りきりました。

 

可愛らしい狛犬さん。みごとに「阿(あ)吽(うん)」のお口になってます

この石の山門、なんだかステキ 日本のものではなさそうだと思い調べてみると、1679年に開創されたこの妙相禅寺は中国ゆかりのお寺で、江戸時代後期には長崎に住む中国人達の避難所にもなっていたのだとか。地元では昔から『春は中川カルルスの桜、秋は妙相寺(みょうそうじ)の紅葉』と言われるほど紅葉の名所としても知られているそうです。ぜひ秋に訪れてみたいものですね

日見バイパスの下を通って、本河内ダムに架かる橋を渡ります。この橋を渡ると後はバス停からバスに乗って諏訪神社に戻るのみ。ゴールまであと少しです

約6時間の訓練登山の労をねぎらってくれるかのように、ダムの噴水にはきれいな虹がかかっていました こういう自然からのサプライズが私たちの心を潤してくれます

 

訓練登山の後は久住登山前のミーティングとお疲れ会を兼ね、諏訪神社の境内にある月見茶屋へ。ここのぼた餅、ちょうど良い甘さでとっても美味しいんです 確か1個80円くらいだったかな?2つは多いかな~と思っていましたが、ペロリと食べてしまいました 甘味好きのあなた、諏訪神社を訪れる機会があればぜひ立ち寄ってみてくださいね♪

さてさて、さっと終わるはずだった訓練登山の集約がようやく終わり、次回はいよいよ久住登山をアップします。来週中には頑張ってアップしたいと思いますので、隊員の皆さん、もうしばらくお待ちくださいね~ ではでは、次回をお楽しみに

金比羅山~健山~烽火山縦走登山(完)


金比羅山~健山~ 烽火山縦走登山(長崎県長崎市)その3

2013年02月16日 | 山のお話

次に目指すのは今回のお昼ご飯スポットである仏舎利塔健山(たてやま)に登る途中にある白亜の建物です。 

道すがら、スミレの花を発見 春はもうそこまで来ているのですね 

 

またまた竹林ワールドへ突入~ この辺りは本当に竹が多いなぁ。スイセンの花もちらほら咲き始めているようでした 

春の気配を感じつつ、山を登っているうちに仏舎利塔に到着~ ここでお昼ご飯を食べましたが、今回はその様子は割愛させていただきます おにぎりと温かいスープで空腹を満たし、13:05に再び登山開始~

ピンク色のサザンカの咲く森を抜け、烽火山(ほうかさん)の山頂を目指します。

 

何の木だか分からないけど、きれいに剥けた樹皮や天然のナメタケらしきキノコに目を奪われつつ、ひたすら山を登ります 

 

なぜこんなところにたった一本だけシュロの木が 誰かが植えたのかな? 樹皮が真っ白な木も気になる~。これは一体何の木でしょうか?

『県指定史跡 烽火山のかま跡』という案内標示が現れました。根っこをしっかりと張った巨木はまるで「山頂までもう少しだよ!」と私たちを励ましてくれているようです。

今回の登山で私が見つけたMVP(Most Valuable Plant)はコレ コレ、何だと思います?隊長のお話ではおそらくキノコの仲間だろうということでしたが、発見した時は名前までは分かりませんでした。触るとぷにぷにして柔らかいこのキノコ、先ほどネットで調べてみたところ、とてもユニークな名前であることが分かったのです。皆さんにはこのキノコの名前が想像できますか?ヒントは、先っぽにある赤い部分。人の体の一部分に由来しています。ちょっと考えてみてください。

 

 

顔の一部と言った方が分かりやすいでしょうか。大体想像がつきましたか??正解は…



クチベニタケ(口紅茸)でした~ どうです?当たってましたか?このキノコ、頭部が球体の袋状になっていて、中に白い粉のような胞子を溜め、この唇の所から胞子を出すのだそうです。日本ではそう珍しくないキノコなのだそうですが、世界的には珍種なのだそうですよ ちょっとキュートでおしゃれなクチベニタケさん。またどこかで出会えるといいな~

こちらは突風か何かで倒れたのか、根っこごと横になっていた木。徐々に倒れたのか、一気に倒れたのか、真実を知るのはこの木だけ。しかしこれだけの木が倒れるのですから、相当な力がかかったに違いありません

