今年も不定期更新になりますが、本サイトをよろしくお願いします!
写真は、辰年にちなんで、ボイドモリ“ドラゴン”です。この突起の多いトカゲには、オーストラリア北東部の沿岸性熱帯雨林の中で遭遇しました。東洋のリュウというよりは、西洋のリュウを思わせる顔つきですね。
今年も、まだ見ぬ生き物たちとの出逢いを祈って―。
この写真では、いくつもの銀河が並んでいるように見えるけれど、例えば上方の青みがかった渦巻き銀河は地球から3500万光年の距離であるのに対し、中段の緑の銀河は約1億5千万光年と、遥か遠くにある。小質量ブラックホールから放出された電子がビッグバンで残された宇宙背景放射と衝突して、黒い水玉模様のカーテンのように現われた。
―なんてことは嘘っぱちで、実はこれアオリイカの体表なのだ。
黒褐色の粒子は、筋繊維の収縮によって色素胞が引き伸ばされ、オモクロームが広がっているもの。銀河のように見えるのは虹色素胞によるものではないだろうか。
アオリイカ(Sepioteuthis lessoniana) Bigfin Reef-Squid
この夜の釣果は、Y君が2杯で私は0杯。
釣りのセンスがくっきり分かれた釣果の差である。
それから、最近研究開発されたという「帯熱布」が当たりエギの方に仕込まれていたから、もしかしたらその効果もあったのかももしれない。
私はアオリイカを見たのが初めてだったので大興奮して、釣り上げた本人の周りを歓声を上げながら跳ね回った。
釣ったら喰うべし。これは、素泊まりをしている私の貴重な晩御飯になる。
+++レシピ+++
【1】アオリイカは格子状に薄く切れ目を入れ、一口大に切っておく。キャベツはざく切りにする。
ここでパスタを茹で始める(6分)
【2】熱したフライパンにオリーブオイルをしき、にんにくのスライス、鷹の爪を入れる。香りがするまで炒めたら、アオリイカとケーパとアンチョビーを入れて軽く炒め合わせる。最後にキャベツも入れて塩コショウを適量ふり、キャベツがしんなりするまで炒める。
【3】パスタの茹で汁をお玉1杯分入れた後、茹で上がったパスタをフライパンに入れ、塩コショウで味を調える。
パスタの茹で時間を規定の時間マイナス1分とすることで、盛りつけた瞬間、皿の中でこのパスタは完成するのだ!
アオリイカとキャベツのアンチョビーパスタ(イカ墨風味)
美味しくいただきました!
さばく時にどうしても墨袋が身の方に残ってしまい、白い身に墨が大流出・・・。見た目は少し墨汚れだけれど、味は良し。アオリイカって信じられないくらい甘くて感動した。
食べ終わって、「あれ、鳥見るために飛島に来たのに、何してんだろ。」そうつぶやく深夜2時。
もちろん、ガスバーナー・フライパン・各種食材・皿・フォークetc...を島に持っていったのは言うまでも無い。
釣りも料理も、あくまで鳥見のついでというのがポイント。
【2011/10/08/山形 Tobishima Island,Japan/Oct.2011】
まさか私が生きている時代にこのような大震災が起きようとは―。
地震が起きた瞬間、私は神奈川の大学の研究室に居たのですが、大きな初期微動に続いて触れ幅の大きい横揺れを感じました。物は棚から落下し、実験用水槽などからは水が大量にこぼれ、皆が慌てふためいて・・・。
やっと揺れがおさまって、皆テレビに集まると、丁度津波が押し寄せるところでした。
三陸沿岸、シノリガモを見たあの岩場も、コクガンが毎回居るあの砂浜も、きっとガラクタの山に埋め尽くされてしまったのでしょう。何度も行ったことのある気仙沼が濁流に飲み込まれていく様はなんともショッキングでした。
幸い岩手南部の実家の親からは無事の知らせが来ましたが、三陸沿岸の親戚の安否はまだわかりません。
―このたびの震災により被害を受けた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
