森の時間 SINCE 2002

Le Temps Du Bois

小屋の食事

2005年07月24日 | 随想・雑文

一体、小屋に行ったら何を食べているのかと聞かれたことがある。

鳥のさえずりや、かえる、せみの鳴き声を聞きながらゆったりと食事すべきなのだが、一人だし、作業が急がしいので普通は手のかからず、くわえながら作業が出来る、コッペパン、おにぎりの類が多かった。作業してその夜泊まる日は、ビール、ビール、ビール、焚き火のゆらめく炎を無心になって眺めながら、とにかくビール。泊まらない日は3時間余り車を運転するので、0.5%ビールか、アップルジュース若しくは牛乳。人が羨むようなアウトドアークッキングではない。DVC10036P6250008

時には、ゆったりと少し時間をかけたい気分になる。そんなときは、地元のスーパーマーケッ トの値引き商品、魚の切り 落としや、骨付きカルビ、イカ、焼き鳥など火の上で焼いて食べれば怖くない賞味期限間近のものを買ってくる。稀にシャウウッセンのパリの歯ごたえなんかも買ってみちゃう。即席ラーメンも作る。真っ黒になるほど黒ゴマを入れて、収穫した野菜とゴッチャ煮にしたり不思議なラーメンを作る。そして赤ワインなんかも味わう。焚き火の炎を見つめながらの真露のオンザロックもオツです。真っ暗闇、空を見上げりゃ満点の星、足元ふらつき、神に近づいた気分になれます。

DVC10016  R0012091

私、決して料理だめ人間ではありません。海外での一人暮らしで鍛えたし、キャンプの野外料理も結構レパートリーがありました。

DVC10024

小屋の外に小さな流しを作ってある。夏場は大活躍。

コック付ポリタンクは、使い勝手は水道に全く遜色がなく大変便利。収穫した野菜を洗ったり、炊事にも使うし、なんと言っても作業の後の行水が楽しい。自然の中では心も身も素っ裸!水浴び、最高!

この水場を設置してから、2百万円もかけて井戸掘りに挑戦する気持ちが薄れている。

夏の暑い日でも、一人だけならば20リットルのタンク1つで十分間に合う。

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二段ベット

2005年07月18日 | セルフビルド-時休自足

第一小屋の中に二つ目の二段ベットを作った。

R0012112 SPF材の2x4、2x1だけで作り上げたので材料費は3千円位。

誰もいない深夜の山里、小屋の中でただ一人もくもくと作業した。一つ目のベッド作りの経験が活かせたので、製作時間は2時間程度だった。

筋交いも効率よく補強出来たので、全くびくともしない。寝心地すこぶる宜しい。カナダ時代にキャンプで使っていた、そこそこ良質のマットがぴったりサイズ。

床のイ草のござの上にも3名が寝れるので、第一と第二2段ベット使えば7名まで寝泊りできるようになった。第一ベットは天井から床までの厚めのカーテンで仕切って、小さなプライバシー空間ができるようにした。女性が安心。

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収穫

2005年07月18日 | 森林・自然・環境教育

種芋から、土寄せ・追肥をしっかりやって、2ヶ月ほどで土嚢袋の半分位が一杯になるジャガイモが獲れた。R0012063

R0012057

少し硬いような気がしたが、早速FirePitで焼いて食べてみたら、問題ない。 格別に美味しい!

寒冷地の土の中で、一年位放置した方が美味しくなる?         

家にも持ち帰り、色々な料理に使われた。大変重宝だった。

酔狂な旦那を持って悲嘆する奥さんの心が、少しは癒されたかなああ・・・。

R0012064 同時に、バケツ一杯の葉レタスも収穫した。

まだ倍以上の量を残してあるので、次回も収穫できる。

でも、何故、虫さん達はこんな美味しそうな葉っぱを食べない?

奥に立ちはだかるパクチー一族が守ってくれたのだろうか。

最初の年に、木苺を植えたら、自動散布でどんどん増殖して苗木が沢山出ている。 R0012084

親木には、真っ赤に熟れた実がたわわになっている。

食べたけど美味しくない。幼い頃に食べた木苺は美味しかった。口が肥えたのか、木苺ってもともとそんな味だったのだろうか。

苺についた朝露が朝日を受けてキラリと輝く。宝石のような木苺。

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講師

2005年07月09日 | 森林・自然・環境教育

「自然文化の会」でお世話になったW氏が、武蔵野の雑木林に囲まれた某大学で講師をされておられる。この春から、その大学で「森林インストラクター受験講座」を持たれることになった。そして、会のインストラクターの中で講義に関心のある人を募っていたので、一度体験させていただくことにした。

丸々一日だと9時から3時までの長丁場なので、同じく会のインストラクターであるO氏と手分けして講師を担当しました。私が担当したのは、「安全と教育」という分野の『森林文化』の入門編。 →「森林インストラクターになる勉強」(2005年6月4日投稿記事)