仏舎利塔から約1時間で烽火山(426m)の山頂に到着~ 

ここは異国船の侵攻を烽火(のろし)をあげて知らせるために作った烽火台の跡なのだそうです。1638年に建てられ、その後1815年に改築されたのだとか。1647年にポルトガル軍艦2隻が来港した時に初めて点火されたのだそうです。約200年の歴史がある史跡なのですね~

というわけで、この歴史ある烽火台の中で記念撮影~ 円堤の中で撮ったのですが、うーん、ちょっと分かりにくいですな カメラマンとしてちょっと反省…

後は下るだけなので、訓練登山の様子はこれにて終了~!…と思ったのですが、もうちょっとだけ紹介したいものがあるので、あと一回分お付き合いくださいませ

今度こそ、訓練登山完結します

その4に続く


金比羅山~ 健山~烽火山縦走登山(長崎県長崎市)その2

2013年02月15日 | 山のお話

興奮冷めやらぬ前に先週末の久住登山をアップしたいので、ここからはざっくりと進めていきたいと思います

こちらは金刀比羅神社のお社です。説明板によると、金比羅山という名称は1705年に讃岐国から金比羅大権現分霊をこの山に祀ったことに由来するそうです。820年に神宮寺が建てられ、「金」の後に「刀」が付いて金刀比羅神社と改称したのは明治維新(1868年)になってからなのだとか。 

この神社の狛犬さんは筋肉隆々でかっこいい 所々に生した苔がよりいっそう風格を増しています 

金刀比羅神社の広場には『ドンク岩』という岩があります。『ドンク』とは『カエル』のことで、その姿はまさに草原に佇むカエルのよう

…かと思いきや、隊員T村さんから「カエルに見えなーい!」とクレームが 右側の岩がドンク岩なのだそうですが、うーん、確かにカエルというよりはむしろカモメのようです 皆さんには何に見えますか?

ドンク岩と英彦山。何とも風情のある風景ですよね しかしこの角度から見てもやはりカエルには見えませんな…

金刀比羅神社の鳥居を抜けるとその先には… 

長崎市内を一望できる展望所が現れました ここが金毘羅山の頂上(366m)です。ここからの景色はまさに絶景 一見の価値ありですよ~

目指すは左前方に見える烽火山(ほうかさん)。その前に健山(たてやま)に登らなきゃいけないし、うーん、まだまだ先だなぁ 

金比羅山を下って、次に目指すのは健山。結構急な斜面を下っていきます。

青くて艶やかな実を発見!これはユリ科のノシラン(熨斗蘭)の実。太陽の光を浴びてキラキラと輝いていました

 

気が付くとあたり一帯が竹林に 右を見ても左を見ても竹・竹・竹。ふと空を見上げると、黄緑色の竹の葉がさらさらと風にそよいで、とってもきれいでした。見渡す限り竹林の世界にいるなんて、普段なかなか経験することがないので、えらい感動しちゃいました

金比羅山を下ると西山ダム見えてきました。 普段車でしか通らない場所なので、この辺りを歩いたのは初めてです。

 

この西山ダムにかかる橋、前から一度渡ってみたかったんです。西山バイパスを車で通るときにいつも「どうやったら渡れるのかな~?」と思ってたのですが、まさか登山の途中で渡れるとは!この後はこれまた車の中からしか見たことがなかった仏舎利塔のある場所へ向かいます。

訓練登山は次で最終回です

その3に続く


金比羅山~健山~ 烽火山縦走登山(長崎県長崎市)その1

2013年02月13日 | 山のお話

2月9(土)~10日(日)はT小登山隊の年に一度のビッグイベント、大分県の久住登山でした。そのための訓練登山ということで、一週間前の2月2日(土)に長崎市内の山々を縦走してきました 今回の参加者は久住登山に参加する6名+1名の計7名。集合場所は長崎くんちの会場としてよく知られている諏訪神社です

 

この日のルートは街の向こうに見える烽火山(ほうかさん)まで金比羅山(こんぴらさん)を経由して縦走するとのこと。ここから見るとえらい遠くに見えるけど大丈夫かな~ 「訓練」というだけあって、かなりハードな道のりなのかも… そんな不安をうっすらと感じつつ、お諏訪さんでお参りをして、9:30から縦走開始~

まずは山登り…というよりも市内散策 諏訪神社の公園を抜けて立山公園方面へ舗装された道路を歩いていきます。この辺りはお諏訪さんの社叢があるためか、道路のど真ん中にこんな大木が何本も当たり前のように立っています。県外の皆さん、ここ一応車道なんですよ~ 運転する時はくれぐれも用心してください

