森の時間 SINCE 2002

Le Temps Du Bois

晩秋の天使達

2006年10月29日 | 森林・自然・環境教育

「森の時間」に都会の天使達が。多分皆さん30代、20代?のお嬢さん達と1人の男性。私と同じ会社で働くY嬢の仲間。

一泊できれば、ネイチャークラフト等にも挑戦したかったが、皆さん商社などで働くバリバリの社会人で一日しか過ごせないとのことなので、焚き火・野外料理を楽しんで、「のらくら農場」を見学させてもらうことにした。北海道からP1030345_1 空輸された秋鮭のチャンちゃん焼き、P1030340 内山峠の八百屋さんで仕入れたキノコや野菜とのらくら農場の新鮮野菜・手作り味噌でつくる滋養満点のスープ、焼きりんごなど。のらくら農場P1030346 の赤カブなどの野菜はそのまま食べたほうが美味。

誠実な面影、配慮深い仕草。生きる作業に手馴れた女性達。食べきれないほどの料理 を、手分けしてあっという間に作り上げた。後片付けも手際よくPict0903_3済ませる女性達。5人の女性は独身らしい。「何故・・・?」と、ひとり思う。

P1030358 P1030367 のらくら農場では、忙しい中ご主人に畑を案内していただいた。高度千メートルの10月末の畑に、たくさんの種類の秋の根菜・葉物が育っている。同じ種類でも長く出荷できるように時間差をつけて植え付けしているそうだ。分かりやすい説明と貴重な体験談が聞けて、一同感動。P1030361

紅葉に囲まれた佐口湖に帳が降り、あっという間に周囲が暗闇に包まれた。

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我住二天北京

2006年10月24日 | 随想・雑文

夕闇包天安門斗故宮。P1030253_2  P1030230

為五輪文明遊客P1030226 P1030291

P1030271P1030272珠市口西大街夕餉時

公衆厠P1030278 P1030276

P1030302P1030304王府井

大活躍自転車P1030205 P1030243

P1030335中国民航一般席機内食我要赤葡萄酒 P1030331

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アグリレット

2006年10月21日 | セルフビルド-時休自足

女房・娘、それと来訪者の女性から異口同音に願望されていたトイレを、とうとう設置した。Img_0438

場所は第二小屋とFirePitの奥。

バイオニックトイレである。説明書には、自然にやさしい「農地内自然還元処理トイレ」と書いてある。便槽には水と酵素が入っていて、小便は水と一緒に便槽から伸びたパイプから土中に入り薄い液肥となる。大便が溜まって来ると酵素と体内菌の働きで各種の有機酸に分解され液化、ガス化する。夏の高温時にNec_0160 は発酵微生物の働きでトイレットペーパー等のセルローズも分解され消滅する。INAXの陶製便器で、1回300ccくらいの水を流す簡易水洗便器なので、液肥は分解に好適な濃度となり、適Img_0417当な流動性を持つようになる。

あまり利用することはなさそうなので、酵素の補充はあまりしなくても良さそうだが、液肥化しないかもしれない。凍結する前には必ず水抜きせねばならない。私は使わない。「雉打ち」スタイルが腸の奥からの脱糞を誘い、大自然への放尿が気分を爽快にするので、私はこのトイレを利用しないと思う。なのに施工費入れて25万円を据え付けてしまった。

次はお風呂。その前に井戸掘らねば。

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井の頭公園-ECO検定

2006年10月15日 | 森林・自然・環境教育

環境社会(ECO)検定」というのがあるというので、受験してみた。商工会議所が今年から始めた検定試験。環境と経済を両立させた「持続可能な社会」を目指すため、環境に対する幅広い知識を持ち、社会の中で率先して環境問題に取り組む人づくりをしようという主旨で始めた検定試験らしい。

「ECO検定公式テキスト」は、極めて常識的な環境知識、温暖化問題、地球規模での取り組みの歴史、日本の行政などをカバーしている。2年前に勉強した「ビオトープ管理士」と重複する領域があるので、馴染みやすい。環境問題の入門編といった感じで、環境問題に関心のある人が基礎知識を得るには適したテキストだと思う。9月になってから一通りテキストに目を通し、多分出題されるであろうポイントを前日にノートに纏めた。世界の環境関連会議・条約はズバリ。どなたかのブログではすでに回答例が掲示されている。70点以上が合格。90点程度は取れていると思う。

東京の試験会場は、井の頭線の西永福駅近くの大学。東京の山手線の西側には縁がなかったので、井の頭Nec_0152 線に乗るのは生まれて初めて。試験の出来も良かったので、気分良くして日曜日の午後の「井の頭公園」に行ってみることにした。最近のお気に入りの歌、公園の歌姫、「あさみちあき」の『井の頭線』のふるさと、井の頭公園。

