シラオラケットカワセミ(Tanysiptera sylvia) Buff-breasted Paradise-Kingfisher
オーストラリア北東部の熱帯雨林。
朝から容赦なく日差しが照りつけ、日向でなくても気だるくなるほどに暑い。
辺りには、アカショウビンの声をトロピカルな感じで不発にしたような鳴き声が響く。
鬱蒼とした森の中を歩くと、林床にはバスケットボール大ほどの丸いアリ塚がいくつもある。
すると、目の前をスーッと白い線が横切った。それは木の低い位置にとまり、こちらを向く。
シラオラケットカワセミ!!!
その姿は、暗い森の中で一際目立つ。
ずっと遭いたかった!夢にまで見た天使のような鳥が、目の前にいた。
雨季も終わりに近づき、繁殖期をほぼ終えた彼らは、もうすぐパプアニューギニアへの渡りの時期を迎える。
さっき見た林床のアリ塚はシラオラケットカワセミの営巣場所となるのだ。シラオがアリ塚に入る様子を何度か見た。
木の低い位置にとまっては地表をみつめ、何度も地面に降りて虫を食べていた。海を渡るための体力補給に忙しい様子。
3月上旬に、友人とオーストラリアに行ってきました。
全て自分で計画した旅だからこそ最高の思い出となるもの。
この旅で見たもの、感じたもの、絶対に一生忘れない!
【2010/03/05/Cairns,Australia】
欲望の赴くまま、行きたい場所へ行きたい。
日常や柵から一時的に抜け出し、大自然に囲まれたい。
今、生き物成分が足りてない。
ということで、ちょっと Wet Tropics に行ってきます。
その間、更新はできませんが、3月中旬あたりには戻ってくる予定です。
ハイイロオウチュウ(Dicrurus leucophaeus ) Ashy Drongo
朝、いつも同じ枝にとまっているハイイロオウチュウ。2羽でなにやら世間話か。
見ているこちらのことなど気にも止めず、私の頭上あたりを飛ぶ虫をフライングキャッチしては食べていた。
ヒラヒラと軽やかに舞う姿からは気品さえ漂う。
この日からちょうど1週間後に、西表島でもハイチュウを見た。
関東では、(私的に)22日から春。
この月曜日から私の鼻や眼はスギ花粉を感知し始め、空気の香りも春になった。
ここ数週間忙しさが続き、更新もままならない日々・・・。春だというのにフィールドに出られないという、それはそれは苦しい日々だったが、最近やっと一区切りついた。
「スレーター」と「シンプソン」を某密林で買い込み、500種以上の鳥の英名を日本名に訳したけれど、まだまだ勉強が足りない。
残された時間があまりにも少なすぎて困る。
鳥の英名は、ある程度使われる単語が決まっているから覚えやすいわけで、
色や模様・・・red,black,green,white,blue,yellow,brown(チャ),orange(オレンジ),grey(ハイイロ),dusky(コゲチャ、ウスズミ),tawny(黄褐色),rufous(アカチャ),buff(バフ),chestnut(栗色),crimson(アカ),scarlet(クレナイ),pied(カササギ、マダラ),banded(シマ)
部位・・・billed(ハシ),fronted(ビタイ),browed(マミ、マユ),cheek(ホオ),eared(ミミ),eyed(メ),crested(カンムリ),headed(カシラ、ズ),faced(カオ、ツラ),throated(ノド),collared(エリ),breasted(ムネ),bellied(ハラ),winged(ハ),shouldered(カタ),backed(セ),rumped(コシ),footed(アシ),tailed(オ)
分布・・・eurasian,pacific,northern(キタ),eastern(ヒガシ),western(ミナミ)oriental,common
サイズ・・・pigmy(マメ),least(コ),little(ヒメ、コ),lesser(ヒメ),great(オオ),greater(オオ),powerful(オニ)
他にも色々あるけれど、これらの特徴に、例えば「Finch」といった基本的な名前が加わる。
かといって英名の直訳が和名になるとは限らないけれど、英名を覚えていれば識別にも役立ちそう。
【2010/08/05/Borneo,Malaysia】