住宅街の横を通ってまず目指すのは長崎東高の生徒御用達の金比羅山。その後、この写真の手前に見える健山(たてやま)とその右手に見える烽火山を縦走します。まだまだかなり遠くに見えますな~ 

 

次第に街の中から山の中へと入っていきます。途中出会ったお散歩中のワンちゃんにご挨拶して、金刀比羅神社への石段を上っていきます。 

この切り株、天然のアイビーがうまく絡んでなんだかステキ オブジェみたいだな~

苔むした風情ある石垣が私たちを森の中に誘います。ここには明治時代に金星の観測をした場所があるのだとか。 

歩き始めて50分ほどで長崎金星観測碑がある公園に到着~左のピラミッドのようなものがどうやらその観測碑のようです。なぜこんなところで金星の観測を??と思い、説明板を読んでみると…

*****************************************

明治7年(1874年)に金星観測の最適地として日本が選ばれ、フランス、アメリカ、メキシコなどから観測隊が来日し、横浜神戸東京長崎で観測が行われた。フランスの天文学者ジャンサン氏一行6名は、金比羅山に観測地点を設け、明治7年12月9日、太陽面を通過する金星の観測に成功した。

*****************************************

とありました。100年以上も前にこの長崎で世界的な観測が行われたなんてビックリ 今まで全然知らなかったなぁ~。

観測碑から少し離れた所には地球儀のような碑もありました。この碑には『我が国初の経緯度原点確定の地』とあります。説明板には以下のように書かれていました。

*****************************************

… 金星観測のほか天文観測により長崎と東京との経度差の観測も行い、日本最初の経緯度原点(東京都飯倉:チットマン点を決定した。…

*****************************************

ちなみに『チットマン点』のチットマンとは、同じく長崎市内にある星取山で金星観測を行ったアメリカ観測隊の隊長ダビットソンに東京に派遣された隊員チットマンの名前に由来するそうです。ちょっと気になる名前だったので調べてみました

 

展望台からは長崎港の入口に架かる女神大橋を望むことができます  ここから見る夜景はさぞかしきれいだろうなぁ~。

さてさて、訓練登山はまだ始まったばかり。まだまだ続きまーす

その2へ続く 


牧ノ山登山(佐賀県有田町)その3

2013年02月07日 | 山のお話

牧2峰にて待ちに待ったランチタイム~  さて、今回のお昼ご飯は…

お鍋に入れたお湯の中にみんなで持ち寄ったご飯を入れ、沸騰してきたら隊長が前日に摘んできてくださった七草を投入~ 味付けに塩少々をふって…

七草粥のできあがり~ T小登山隊メンバーの無病息災を願って、みんなそろっていっただっきまーす どうかどうか、今年一年も登山隊のみなさんが元気でいられますように 

こちらは料理上手な隊長の自信作、金柑の砂糖漬けです。隊長曰く、これを食べればのどの痛みなどすぐに収まるそうですよ とってもおいしゅうございました

さてさて、ご飯を食べた後はひたすら山を下るのみ。多少休憩が長くなって足が重たくなったとしても、下りなら重力に逆らわないので楽チンです ただし、このようながれ場は油断すると足を持っていかれるので注意が必要です 怪我をしないようにゆっくり下りましょう~。

おっと!珍しいきのこを発見 なんだかコブシの花みたいな形をしています。これって食べられるのかな~? 

道端に転がっている木の株は時に獣の姿に見えることがあります。皆さんには何に見えますか?

 

 

大きな岩が突如として目の前に現れる黒髪山系。これらの数々の奇岩が黒髪山系一帯の魅力でもあります。右側のワンコはお散歩中の柴犬くん。ご主人様とよく山に登っているそうです 足取りが軽くて羨ましい~ 

さて、牧2峰を下り始めて約40分ほどで竜門ダム付近まで下りてきました。この辺り一帯はキャンプ場になっていて、バンガローがいくつも立ち並んでいます。

最後に駐車場の手前にある橋の上で、先に下山されたお二人も一緒に記念撮影 今回はちょっと奥行きを生かした構図にしてみたのですが、ちょっと遠近感が出過ぎちゃいました セルフタイマー撮影にも随分慣れてくると、ただ横に並ぶだけでは面白くなくなってきちゃって、次第に構図を変えて遊ぶようになってきた私です。登山隊の皆さん、あまり行き過ぎていたら迷わず止めてくださいね~(笑)