Nec_0151 公園内にある、神田川の水源の碑。

Nec_0150Nec_0147_1

Nec_0148 大道芸人とフリマ。

Nec_0143_1 Nec_0144_2 喉が渇いたので、池の畔でビールを。 Nec_0138_1

そして、吉祥寺駅からJRに乗って帰宅。

ゆったりした、何となく幸せな一日でした。

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闇の時間

2006年10月08日 | 随想・雑文

月も星も見えない「森の時間」の夜。漆黒の闇が訪れる。2百メートルほど離れたところにある「のらくら農場」の母屋の明かりだけが木々の間にP1020026小さな点となって見える。足元も自分の手さえもどこにあるか分からない。

風が渡る梢の音と虫の声。樹木や草の匂い。頬を撫でる甘い空気。視覚が利かないと、聴覚・嗅覚・触覚が鋭くなり、昼間には感じられない世界に包まれる。

最初の小屋が出来て、始めて夜を過ごそうとしたとき、人工の音が全くない漆黒の闇が怖かった。海の上や山岳地帯の自然とは違う、人が足P1010206 を踏み入れている里奥 の夜の闇には人を脅かす何かが棲息している。自然界の生物ではなく、何をするか知れぬ人の狂気、怨念が里奥の闇に潜んでいる。窓にもドアーにも鍵を掛け、厚いカーテンで外部から遮断して室内でじっとしていた。すると、異常に研ぎ澄まされた聴覚が様々な外の音を拾った。魔人が降り立ったかのような咆哮をあげるカラマツ林を吹き抜ける風。大きな蛾の羽ばたき。甲虫が節くれた足を外壁に引き摺る音。魑魅魍魎の忍び寄る翼、足音が迫り来る。風に吹かれた松ぼっくりが地面や屋根に落ちる大きな音。闇の住人達はとうとう屋根に上りトントン叩き始めた。姿の見えない敵に完全に包囲されて、恐怖と寒さで震える体を頭からすっぽり毛布で包む。

夜半になると、落ち着き場所を見つけたらしい昆虫達の行動する音が聞こえなくなる。風も静かになり咆哮も松ぼっくりの落下も止まると、掛け時計の秒針の音が両耳の聴覚を独占する。やがて、緊張に疲れていた五感が秒針の音に誘われ和らぎ、聴覚も麻痺してゆく。そして、日の出の鳥のさえずりに起こされるまで五感は完全に眠りに落ちる。

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珠玉

2006年10月01日 | 随想・雑文

数年振りに、妻と連れ立って娘の運動会に行った。京王線で高尾山まで行き、そこからスクールバス。15台ほImg_0324 どのバスが循環しているので殆ど待つことはない。このキャンパスに来るのは2度目。八王子の丘陵地帯にあるグランドは色づいた広葉樹に囲まれている。太陽に照らされていれば色づき始めた紅葉が輝いていたのだろうが、この日は生憎の曇天。そして、午後には雨に変わった。

Img_0304 Img_0314 明るい女子高生達。きっと恵まれた家庭に育ち、大方の生徒は不自由のない生活をしてきたのだろう。この日の行事を精一杯楽しんでいる。

仲間に溶け込めてなさそうな少女が目に入った。少女が気になって何度となく目が行った。そして、運動会の山場、卒業してゆく三年生の最後の演技、「荒城の月」が始まる前に雨が本格的に降り出し、グランドが雨に光り初めた。演技の仕度をしていたその生徒のところに、顔も体型もそっくりで親子に間違いない母親らしき女性が近づいて、スカートを直し扇子をしっかりと手に持たせていた。傘で娘を庇いながら、「風邪をひかないように。頑張ってね。」。遠くにいる二人の会話は聞こえない。でも、口の動きと親子の交わす目線から、それがはっきりと聞こえた。集合に少し遅れてしまったその少女は、母の傘の中から雨の中に飛び出し、集合場所の仲間のところに向って思い切り走って行った。やがて、少女の姿は集団の中に吸い込まれ分からなくなった。でも、母はずっと娘の姿を追い、じっと見つめている。母の明るい黄色の傘は雨雲に映えるので、きっと遠くの娘にも母が見える。その母と娘の光景が何となく悲しくて、切なく思えた。

Nec_0103 大人の仲間入りする少女達が雨の中で舞う。今日まで立派に育ててくれた両親に、恩師に、感謝して舞う。そして、間もなくひとり立ちしてゆく娘を育ててきた苦労や喜びが、思い出となって母の目に滲んだ。

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