今年四度目のカルガリー。記録的な寒波が停滞していた。町中を歩く人は疎ら。太陽が出ている昼間でもマイナス20度以上の氷点下の日がある。間もなく冬至。午後3時過ぎには日没になる。日が消えると一層冷え込む。町中のビルも家々もクリスマスデコレーションが飾られ、郊外の家々の窓からは暖かい明かりがこぼれる。記録的な厳しい冷え込み。人々は暖かさに集まる。
アルバータ州の中央部に、石油産業の周辺産業が集中している一帯がある。今回の出張目的の一つは、契約した荷物の到着を確認し、代金を回収すること。寒さばかりでなく、今年は降雪量も多いと聞いていたので、雪深いヤードに行くために、寒さ、雪に強そうな車、大きめのSUVを借りた。
走行距離80Kmの新車があった。私が始めての借り手。カルガリー-エドモントン間往復600Kmの長距離ドライブは快適。疲れ知らず。雪上ドライブも安心だった。しかし、寒さで疲れ切った帰り道は、時差もあって、眠気と戦いながらのドライブ。カルガリー近郊のRest Areaにやっとの思いでたどり着き、ひと寝入り。凍死しかねない寒さに10分もしない内に目が覚めた。
CIBCの定期預金の一部を解約して円転し、日本での生活費の足しに持ち帰る。これも出張目的の一つだった。難なく円に換えられると思っていたら、円を取り寄せるのに5日必要だと言う。以前は、同じCIBC支店で即日円転できたはずだ。巨額の場合は中一日待たされる事はあったが、最近は円は常時準備していないと言う。ならば町中の大きな両替屋で変えて貰おうと向かったが、
2万4千円しか手持ち円がないと言う。CIBCの飾り付け、宣伝文は英語と中国語。貰ったカレンダーは中国版。破竹の勢いの中国が日本に入れ替わったということだけではない、西洋社会における東洋ポジションは中国、そして韓国に取って替わられている。カナダに登場する人の数、投資金額、人気商品は中国と韓国。今や、Sumsong、LG、Hyundai等の韓国ブランドがかつての日本品のように安心できる商品、品質の代名詞になっている。
日本国内では、政治と金、内向き、大衆迎合・日和見的政策ばかりが注目され議論が沸騰している。超ドメスチックで営利集団と化した日本マスコミには世界を見る目はない。私がマスコミに憧れた時代は、世界が見たい、世界の大国・小国の人々・政治・文化に大いなる関心があった。平和と豊かさに身体が緩んだ、無意識な国民が一面的なマスコミに扇動される。世界第二位の経済大国時代は終わった。地球上の生存競争はますます激化する。国家の闘争心に躊躇いがあると蹴落とされる。世界の中で、日本の存在位置を確保し、存在感を誇示し続けないと、日本の豊かさ、繁栄は砂上の楼閣の如く、ひと波で跡形もなくなる。![Img_6133 Img_6133](http://oquique3.blog.ocn.ne.jp/morinojikankara/images/2010/02/16/img_6133.jpg)
民主党の対米非礼的外交、なに故の媚中外交なのか、この国はどこに行こうとしているのか、ダッチロールしているように思える。日米同盟軽視、無視する発言の数々。アメリカにおいては、日本の同盟国としての位置付けが急落している。政治的軋轢が解消されなければ、いずれは経済で叩かれる。アメリカの経済・産業界で起こる事は、必ずカナダでも起こる。そして白人列国、ヨーロッパに伝播する。政治がふらつくと、世界で輸出立国日本の企業が叩かれ、日本経済の縮小が始まり衰退する。貧すれば鈍する。志を無くした国民の心は荒み、やがては東の外れの小国でしかなくなる。日本国民に一次産業に戻る覚悟があったとしても、目一杯国内資源を活用し、養えるのは7千万人程度らしい。エネルギーは僅かしか手に入らない。便利過ぎた今日の生活、夜の明かるさはなくなる。残されたこの国の富は、善良でない在日韓国人、怒涛の如く押し寄せる新参中国人に奪われ、在来日本人の大勢が下層階級を形成する。日本人の国家は消滅する。そんな展開にしてはいけない。