さて、次回は2月2日(土)に行われた訓練登山の様子をアップします。場所は長崎市内で、スタート地点はなんとあの長崎くんちで有名な諏訪神社の一の鳥居。そこから6時間かけて三つの山を縦走しました 今週末は年に一度のお楽しみである久住登山も控えているので、できればその前にアップしたいと思います。では次回をお楽しみに~

牧ノ山登山(おわり)


牧ノ山登山(佐賀県有田町)その2

2013年02月04日 | 山のお話

なかなかハードな牧ノ山への登山道。ここから先もまだまだ急登が続きます

今度は「牧山 岩場注意」ですって どんな岩場が待ってるのかなー?

この辺りは本当に岩が多い。登りにくいけどそこがまたおもしろいのです 

 

目の前に岩壁が現れました~ ロープが下がっているので、一人ずつ順番に登っていきます。ただひたすら登るより、こういう場所があるとワクワク度がアップしちゃう♪初参加のokaもとっても楽しそうです

上から見るとこんな感じで登っていきます。だいたいどのくらいの角度か分かっていただけるでしょうか? 

案内標示にあったように、尾根をひたすら登って牧ノ山山頂(552.6m)に到着~ 登山口から1時間50分ほどかかりました。この写真では小さくて分かりづらいかも知れませんが、真ん中よりちょっと左の方に「九州のマッターホルン」(←ちょっと言い過ぎ)と呼ばれる虚空蔵山(608m)が見えています。スイスのマッターホルンと比べるとその規模は全くもって違いますが、確かに遠くからでも分かりやすいとんがった形をしていますよね

辺りの景色は見えませんが、牧ノ山山頂で恒例の記念撮影 当初参加者は10人だったのですが、今回初めて参加された方が途中でリタイヤし、y本さんが一緒に下山したため、残念ながら8名での登頂となりました。どうやら少し厚着をしていたために体温調節がうまくいかなかったようです。kさん、次回はぜひ一緒に登頂しましょう 隊員一同、またの参加をお待ちしています

 

さてさて、牧ノ山を登頂したところで時刻はすでに11:30を回っていましたが、今回のお昼休憩ポイントはここではありません。一度腰を下ろすと足が重たくなってしまうため、この先の峰を登りきってからお昼休憩を取ろうというのです。そうすれば、お昼ご飯を食べた後にたとえ足が重たくなったとしても、ひたすら重力に従って下るのみという訳です。隊長、考えてますね~

次の目的地の案内標示を発見 ん?「牧峰を経て青牧峠」って書いてあるけど、「牧峰」っていったい何と読むんだろう?「まき に みね」?いや「まき ツー みね」かな?いやいや「まき セカンド みね」なのか??英語でMaki 2nd peakって書いてあるので、「牧ノ山の二番目に高い峰」という意味になりそうですが、でも実際にはの方が高いのです。これはどういうことなのでしょうか?

英和辞典で「peak」を調べてみると「(山の連なりの中できわだった)峰」とあります。さらに広辞苑で「峰」調べてみると、「山のいただきのとがった所」・「山頂」とありました。ということは「牧峰」=「牧ノ山の二番目に際立った山頂」ということなのかも知れませんが、いずれにせよ「牧峰」の読み方は分かりません どなたかご存知の方がいらっしゃったら教えてくださいませ!

「牧峰」の読み方が分からないまま、とりあえずお昼ご飯休憩ポイントである牧峰(566m)到着~!さっきは「Maki 2nd peak」だったけど、今度は「Peak Maki 」って書いてある…。私だったら「2nd peak of Mt. Maki」にするかな~。でも二番目の高さじゃないしな…。職業柄どうも英語の表記が気になってしまうkero-keroなのでした

名前のことはしばし忘れて、牧峰でお昼休憩としましょう~ これ、何を作ってるか分かりますか?ヒントは「1月7日に食べるもの」です。もうお分かりですよね?答えは次回発表したいと思いまーす

その3へ続く 


牧ノ山登山(佐賀県有田町)その1

2013年02月03日 | 山のお話

ご挨拶が随分遅くなってしまいましたが、新年明けましておめでとうございます!ここ2~3年は山登りがメインとなってきた「I Love Nature」ですが、今年は日常の出来事なども綴っていけたらと思っておりますので、2013年もどうぞよろしくご笑覧下さいませ