ヒメシオマネキ(Uca vocans)
サニツ浜へ行くと、潮が引いて広大な干潟が出現していた。
チュウシャクシギ、アオアシシギ、ダイサギ、コアジサシ等がいるけれど、なにせ潮が引きすぎて鳥達はあまりにも遠くに散ってしまっている...。
やれやれと首をうな垂れて目線を下げると、足元に無数のシオマネキ達がちょこまかと動いていた。
ヒメシオマネキ、オキナワハクセンシオマネキ、ベニシオマネキ、ヤエヤマシオマネキ、そしてルリマダラシオマネキもいる。
私の接近を気にしたヒメシオマネキが、明らかに自分のはさみ脚が入りきらないような穴に潜り込んで、詰まって動けなくなっているのが可愛かった。
この情景を見て激しい既視感に襲われた私であったけれど、その原因は数年前の西表島で、逃げ込んだ穴に半身が詰まって身動きが取れなくなったイシガキトカゲを見た記憶だった。
ルリマダラシオマネキ(Uca tetragonon)
ヒメシオマネキやヤエヤマシオマネキなど、比較的個体数が多い者は警戒心が低くて、ちょっと待っていればすぐにウェービングなぞ始めるのだけれど、このルリマダラシオマネキはとにかくシャイで、私が6m以上はなれた場所に座り込んで待っていても、巣穴からなかなか出てこない。
こうなったらガマン比べだ、と待ち続けると、やっと半身を現してこちらの様子を伺っている。
ニヤリと不敵な笑みを浮かべた私は、大人気なく鳥用の機材でその姿を写真に収めた。
ベニシオマネキ(Uca chlorophthalmus)
干潟のイチゴヤドクガエルこと、ベニシオマネキ。
大きなクマドリオウギガニは、岩陰に隠れながら凶悪なオレンジ色のはさみ脚で脅してくる。
サニツ浜
ミナミオカガニ(Cardisoma carnifex)
日も落ち、島が深い藍色に包まれる頃、
ビーチへと続く道を車で走っていると、いきなりオオクイナがすぐ前の道路上に飛び出してきて、道の中央で立ち止まるものだから危うく轢くところだった。オオクイナはしばらく固まったあと、そそくさと茂みに入っていった。
するとまだ何か路上に居る。今度はミナミオカガニだった。
道路端まで寄せてやると、怒り狂ったように強靭なはさみ脚をこちらに振りかざして威嚇してきた。
初めてこのオカガニを見た時は、そのあまりの巨大さから恐怖心さえ抱いたほどである。
【2010/06/12/宮古島 Miyako Is. /Japan】
ツノマタタケ(Guepinia spathularia)
早朝から雨が降っていたため得意の二度寝を決め込んだ私達は、11時頃にやっと起き出して朝ごはんを食べにロッジから街へ向って歩き始めた。
雨の効果で切り株にはツノマタタケが育っていた。いかにもオレンジ・グミみたいな質感と色。
同定中........シロチョウでしょうけど。
ロッジから街へと続く通り
朝食はお気に入りのワンタン麺とアイスミロ。
イエネコ(Felis silvestris)
この島の野良猫は皆、愛想がいい。
日本の、少なくとも私の住んでいる地域の猫は、人と目が合えばそそくさと逃げ出したり、わざとらしい猫なで声で近づいてくるのは餌が目的の肥えた猫ばかりでなんとも現金である。
ところがマレーシアで出会った猫たちは皆、純粋に人と触れ合いたくて擦り寄ってくるように思う。痩せた体形は、媚びて餌をもらっているようには見えないし、何より人と遊んでいる時は本当に幸せそうな顔をしている。
この日本とマレーシアの猫の性格の差は何か、と考えた時に、やはり「人間の猫への接し方の違い」ではないかなと思う。
この島では猫も人も心が豊かになるみたい。
朝食後、鳥見に出発しようと車に戻ると、前輪の前で猫が寝そべっていた。
「ちょっと、鳥見に行きたいんですけど」と猫をどかそうとすると、こちらに擦り寄ってきて挙句の果てには何故か車にまで頬ずりし始めた。いつになったら出発できることやら。
【2010/08/02/マレーシア Langkawi,Malaysia】