馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

破傷風の兄 片道3時間 面会10分

2023-09-14 09:32:27 | 日記

9月12日(火)10時 朝風呂 
入念に全身を洗う。
11時、白のスポーツシャツ、白の綿パン、タケオキクチの麦帽子
リュックを背負い、ブルーのスニーカーを履き
自宅を出る。
陽射しは高く強い。
京成電鉄に乗り、都営新宿線に乗り換え新宿駅着
小田急線、小田原駅往き急行に乗る。
正午を過ぎて車内は空いている。
厚木駅を過ぎると碧い山並みが見えだす。
出入口に立ち、丹沢山塊の前に、東海大学病院が見えだす。

IMG 0781  

伊勢原駅着。
大山詣での登山口。

バスか徒歩かタクシーか迷ったが、
限られた時間なのでタクシー乗車。
総合受付窓口で入院患者の氏名を告げる。
「今日の午後1時から、一般病棟20階に移りました」
20階受付で病室を案内してもらう。
4人部屋で、全てカーテンの仕切り。
顔が痩せた兄が天井を見詰めていた。

僕を見て
「おう!来たか」
いつもと変わらない声だ。
会話をするが噛み合わない。
断片的記憶はあるらしい。
「なあ、救急車で運ばれたが、後6時間遅れたら死んでいたぞ」
ダンマリ。
「医師と看護師がいっぱいいたのは憶えている」。
「延命措置は断った」
驚いた表情。
「延命治療を施すと途中で止めることは出来ない。
「アンチャンと奥さんと娘が苦しむだけだ」
兄は黙って天井を見る。
兄のスマホが見当たらない。
充電器もない
ナースコール子機もない。
探すが無い。
隣のベッドの方がナースコールで呼び出した。
スマホは首からぶら下げパジャマの下にあった。
充電器、ナースコール子機も
ベッドの柵に有った。
やはり注意力が散漫なのだ。
表情は明るい。
先ほど、医師を殴った。
「俺に偽薬を飲ませようとした」
後で謝罪した。
やはりせん妄状態であり
被害妄想が起こる。
10分経過したので病室を出る。
窓辺に
近づくと、面談室があった。
大きなガラス窓一面に、秦野盆地が広がる
その先は、高校時代を過ごしたた湘南海岸があるが霞で見えない。
東海大学病院20階 遠望1  

東海大学病院20階遠望  


横浜の辺境地で少年青年と青春無頼であった。
小田急線を通して、海に山に出かけたが
山への思入れが優った。
石原慎太郎が描く湘南海岸は若者の海
山は、清逸の森。
片道3時間 往復6時間
面会時間 10分
交通費4500円
これが兄と弟の関係繋がり
不安を解消する兄
安心する弟
18時半 船橋着
飲み屋小路の暖簾を潜り
焼酎ハイボール大を飲む。


強炭酸とレモンが喉、胃袋、腸を
快適に爽やかに通過する。
妻、息子 娘。3男夫婦にラインで知らせる。
どっと疲れが出た。