またまた報告が遅れましたが、1月13日(日)にT小登山隊のメンバーと今年最初の登山に行ってきました 場所は佐賀県有田町にある牧ノ山登山という黒髪山系にある標高552.6mの山。竜門ダムの駐車場に車を停めて、竜門登山口から牧ノ山と牧ノ山の山頂を目指します。当日のお天気は朝から曇り とりあえず雨が落ちてこないことを祈りつつ、9:40に登山開始!今回のメンバーは新人さん2名を含む10名で、前々から参加したいと言っていた私の後輩であるokaも初めての参加となりました。okaにとって楽しい登山デビューとなりますように!

 

まずは竜門ダムの駐車場でトレッキングシューズとスパッツを装着し、竜門登山口へ向かいます。道端にはきれいなお顔をしたたくさんの石像が並び、私たちを出迎えてくれました

この水汲み場の先からいよいよ山に入って行きます。どうか全員揃って無事に下山できますように!

最初からなかなかのハイペースで森の中を進んでいきます。さあみんな、先頭のTさんに続け~! 

歩き始めて約25分、しばらく急登が続きます。初っ端からなかなかの急勾配です 

サクラの木の内側だけが朽ちて、樹皮だけがきれいに残ってる!茶筒なんかに使われるだけあって、サクラの皮って丈夫なんだなぁ

歩き始めて40分。ようやく眼下に下界の景色が開けました! 

向こうには国見道路が見えます。その先に広がるのは焼き物の里、伊万里の町。

 

竜門ダム方面に目をやると、大きな岩が!ここは展望岩という標高501mのところにある岩なのだそうです。 

その岩の先っぽに固まって、はいチーズ!写真では分かりにくいかも知れませんが、岩の向こうは崖になっているので、かなり腰が引けてまーす

遠くの景色を望んだかと思いきや、再び森の中へ。この辺りから牧山牧ノ山の方が正しい表記のようですが…)への案内標示がちらほらと目につき始めます。ん?なになに??「牧山 この尾根をひたすら登る」ですと???山頂までの距離が書かれてないけど、いったいどのくらい登ればいいのかなー ふと見ると、我々の目の前には再び急勾配の上りが立ちはだかっています。うーむ、確かにこれはひたすら登るしかありませんなっ

ちょっとハードな牧ノ山登山はまだまだ続きます

その2へ続く


雲仙霧中登山(長崎県雲仙市)その3

2012年12月26日 | 山のお話

立岩の峰までは細くて急な登山道を登らなければいけません。ふうふう言いながらも相変わらずのハイペースで登っていきます

この道の途中には湯気が出ている暖かい場所があったのですが、いつの間にか石で塞がれていました でも石の上に手を近づけてみるとちゃんと熱を感じることができましたよ。新道には空洞の中に溜まった冷気を感じることができる風穴と、大地の熱を感じることができる穴の両方があるのです。もしこの新道を歩くことがあったらこちらの方も探してみてくださいね 

登ること約10分、左手に大きな岩が見えてきました。 

その岩の上に生えている黒っぽい葉を持つこの植物はヒカゲツツジ(日陰躑躅)。 春にクリーム色の花を咲かせる常緑の低木なのですが、すでにたくさんの花芽を付けていました 

霧に包まれた立岩の峰までが見えてきました。晴れていれば目の前に平成新山が姿を現すのですが… 

立岩の峰に着いてもこの通りな~んにも見えませんでした 雪化粧した平成新山を見たかったんだけどなぁ~。

ちなみにこちらは9月に新道を歩いた時の写真です。晴れていればこのような平成新山の姿を見ることができるのです。平成新山は長崎の最高峰で、標高は1483m。まだ頂上に登ることはできませんが、いつかこの平成新山の頂上からの景色を眺めてみたいものです。 

ちょっとだけ休憩を取った後は、普賢岳の頂上を目指します。雨が落ちてこないうちに登頂しちゃいましょう 

ここまでくれば後は普賢の頂上は目の前です。 

立岩の峰から20分ほどで普賢岳(1359m)の山頂に到着~

登頂した時の気温は2℃。頂上は風が強く、山の中と比べるとかなり肌寒かったです。 

霧のため背景には何も見えませんが、とりあえず記念撮影。今までで一番もや~っとした写真になりました

山頂はご飯を食べるにはちょっと寒かったので、紅葉茶屋まで下って昼食を食べることに。今にも雨が落ちてきそうだったので、ごつごつとした急な岩場も足早に下っていきます 

 

