今年は、私なり一大決心して大きな建造物を二つ作りました。
その一つが外キッチン付のデッキ。第一小屋の壁を利用した初代の屋根が、一昨年の風雪で破れ傘のようになってしまったので、全て撤去し、昨年はキャンプ用の大型スクリーンテントを活用していた。 夏の暑さ、風雨をしのぐ程度には問題ないが、不在時の強風には不安があり、恒久的には設置できないので、思い切ってしっかりしたデッキを作ることにした。「森の時間」は、電気引き込みと井戸掘削以外は全て自作で作り上げてきたが、いまだに引きずっている都会での仕事の都合と、プロが作る頑強なデッキが欲しかったので、業者さんにお願いすることにした。
まだ冬景色のままの4月初旬、今シーズン最初の大作業を始めた。
まず、友人から紹介受けた諏訪湖畔の古枕木を買った建築業者を何度か訪れて、プランを固めた。全面に屋根を張ると建築許可を取得せねばならない大きさになってしまうと言うので、屋根は半分にして、片屋根や側壁とか水回り、 塗装等は自分で行う半DIYスタイルで進める事にした。予算的には上限を定めてお願いし、「森の時間」を粋に感じて頂いたこともあってか、業者さんはかなり無理されて下さったようです。私の作業部分も完成した夏のある日、業者さんが突然訪れて、完成したデッキをご覧になり、良いものが出来上がったですね。無理して頑張った甲斐がありますと、喜んでおられました。
左手奥の朴の木を伐採してすっきりしたデッキにすべきと言う意見があった。10年前に胸の高さだった幼樹が5メートル超える見事な樹木に成長している。大葉の落葉集めも大変だが、「森の時間」のシンボルツリー的存在なので残すことにした。そのために、柱の位置が少し矩形になってしまい、少し変形だが、計算していなかったスクリーンテントのスクリーンがぴったりと使える出来上がりになった。
夏の一日、デッキにテント用ベットを置き、横たわる。程よい日陰とスクリーンを通したそよ風。蝉の声。ゆったり時間が流れる快適な空間。夜には、ほろ酔い気分で横たわる。気が付いたら東の空が薄らと明るくなっていた。