自分の復習と勉強にもなると思い、過去に習ったことをまとめ直したり、結構な時間と力を費やして準備したので、それをPowerPointにして、講義用の資料として準備した。対象の領域は、①「森林と人間(環境教育)と自然保護」と②「森の民俗学」。

しかし、し~かしです・・・。入門編の講座で、対象が二十歳前後の学生相手なので、内容が難し過ぎてしまったのか、PowerPointに懲りすぎてしまったのか、難しい言葉を連発したからか、殆どがコックリ、グーグー始めた・・・。講義は昼食後だった・・・。W氏によれば、そんなのは日常茶飯事だそうだ。

だが、原因は内容が難しすぎたからではなくて、講師の話が、自分の体験に基づいていない借物の言葉だということを聞き手が見抜いてしまったからに違いない等々、俄か講師は反省しきり。

講師や講演をするということは、知識の開陳や自己満足ではない、まず聞き手に興味を持ってもらうために、自分を開放して、心を伝えること。何よりも笑顔、一瞥しただけで明るさが伝わるムードを持つこと。知性、性格、体験・・・・全てが聴衆に晒される。 もっとやりたいなあ。講師になりたあアアアア・・・イ !!

それで、勢いづいてしまった「何でも遣りたがりさん短期間速習の「講師養成講座」なんてのを受講し始めました。それは、生きがいと行き場を探して彷徨始めた中高年のサロン、「新現役ネット」という中の講座。このネットは主催が岡本行夫氏なので、もっと社会的・政治的に展開すると期待していたが、群れなきゃ何も出来ない情けない「大の大人」のお遊び集団と化しているような気がする。場を提供する集団には少し抵抗があったが、講師に魅力を感じたので受講してみることにした。目下、そこで完成する(であろう)講演のテーマを考えている。「森の生活ー日本人の自然感覚を取り戻そう」というのが一案。対象範囲が広くて、どんな切り口で行くか、興味を持って聞いてもらう筋書きをどうしようか、思案中。

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土壌

2005年07月04日 | 森林・自然・環境教育

「森の時間」があるところは、十年ほど前に造成しかけていた土地なので、馬の背部分の平たくなったところは生命の源となる土壌は削り取られていて荒涼としていた。

表面に晒されている土は、八ヶ岳が噴火していた太古の時代に降り積もった火山灰が変化した赤土。

八ヶ岳とその周辺の地形が形成されて以来、川や渓流が流れたことはない小さな尾根状の土地なので、幸いにも石や岩は全く無いが、掘っても掘っても赤土。

地球が誕生したのは46億年前。

38億年前に生物が海に誕生し、光合成生物が酸素を放出し続けて25億年くらい前に大気中に酸素が増えてきた。

30億年、生命はるかな旅。生命はさまざまに進化し、海から浅海へ、淡水へ。そして、4億年ほど前になると、オゾン層が生成されて、生物にとって有害な紫外線が遮断されるようになると、生物は陸地へと進出した。

地上に最初に登場した植物はシダ類。3億5千年前頃になると、岩石の塊であった地球が豊かな森林と水の惑星になった。植物や動物を育てて緑の地球を支えてきたのは土壌です。全ての生物は土へ還り、次の生物を育む大地が今も作り続けられています。土をつくる物資循環は生命の循環そのものです。

4-5千年前に発達した古代文明は、森林の崩壊が土壌の崩壊をもたらし、滅んでゆきました。

植物と動物が共生する森林を戻すには、まず「よい土壌」に戻すこと。樹木は太陽の光と根から吸収する水と無機養分で光合成を行い、成長します。植物社会は土壌によって支えられている。しかし、1cmの「よい土壌」ができるのに3-5百年もの年月がかかるそうです。

「森の時間」の荒れた土地は、広い部分でクヌギ、クリ、コナラ、モミジ、ヤマザクラなどの広葉樹の森を再生し、小さな区画を作って作物ができるように土壌を改良していました。

R0011956 『第一農地』はいい具合になってきたので、

この春、家庭菜園の入門種、ジャガイモを育てることにした。DVC10051

カットした種芋を、腐らないように切口に灰をまぶして

15箇所ほど植えておいた。

DVC10015芽が出てきたら、要らない芽を摘み、

2週間に一度の追肥と土寄せを三度ほどやった。(これは、以前お投稿「ゲートが出来た」に書いてたのに、また言ってるよ。痴呆・・・)

 

隣にリーフレタスと香菜(パクチー)の種も撒いてみた。P6250013

雨にも恵まれたようで、レタスは見事に育った。DVC10020

意外だと思ったのは、全く葉が虫に食われていないこと。

多分、それは隣のハーブ(香菜)が虫除けをしたからではないかと思う。そういう効果を、たしか「コンパニオンプラント」というのだと思う。

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