霧のかかった山道は先があまり見えなくて、急に目の前に大きな木が現れたりします。ぼや~っとした景色が次第にはっきりと見えてくる感じもなかなか趣深かったです。

紅葉茶屋にて昼食タイム~「待ちに待ったご飯だー♪」なんて言いながら、ベンチにレジャーシートを敷いて腰を下ろしたところで、とうとう雨が落ちてきてしまいました

急いでご飯を食べてさっさと退却~ 雨脚はどんどん強くなっていきます

 

雨脚が強くなる中でも、オオモミの大樹が立ち並ぶ通りでは、またまた幻想的な風景に目を奪われてしまいました オオモミのシルエットがまるで水墨画のようです。雨の中でも美しい風景はたくさんあるんですね

仁田峠に到着し、早く車の中へ避難しなきゃ~と思いきや、濃霧で仁田峠循環道路が閉鎖されていたため、車はさらにその下にある池の原園地にあるのでした 仁田峠でトイレ休憩をして、さらに歩くこと30分ほどでようやく池の原園地に到着し、雨の中上着を着替えて例のごとく温泉へ。 

本日の温泉はいつものよか湯ではなく、雲仙スパハウス。温泉にゆったり浸かって、冬の雨にあたって冷えた体が芯まで温まりました 

それにしても、2012年の定例登山は雨に見舞われることが多かった。思えば年度初めの郡岳登山から雨模様だったし… あと3回の登山はどうかお天気に恵まれますように!

次回は1月13日に佐賀県の龍門ダム登山口から牧ノ山(552m)に登ります。その様子はまたなるべく早くアップしたいと思いますので、お楽しみに~ 


雲仙霧中登山(長崎県雲仙市)その2

2012年12月23日 | 山のお話

鬼人谷口から新道に入り、ハイペースで山道を進んで行く我らがT小登山隊。先頭を歩く健脚のTさん&Nさんコンビに負けじと、脇目も振らずに歩いて行くと… 

わずか10分弱で西の風穴に到着~ 夏場はこの穴からひんやりとした冷気が漂ってきてとても気持ちがいいのですが、冬場は外気温が低いので、特に何も感じることもなく… 冬場にも関わらず雪はないし、花が咲いている訳でもないし、途中の景色も霧で見えないし、なんだかただひたすら歩くだけの登山になってきました

しか~し そんな中でも発見しましたよ、このお天気ならではの幻想的な風景を。それがこのヤマグルマ(山車)の木。大きな岩にしがみつくようにしっかりと根を張り、前にせり出した枝には光沢のある青々とした葉をたくさんつけ、こんな霧の中でもひと際存在感を放っていました 

ヤマグルマはヤマグルマ科ヤマグルマ属の1科1属1種のちょっと珍しい植物で、トリモチが取れることで知られている東アジア特産の被子植物。なぜか岩の露出しがちな尾根など空気の動きのある場所を好むらしく、自ら好んでこんな風に岩にへばりついているようです。敢えてこんな厳しい環境に根を下ろさんでも…なんて思ったりする一方で、ヤマグルマのそのストイックな生き方に感動すら覚えてしまうkero-keroなのでした

新道ではこのように美しく苔が生した岩をあちらこちらで見ることができます。この岩、なんとなくリクガメみたいに見えませんか?

西の風穴から10分ちょっとで、今度は北の風穴に到着~ ここでも特に冷気を感じることはありませんでしが、霧のせいか夏に来たときよりも苔の色が艶やかで美しく感じられました

下界の景色はこの通りなーんにも見えません。でもなんだか雲の上にいるみたいで、天界から人々の生活を垣間みる神様になったような気分です

今回たくさん目についたのはやっぱり苔。ふかふかの苔の毛布をかぶった岩は冬でも暖かそうです。ちょっとピンぼけですが、まあるい水玉がたくさん付いて、とってもきれいでした 

さらにこれ。なんと苔がきれいに黄葉して、ぴゅーっと伸びた細~い針金のようなものの先っぽに、小さな水玉がプルプルと揺れているではありませんか ナウシカのラストシーンを彷彿とさせるこのコラボに、思わず目を奪われてしまいました この水玉に包まれた丸い物体は「さく」または「苔の花」と呼ばれる柄の付いた胞子嚢で、その中から胞子が飛び出して原糸体となり、苔本体の芽が出てきて、私たちがよく目にする苔の姿になるのだそうです。視界は悪いし遠くの景色はな~んにも見えないけど、苔を観賞するならこんな霧の深い日がベストかもしれません

いつもながらどこに源流があるんだ?とつっこみたくなる湯江川源流を過ぎて、次に目指すのは平成新山を間近に望む立岩の峰。 

が、その前に急な上りが私たちを待ち受けているのです 時刻は11:40を回り、歩き始めてから約2時間が経過したところ。小休憩の度にちょこちょこお菓子を口にしてはいるのですが、徐々にお腹の虫が騒ぎ始める時間となってきました

でもここで立ち止まってはいられません。気合いを入れてもうひと登り頑張りましょう 

雲仙霧中登山はまだまだ続きまーす

その3に続く


雲仙霧中登山(長崎県雲仙市)その1

2012年12月23日 | 山のお話

2012年も残すところあと一週間となりました。友人の紹介でT小登山隊のメンバーとなってから3度目の冬を迎え、山の歩き方も少しは分かってきた今日この頃ですが、この半年間は特にブログの更新が滞りがちな私… 広報部長としてこれではいかんっと自分に喝を入れつつ、昨日行われた定例登山の記事を早速アップしたいと思います

12月のT小登山隊の定例登山は、真っ白な美しい霧氷を観賞する『雲仙霧氷登山』…の予定だったのですが、結果から申しますと、霧氷どころか残雪すら見ることができず、タイトル通り『雲仙霧中登山』となってしまいました どうやら前日の雨で雪が溶けてしまったようなので、さらに気温の上昇によりが発生し、仁田峠循環道路は封鎖され、仁田峠より標高の低い池の原園地からのスタートとなってしまいました

池の原園地の駐車場もご覧の通り。辺り一面霧に覆われていましたが、とりあえず雨も降ってないし、9:30に予定通り登山開始~今回の登山は隊長とベテランのTさんを初め、健脚ぞろいの6名。Tさんを先頭にいつもよりハイペースで登って行きます

しょっぱなから急勾配が続くこのコース。ウォーミングアップというには少しペースが速かったので、ふうふう言いながら登りました体の中に溜まっていた前日のアルコールもどんどん抜けていきます 

歩き始めて30分で仁田峠に到着~ 背景には雲仙の山並みが写っているはず…なのですが、濃い霧のため全く見えません当然のことながら、この広~い駐車場に車も2~3台ほどしか停まっていませんでした。この霧だと山頂からの景色も全然見えないだろうし、こんな日に山に登ろうと思う人がいないのも無理はありません でもプラスに考えると、滅多に見られない霧に包まれた山を撮影するチャンスだし、雲仙山系を貸し切り状態で歩けちゃうなんてとっても贅沢なこと。広報部長としては少しワクワクしちゃったりもするのでした♪ トイレ休憩を済ませて、早速霧の向こうにある山の中へ入って行きましょう

普賢神社の鳥居をくぐって、まずはあざみ谷方面へ向かって歩きます。 お天気のよい時とは違って、先の方は白くぼんやりと霞んで見えますが、「景色は見えないけど、何か動物に出合えたらいいね~」なんて話しながら霧の中を進んでいきます。

山登りって全身を使いながら登って行くので、冬場の登山でもすぐに体が温まって、あまり衣服を着過ぎるとかなり汗をかいてしまいます。あまり汗をかくと立ち止まった時に冷えてしまうので、なるべく汗をかかないように、気象条件が変化するごとに上着を脱いだり着たりしながら体温調節をすることがとても重要です。なんと12月でも途中シャツ2枚とかで登れちゃうんですよ 家の中にいる時よりも薄着だなんてなんか不思議ですよね

 

このお天気ならではのステキな景色を発見 中の実が落ちて空っぽになった種子の殻にしずくがついて、よくよく見ると向こう側の景色を逆さまに映し出していました 左は何の木か分かりませんが、右はマユミだと思われます。この先では緑の美しい苔としずくのコラボも発見しましたので、そちらの方もお楽しみに~

仁田峠から約1時間で普賢岳山頂への紅葉茶屋に到着~ ここで少し休憩を取り、鬼神谷口から新道に入って普賢岳山頂に登り、またこの場所へ戻ってくることになります。この先天候が悪化しないことを祈りつつ、霧中登山はまだまだ続きます

その2へ続く